徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

人知れず ひっそりと佇む 記念碑たち(その3)

2014-03-17 22:50:15 | 歴史
▼豊前街道と吉次往還との追分石

 これは記念碑というより、昔の街道の分岐点を示す「追分石」である。熊本市北区徳王の、ロッキースーパーマーケット徳王店の真ん前に当る。(下記地図参照)



「是より左きとめ通きちしこえたかせへのみち」

と記されているが、現代風に書き換えると

「これより左 木留道 吉次越え 高瀬への道」

つまり、「ここから左折すると、木留(現在は植木町木留)を通って吉次峠を越え、高瀬(現在は玉名市高瀬)へ向かう道」という意味だ。

 今では地元の人でも、この追分石の存在というより、かつてこの道が重要な街道であったことを知らない人が多いそうだ。吉次峠は西南戦争の激戦地。当時はさぞや多くの人馬がこの追分石の前を行き交ったことだろう。この石もまた、いつの日か人知れず捨て去られるのかもしれない。