面白かった!くせがあるけれど私は好きです、この本、この作者。
「夜は短し歩けよ乙女」に続いて2冊目読破。
だいたいが狸と天狗と人間が京都の町で大騒動を繰り広げるというバカげた話で、物語に入りきれるかなと半信半疑で読み始めました。
ところがどっこい、それらに身を借りただけであって、実に家族愛あふれるお話でした。おしつけがましくもなく、奇想天外で、それでいて、そこはかとなくもの哀しい気分にさせてくれる、そして温かいものが・・・
京の糺の森に住む狸の家族。偉大なる父は、ある日諸事情で狸鍋にされてあちらの世へ。残されたは母と4人の兄弟。
この兄弟が、揃いも揃って欠点だらけ。数え上げればきりがない。
なにせ、「阿呆の血を引く」という一言で皆納得してしまうのですから・・・
うーーん、好きだ。この4人兄弟。
第二部のシリーズが始まっているそうだから楽しみにします。