徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

「ほめく」日の朦朧とした頭で考えたこと

2012-07-27 18:00:23 | 熊本
 今日も猛烈な暑さの一日だった。こんな日、祖母はよく「ほめく」という言葉を使ってその状態を表現した。祖母は高血圧だったから、僕たちよりも暑さはつらかったのだろう。僕は子供の頃、この「ほめく」という言葉は熊本弁だと思っていた。明治16年、一番被分町(現在の水道町)の旧藩士の家に生まれ育った祖母はバリバリの熊本弁を使った。しかしどこか上品さがあった。それが何だったかは忘れたが、高校1年の古語の授業に祖母がよく使う言葉が出てきた。先生が意味が解るやつはいるかと聞くので、手をあげて祖母がそれを使う意味合いのことを答えた。よく知ってるなと先生に褒められた。
 この「ほめく」という言葉は日常的にはほとんど使われないが、国語辞典にもちゃんと載っていて「ほてる」とか「熱くなる」という意味だと書いてある。ちなみに「江戸東京下町文化研究会」のサイトに江戸言葉が紹介されているが、その中に「ほめきざかり(熱盛)…思春期、色気盛り」とあった。江戸っ子の発想は面白い。
 熱中症だけにはなるまい、しかし節電はやらねばとクーラー使用も控えめにこまめに麦茶を飲みながら、そんなことを考えていた。
※右の絵は「鳥居清長 大川端夕涼み」