まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

お葬式のかたち

2018-10-12 08:20:41 | くらし

下呂温泉旅行の前日、2番目の職場上司の告別式に参列した。
今年は親しい人の葬儀が多くて、参列するたびに切なくなりもう行くのは止そうと決心していた。
今回も散々迷ったが、やはり最後のお別れはして来ようと逗子の葬儀場まで出かけた。

2番目の職場は、自宅からは遠く、少人数で若い人が多いから、子育て中で保育園のお迎え時間がある
私にはつらい職場だった。
元上司は身体と同じように温厚で懐広く、途中転入の私もすぐに馴染むことができた。

葬儀はすべて無宗教だという故人の遺言のもとに執り行われた。

お通夜はなく告別式のみ。
参列者は親族とその2番目の職場の職員のみ(亡くなったことを知らせるのはその職場だけにとの遺言)
式場は当日の天気をそのままに明るく、祭壇は遺影とそれを取り囲むお花と少しの遺品。
棺の上にも個人愛用の品々が置かれて。

最初に故人が好きだったという中島みゆきの♪糸の曲が流れた。
曲が終ると、参列者ひとりひとりが思い思いの言葉を遺影に向かって話しかけた。
出会いの時のこと
いろいろ指導していただいたときのこと
趣味のこと・・・等々。
中でも職場結婚して仲人をしてもらった二人の言葉が印象的で。
2年前に奥様を亡くしてひとり暮らしを続けていた上司に、
家に来るなら卵が切れているからついでに買ってきてと頼まれたこと、一緒にスキーを楽しんだこと
など日常が窺われるエピソードを披露してくれて。何とも言えない気持ちになった。

14人の参列者が話し終ると、甥御さんが故人の亡くなるまでの様子をほんの少し伝えてくれて、
最後に喪主の方の挨拶があった。
「故人に子供がいたことは知らなかったと思いますが」と切りだし、
実は私は幼い頃両親が離婚した時の娘で、それ以来2回くらいしか会っていない、でも今日は自分の知らない
いろいろな父を知って嬉しかった・・・これからもがんばって生きていきます。と。
90歳で亡くなられた人生の大先輩にも、胸の内に秘めていたことが多々あったのだなと感慨深いものがあった。
もしかすると別れた娘さんに向けての告別式だったのか、と穿ったみかたもした。

火葬場へと向かう車のお見送りをして、お茶を飲むという皆と別れて家に帰った。
葬儀の後は気持ちがざわついてどうもいけない。

コメント (2)
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