人間同様、ワンコも新年度を迎えた。狂犬病予防注射をし、鑑札をもらい、シールももらう。毎年同じだ。狂犬病は恐ろしい病気で、人間が罹ってしまったらまず死ぬらしい。飼い犬に予防注射を受けさせることは飼い主に課された義務であり、これを怠った飼い主は罰せられる可能性がある(実際には見逃されている)。
しかし日本国内においては半世紀以上の間、狂犬病の発生は見られていない。この予防注射を自分の飼い犬にほとんど受けさせてもいない飼い主がかなりの割合でいるのは確実なのだが、仮に日本で狂犬病の予防注射を義務付けないことになったら、どうなるのだろう。狂犬病は発生するのか。発生する場合、それはどの程度のものになるのか。私にはそれを予測するだけのデータも能力もない。
話は飛ぶが、車検制度の基準を緩めたらどうなるのか。私は英国に住んでいる時に生まれて初めてクルマというモノを所有した。日本の車検制度と似たMOT Testというのが英国でも義務付けられていたが、それはクルマのおそろしく基本的な部分について簡単にテストするものだった。そのTestはアッと言う間に終わり、料金もわずか数千円程度。翻って我が国の車検制度のたびに我々ドライバーが毎回払う費用はものすごい。英国から日本に帰り、今度は日本で初めてクルマを所有することになった私は車検を通す時に支払う金額の多さに驚いてしまった。
車検制度の違いに起因して、日英間で交通事故発生率がでたらめに違うならば日本の車検制度の方が素晴らしいという結論にもなろうが、そういう話は聞いたことがない。そうであるとするなら、今の我が国の車検制度って、自動車修理工場経営者を喜ばせているだけの話に過ぎないのではないか?
ないよりはあった方が良い、ということはたくさんある。車検制度や人間ドックや家財盗難保険。しかしそれが本当に良いか悪いかは、まさかの場合の不幸なイベントの発生率とそれにかかるコストとの兼ね合いで判断される。と、狂犬病予防注射からいろいろなことを考える。半世紀以上発生例を見ない病気の予防のために毎年毎年何百万頭もの犬に予防注射。製薬メーカーと役所の共謀か?などと勘繰ってしまったりもする。
しかしとにかくこれは義務であり、それを怠った場合の罰則もありうるので、我が家はサッサと済ませておこう。それをすることで、今年ウチの犬が狂犬病にかかる確率が0.00000000032%から0.000000000000000018%に下がるかもしれないし。
狂犬病の話で思い出した。アーロン・スキャブランド著「犬の帝国」(岩波書店)。たいして厚くもない本だが3200円! いったい何冊売れてるんだろ?
これは犬について書かれた本ではない。日本の歴史(幕末以降)について書かれたかなりマニアックな本なのである。犬に対する日本人の考え方や取扱い方の変化(それは多分に外国人の影響を受けたり、時にそれに反発したりする)を、歴史的に追い、その側面から日本の歴史を語る本だ。著者はアメリカ人である。決して犬フリークではないそうだ。
その中で狂犬病を理由に昔から犬の駆除が行われて来たことが書いてあったので、今回の記事に係わって私はこの本のことを思い出したというだけの話。犬好きな人も歴史好きな人もあまり読みそうにない、かなりニッチな領域を取り扱う妙に高価な本だ。
早くご飯が食べたい!と主張しているらしい我が家のワンコ。
今年度も狂犬病予防注射接種済みだ。5月になるとフィラリアの予防薬を飲み始め(すでに購入済み)、7月にはワクチン接種予定。毎日食べるドッグフードは、腸内に負担の少ない専門のもの(さもないと下痢をして痩せこける軟弱者だから)。君ぃ、何かと手がかかるねぇ。
しかし日本国内においては半世紀以上の間、狂犬病の発生は見られていない。この予防注射を自分の飼い犬にほとんど受けさせてもいない飼い主がかなりの割合でいるのは確実なのだが、仮に日本で狂犬病の予防注射を義務付けないことになったら、どうなるのだろう。狂犬病は発生するのか。発生する場合、それはどの程度のものになるのか。私にはそれを予測するだけのデータも能力もない。
話は飛ぶが、車検制度の基準を緩めたらどうなるのか。私は英国に住んでいる時に生まれて初めてクルマというモノを所有した。日本の車検制度と似たMOT Testというのが英国でも義務付けられていたが、それはクルマのおそろしく基本的な部分について簡単にテストするものだった。そのTestはアッと言う間に終わり、料金もわずか数千円程度。翻って我が国の車検制度のたびに我々ドライバーが毎回払う費用はものすごい。英国から日本に帰り、今度は日本で初めてクルマを所有することになった私は車検を通す時に支払う金額の多さに驚いてしまった。
車検制度の違いに起因して、日英間で交通事故発生率がでたらめに違うならば日本の車検制度の方が素晴らしいという結論にもなろうが、そういう話は聞いたことがない。そうであるとするなら、今の我が国の車検制度って、自動車修理工場経営者を喜ばせているだけの話に過ぎないのではないか?
ないよりはあった方が良い、ということはたくさんある。車検制度や人間ドックや家財盗難保険。しかしそれが本当に良いか悪いかは、まさかの場合の不幸なイベントの発生率とそれにかかるコストとの兼ね合いで判断される。と、狂犬病予防注射からいろいろなことを考える。半世紀以上発生例を見ない病気の予防のために毎年毎年何百万頭もの犬に予防注射。製薬メーカーと役所の共謀か?などと勘繰ってしまったりもする。
しかしとにかくこれは義務であり、それを怠った場合の罰則もありうるので、我が家はサッサと済ませておこう。それをすることで、今年ウチの犬が狂犬病にかかる確率が0.00000000032%から0.000000000000000018%に下がるかもしれないし。
狂犬病の話で思い出した。アーロン・スキャブランド著「犬の帝国」(岩波書店)。たいして厚くもない本だが3200円! いったい何冊売れてるんだろ?
これは犬について書かれた本ではない。日本の歴史(幕末以降)について書かれたかなりマニアックな本なのである。犬に対する日本人の考え方や取扱い方の変化(それは多分に外国人の影響を受けたり、時にそれに反発したりする)を、歴史的に追い、その側面から日本の歴史を語る本だ。著者はアメリカ人である。決して犬フリークではないそうだ。
その中で狂犬病を理由に昔から犬の駆除が行われて来たことが書いてあったので、今回の記事に係わって私はこの本のことを思い出したというだけの話。犬好きな人も歴史好きな人もあまり読みそうにない、かなりニッチな領域を取り扱う妙に高価な本だ。
早くご飯が食べたい!と主張しているらしい我が家のワンコ。
今年度も狂犬病予防注射接種済みだ。5月になるとフィラリアの予防薬を飲み始め(すでに購入済み)、7月にはワクチン接種予定。毎日食べるドッグフードは、腸内に負担の少ない専門のもの(さもないと下痢をして痩せこける軟弱者だから)。君ぃ、何かと手がかかるねぇ。