徒然なか話

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「高瀬米」の伝統 今ここに

2012-02-09 20:30:07 | 熊本
 今朝の熊日新聞に下記の記事が載った。2011年産の米の食味ランキングで、熊本県産の「森のくまさん」(菊鹿町)と「ヒノヒカリ」(七城町)が最高評価の特Aにランクされたという。全国45道府県の129産地から応募があり、そのうち26点が最高評価特Aに格付けされた。「ヒノヒカリ」は4年連続、「森のくまさん」は2年連続だそうである。
 熊本の米は肥後藩の時代から「高瀬米」として全国有数のブランド米だった。その伝統は脈々と受け継がれているわけだ。



▼高瀬米の歴史
 江戸時代、肥後藩の米は四蔵米の一つであり、その主産地である菊池川流域一帯で獲れた米は、菊池川を平田船で高瀬へ運び、高瀬御蔵にいったん納めた後、高瀬港から積み出された。そのため当時の肥後米は全国的に「高瀬米」と呼ばれた。江戸中期になると、河川の堆積などのため、高瀬は港としての機能を失い、3キロ下流の大浜がその役割を担うようになった。


高瀬が港として栄えた頃の名残を残す高瀬裏川沿い


高瀬御蔵から積み出された米俵は俵ころがしの坂道を通って平田舟へ積み込む


3キロ下流の大浜で五百石船に積み替えられ、大坂・堂島へ向け出帆する。


大坂へ運ばれた「高瀬米」は全国の基準米として米相場を左右した。