徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

梅の花と胡蝶

2015-01-14 17:07:41 | 音楽芸能
 わが家の梅の木が雨に打たれながら小さな蕾をいっぱいつけている。今年も可愛い花を咲かせてくれそうだ。(写真は去年の様子)
 能に「胡蝶」という演目がある。旅の僧が梅の花を眺めていると、胡蝶の精が現れ、春夏秋の花には戯れることができるが、早春に咲く梅の花には縁がないと嘆く。しかし、法華経の功力により梅の花にも戯れることができたと喜び、胡蝶の舞を舞い消える、という内容。
 この能のもとになったのは平安時代に始まったという舞楽(舞をともなう雅楽)の「胡蝶楽」だという。歌舞伎舞踊の「胡蝶」もこの「胡蝶楽」をモチーフにしている。「春興鏡獅子」の中で禿(かむろ)姿の2人の愛らしい少女(少年)によって踊られる。梨園の子女が初舞台を踏む時などによく演じられるようだ。


花童くるみ卒業公演より 「胡蝶」 花童あかね・花童ゆりあ


栗田弘一氏撮影