まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

『たばこシスターズ』

2018-10-09 08:41:17 | 旅行

もう少し旅の話にお付き合いくださいませ。

考えてみれば、今回の旅行のメンバー7人が、ふだんからお付き合いがあるかというとそうでもない。
ノブコサンとカズコサンは幼馴染、男性二人はたまにカラオケに行く仲だそうな、ヨーコチャンと私は
小学生の時から知ってはいる仲、夫と私、それぞれが線では結びついているけれど線と線はくっつかない。
夫はカズコサンのこともノブコサンのことも先回の有馬温泉旅行で初めて知ったという。
私にしてもカズコサンのことは、東京でキルト展鑑賞の集まりで初めて知っただけ。
カラオケ男性組のひとり初参加男性氏に至っては、お隣のクラスにいたな程度、口もきいたことがなかった。

それがひょんなことで。
神戸在住のノブコサンを頼りに「有馬温泉に行こう」と音頭を取ったのは亡くなったオヤジ同級生。
そして、いつでも何でも彼が声をかけてくれていた。なにしろ大らかな人だったから皆の信頼が厚かったのよ。
小中学校が別の夫が仲間に入れたのも彼のおかげ。高校は同じクラスだったからね。

そして、その彼とカラオケ大好きオジサンとヨーコチャンはヘビースモーカー。
もう、いつでもどこでも喫煙場所を探して。
「あそこで吸えるぞ」なんて情報交換。
そして「おい、行くぞ」と誰かが声かけて、大の大人が3人連れだって煙草をふかしに行くからおかしい。
ひとりで行けないのかひとりで!とからかいたくなるくらいに3人仲良くぷかぷかやってた。

姫路城なんて、ヨーコチャンが途中で、疲れたから上るの嫌だとごねると、オヤジ同級生が、
「降りて来たらあそこで吸えるから」なんてだましだまし連れて行ったりするくらいだったのよ。
ちょっといないなと思うと、必ずその度に3人が実にうまそうに煙草をくゆらせていた。
残りの我らは仕方がないなと毎度待つはめになって。

その彼がまさかの余命宣告を受けるほどの病気になろうとは。
夫の話では、それからは飲み会をしてもいっさい煙草もお酒も口にしなかったそうだ。
それなのに律儀に医者の宣告通りにあちらに逝ってしまった。
「そんなことなら、あんなに好きだった煙草も酒もどんどんやればよかったな」
なんて簡単に言うけれど、当のご本人はどう思っていたのかと想像すると胸が詰まる。

で、今回の旅行。
カラオケオジサンとヨーコチャンのヘビースモーカーぶりを初めて目にした初参加の男性氏。
ふたりがいつも仲良く連れ立って煙草を吸っている姿にびっくりしたのか呆れたのかどうか。
名キャッチフレーズを作った。

『たばこシスターズ』

いいじゃないの、素晴らしい。以後我らはあの二人をそう呼ぶことにした。
そこに彼が加わらなかったことはとても残念だけれど、ね。言っても詮無い。
もっとも陸上選手だった体格のいい彼が入っていたら「シスターズ」にはならなくて「ブラザーズ」だわ。

 

コメント
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