tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

ならまちで昼食を(6)江戸川ならまち店

2009年01月31日 | ならまちで昼食を
近鉄観光グループの「江戸川」は東京風鰻料理のチェーン店であるが、「ならまち店」は、鰻はもちろん、大和肉鶏や地場の野菜を駆使した料理で知られている。
http://www.kintetsu-kankou.com/

重厚な呉服問屋を改装した店舗は、ならまちの雰囲気にピッタリだ。洋風の特別室(もとは応接室として使われたいた)は、奈良ホテルを設計した辰野金吾の設計だという。



同じ建物に併設された「蔵乃間」は、隠れ家的な雰囲気の飲み屋さんで、遠来のお客を連れて行くと、とても喜ばれる。



平日限定の昼食メニューに「大和野菜のにぎわいランチ」があり、「ぐるなび」の同店サイトには《契約農家から仕入れた旬のお野菜をたっぷり メインは『うなぎの蒲焼』または『地鶏(大和肉鶏)の照焼』から デザートまで付いたお得な限定ランチ》とある。
http://r.gnavi.co.jp/k471700/

私のおススメは、大和肉鶏の照焼である。注文を受けてから焼くので少し待たなければいけないのだが、ジュージューと音を立てて運ばれてくる照焼は、待つだけの値打ちは十分にある。



冒頭写真の向こうにある急須は、お茶ではなく、ダシ汁とほうじ茶をブレンドしたもので、締めにはこれをご飯にかけて「だし茶漬」にしていただく。



この時期、夜のメニューには「大和肉鶏と鰻のすき焼きコース」がおススメだ。《前菜盛り合わせ お造り二種盛り合わせ うなぎ二種(白焼き・骨切り) 大和肉鶏二種(モモ・ムネ) 自家製つくね・豆腐・餅巾着 うどん デザート》がセットで5000円、飲み放題(2時間)が別途2000円である。



場所は、もちいどのセンター街から下御門商店街を抜け、広い道に出る手前(角)で、とても分かりやすい。いちど、お試しいただきたい。

※参考:ならまちで昼食を(5)平宗 奈良店(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/697eb3efc27aa5f17736a3d6f5bd7298
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乾城古墳と真弓鑵子塚古墳

2009年01月30日 | 奈良検定
1/24(土)、高取町(奈良県高市郡)に出向く用事があり、ついでに沿線の古墳を訪ねてきた。タイトルの古墳は、いずれも橿原市一町方面から近鉄飛鳥駅の南に出る道路沿いで、貝吹山から南に延びる越智(おち)丘陵の突端にある。

高取町には古墳が多い。総数では奈良県下で4位だが、人口当たりの古墳数(古墳密度)では県下ダントツ1位で、いわば「古墳銀座」なのだという。
http://www4.kcn.ne.jp/~yukiharu/kodai3%20kofunnmitudokennkaitinotakatorityou.htm

まず訪ねたのは乾城(かんじょう)古墳(高取町与楽)である。『奈良まほろばソムリエ検定公式テキスト』にはこの名前で出ている(P185)が、一般的には「カンジョ古墳」とか「与楽カンジョ古墳」の名で知られる。与楽古墳群の一角にある。



Wikipedia「カンジョ古墳」によると《高取町与楽に存在する古墳。奈良県一の高さの石室を持つことで知られる。墳丘の北側と西側が掘削されているため、原形や規模が不明だったが、調査の結果、一辺約36メートル前後の方墳と判明している。埋葬施設として、両袖式の横穴式石室をもち、石室の天井が極めて高いことが、この古墳の特徴である》。

《床面に土砂が流入していたため、石室の正確な天井高が不明であったが、平成20年の再調査により、石室の高さ5.27メートルであることが判明した(平成20年8月5日高取町教育委員会発表)。石室の高さは、石舞台古墳(高さ4.8メートル)を上回り、奈良県内一と見られる。また、石室の幅は3.7メートル、長さ6メートルと判明した》。なんと、石舞台古墳より高いのだ。

《石室の床面から、渡来人系の古墳で多く見られるミニチュア炊飯具の一部をはじめ、銀製指輪、玄室の中央部から棺台の一部と推定される高さ15センチメートルの盛り上がりや、木棺に使用される鉄釘が出土した。石室や出土品の特徴から、6世紀末から7世紀前半頃の渡来系の有力氏族(東漢氏)の首長の墓とみられている》。



次は、この古墳の東にある真弓鑵子塚(まゆみかんすづか)古墳である。ここは高取町の境を少し越えた明日香村真弓にある。

「鑵子塚」と名のつく古墳は複数あるが、「鑵子(かんす)」とは、広辞苑によると《(1)湯を沸かすのに用いる青銅製または真鍮(しんちゆう)製の器。茶鐺(ちやとう)。(2)茶の湯に用いる茶釜。真形(しんなり)の釜を指す場合と弦のある手取釜を指す場合とがある》。要するに、背の高い円墳を指すようだ。確かに茶釜の形に似ている。



明日香村のHPによると、真弓鑵子塚古墳は《直径約23m、高さ約5mの円墳です。埋葬施設は花崗岩の巨石を使用した横穴式石室で全長10m以上を測ります》《石室規模は玄室長6.33m、幅4.23m、高さ4.8mで北側の羨道は幅1.92m、高さ2.35m、長さ3.9m、南側の羨道は幅2.26m、高さ2.28m、長さは現長で約5mあることが明らかとなりました》。



《石室内からは金銅製装飾金具や金銅装馬具(尾錠)、須恵器や凝灰岩片も多数出土していることから石棺が安置されていたと考えられます。築造年代については石室構造や出土遺物などから6世紀後半頃と推定されます》。



《貝吹山の南側斜面に位置し、近在には乾城古墳や与楽鑵子塚古墳など穹窿式で巨石を用いた古墳が点在しています。またこの地域にある与楽古墳群からはミニチュア炊飯具や簪子など渡来系要素をもつ遺物が出土していることからこの地域の古墳は渡来系氏族東漢氏の墓域ではないかと考えられています》。
http://www.asukamura.jp/chosa_hokoku/mayumi/mayumi.html

発掘調査により、この古墳の石室は全長19m以上と石舞台古墳より長く、国内でも最大級であることが判明し、話題になった(08年2月発表)。
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080207/acd0802072057009-n1.htm



石室の「高さ」が国内最大級の乾城古墳と、石室の「長さ」が国内最大級の真弓鑵子塚古墳が、すぐ近くに並んでいて、しかもどちらも渡来系の有力氏族である東漢(やまとのあや)氏の墓とみられているのである。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%BC%A2%E6%B0%8F

よしっ、これで覚えた。これで、乾城古墳と真弓鑵子塚古墳の奈良検定対策は完璧だ!
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メローカフェ(mellow cafe)のカレー

2009年01月28日 | 奈良のカレー
「mellow cafe(メローカフェ)」は、近鉄奈良駅から南に延びる小西さくら通り沿いの建物の一角(奈良市小西町1-8 axe unit1F)にある。無印良品の入居する「コトモール奈良」の北側にあたる。義弟に「ここのカレーが美味しい」と教えてもらったので、早速訪ねてみた。
http://www.mellowcafe.kansai.walkerplus.com/

お店の説明(mellow cafe のこだわり)によると《◇バリから直輸入されたインテリアで飾られたリゾート感あふれるくつろぎの店内。◇旬の素材を大切にしたイタリアンベースの創作料理や本格デザート》等々とあるが、照明は明るくないのに不思議と開放感があり、リラックスして食事やデザートが楽しめる南国風のお店である。

お目当ての「カレーランチ」は1100円。カレーは「季節野菜のほうれん草豆のカレー」「ポークビンダルカレー(豚ばら肉のスパイシーカレー)」「海老と帆立のココナッツカレー」の中から選ぶ。ここに「特製ナン ライス スープ サラダ ドリンク」がつく。ライスはお代わりもできる。
http://mellowcafe.jp/

心はココナッツカレーに傾いたが、「最もポピュラー」というポークビンダルカレーを注文した。豚バラ肉がたっぷり入っている。中華料理の東坡肉(トンボーロー)のようにぶ厚くてこってりトロトロの美味しい肉である。「スパイシー」というだけあって辛いが、ストレートに辛いのではなく、トロピカル風というのか、いろんな味が絡み合った複雑な辛さで、これは美味しい。

他のランチメニューは、1200円の「メローランチ」(スープ サラダ 本日のメイン料理 サイドディッシュ2品 パンorライス ドリンク)、980円の「パスタランチ」(スープ サラダ パスタ=トマトベースorオイルベースorクリームベース ドリンク)など。

デザート類や飲み物も充実しているので、ティータイムに訪ねるのも良いだろう。奈良に増えつつあるお洒落な若者向きの店である。とはいえ中高年の方にもお訪ねいただきたい、隠れ家的なお店でもある。ぜひ、お試しいただきたい。
http://r.gnavi.co.jp/k478400/
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中谷巌の「懺悔の告白」

2009年01月27日 | 意見
大みそかの深夜(正確には今年の元日早朝)に「朝まで生テレビ」を見ていると、司会の田原総一朗が、「あの中谷巌(なかたに・いわお)ですら『グローバル資本主義は間違っていた』と言うようになったからね」と言うのを聞いて、わが耳を疑った。

私は大学時代、中谷氏から「所得理論」(マクロ経済学)を教わった。ハーバード大学で博士号を取って帰ってきたばかりの新進気鋭の助教授(当時32歳)だった。バリバリの新自由主義者・構造改革論者で、小渕内閣では「経済戦略会議」議長代理として、竹中平蔵氏らとともに提言をまとめた。それは後の小泉構造改革に盛り込まれ、一部は実現された。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E8%B0%B7%E5%B7%8C

手元にある01年3月発行の『にっぽんリセット』(集英社インターナショナル刊)の書き出しの一文は《いよいよ21世紀のスタートである。新しい世紀を迎えて、豊かな未来に思いを馳せたいところだが、それにはまず、前世紀から持ち越した様々の課題をクリアするための改革を、断行しなければならない》。そして《日本の指導者には、日本の成長を阻んでいる構造問題を取り除き、大胆な改革を行おうという姿勢が見えない。大胆な改革には必ず「痛み」が伴うため、それを断行すると、国民からの支持を失うと考えているからだ》。小泉元首相は、中谷氏からこのようなセリフを教わったのだ。

《アメリカのGE社の最高経営責任者であるジャック・ウェルチはこう言っている。「どうしても変えなければならなくなる前に変えよ」と。一時の苦しみを恐れずに、将来をしっかりと展望できる構造改革を断行することだけが、この国を救う唯一の手段だ》。

その中谷氏が昨年12/15、『資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言』という本を、同じ集英社インターナショナルから出した。同書の広告(日本経済新聞 1/23付)には、《これは私の「懺悔の書」である。広がる格差、止めどない環境破壊、迫り来る資源不足、そして金融危機――すべての元凶は新自由主義にあった。構造改革は日本人を幸福にしたかを検証する》とある。田原総一朗は、この本のことを指して言っていたのだ。

本を買って読もうと思っていた矢先、週刊朝日(1/23号)に「中谷巌氏が懺悔 『改革』が日本を不幸にした」という記事が載ったので、買って読んでみた。これは驚くべき内容だった。かいつまんで引用すると…。

《経済学で記述できることは社会全体の2~3割に過ぎないとわかってきたのです。そして今は「アメリカ流の構造改革は日本人を幸せにしない」という、確信に近いものを持っています》《「グローバル資本主義」(「米国型金融資本主義」)がもたらしたのは、今回の金融危機であり、加速度的な環境破壊であり、急激な貧困層の増大でした》。

《十分な税源移譲がなされないまま、一方的に地方交付金や公共事業が削減され、地方経済は壊滅状態です》《苦しんでいる人たちに投げかけられるのは「自己責任」などという陳腐で冷たい言葉です》《さらに医療は崩壊し、日本を支えてきた人々の尊厳を踏みにじる愚策、後期高齢者医療制度が始まりました》。



《グローバル資本主義は、世界経済を著しく不安定化するとともに、エリート層に都合のいい、大衆支配や搾取のツールになっています》《エリート層はより多くの情報を持てるだけでなく、情報を「創り出せる」のです。マーケットに影響を与える情報を創り出せる人がより多く稼げるのは当然でしょう》。

そして氏は、基礎年金を税方式にし、その財源として消費税を20%にすべきだという。《これで貧困層を救済する。そうすれば、日本は少しは温かみのある社会になるでしょう》。

自らが理事長を務める三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)のHPには、より踏み込んで書いている。《明治以来の中央集権体制を解体し、「廃藩置県」に匹敵するくらいの大きな制度改革を断行することである。中央官庁に集結した優秀な官僚が今度は疲弊した地方を再生させるために地元に戻り、彼らに自分の故郷が文化の香り豊かな元気いっぱいの地域にする術を死にもの狂いで考えてもらう。これくらいの大改革が必要だと思う》。
http://www.murc.jp/nakatani/index.html

書評サイトには目次が出ていて、

序 章 さらば、「グローバル資本主義」
第1章 なぜ、私は「転向」したのか
第2章 グローバル資本主義はなぜ格差を作るのか
第3章 「悪魔の碾き臼」としての市場社会
第4章 宗教国家、理念国家としてのアメリカ
第5章 「一神教思想」はなぜ自然を破壊するのか
第6章 今こそ、日本の「安心・安全」を世界に
第7章 「日本」再生への提言;終章 今こそ「モンスター」に鎖を

とある。中谷氏は、日本の歴史や宗教にまで言及しているようだが、地方経済が壊滅状態になることで、古き良き地方の文化までが危機に瀕しているのである。

週刊朝日の記事の締めくくりで、氏は、日本人には《縄文時代から培ってきた「自然によって人は生かされてきた」という謙虚な自然観があります。自然を畏怖し、草木一本の中にさえ神を見出す感性を持ち、里山を保全し、鎮守の森を大切にする。日本こそが、環境問題でイニシアチブを取るべきではないでしょうか。こうした姿勢を世界に見せていくことです》。

ユニークな伝統的価値観を持つ日本人は、近代経済学では解決できない問題を解くことができる、というのだ。アメリカかぶれだった氏は、こんなに遠くまで(私にすれば「近くにまで」)たどり着いたということである。見事な「転向」ぶりである。氏の今後の言動に注目していきたい。
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奈良ロイヤルホテルの黒米カレー

2009年01月26日 | 奈良のカレー
1/20(火)、会社の帰りに奈良ロイヤルホテルに立ち寄った。お目当ては「黒米(くろまい)カレー」である。これは、シルクロード渡来のカレーと、中国原産で薬膳料理などに使われてきた古代米を組み合わせた奈良の名物料理である。
http://www.pref.nara.jp/norinbu/umaimono/recipe/kuromai-karei.html

県農林部が推進する「奈良のうまいもの」創作七品目の代表メニューで、今や県下41か所の飲食店で提供されているほか、通信販売も行われている。
http://www.pref.nara.jp/norinbu/umaimono/omise-syoukai.html#kare-

奈良ロイヤルホテルのティーラウンジ「扇滝(せんたき)」では、黒米カレーのほか、「柿けーき」といううまいものメニューも提供されている。
http://www.nara-royal.co.jp/sentaki/index.html

黒米カレーは数あれど、扇滝のカレー(欧風ビーフカレー)は、08年4/26~27に県庁前で行われた「黒米カレー食べくらべ」(「奈良のうまいもの」春のフェア)で、ベスト1に選ばれている。500円で3つの店のカレーを食べ比べる仕組みで、私もチャレンジしてみたが、さすがにここのカレーは「プロの味」だった。


せんとくん、まんとくん、なーむくんのトリオがお出迎え

さて話は戻るが、奈良ロイヤルホテルへ出向いて黒米カレーをいただくのは、この日が初めてだった。カレー(1200円)はチキンとビーフ(いずれも県内産を使用)から選べるが、私はビーフを選んだ。

出てきたのが冒頭写真のカレーである。さすがにビジュアルも工夫されている。カレーの器には、驚くほどたっぷりの牛肉が入っている。ステーキ1枚分、というとオーバーだろうが、1/2枚分は入っている。

スパイスやバターの香りがとても良い。辛さは中辛と甘口の間くらいなので、ファミリー層にも受けそうだ。黒米の色はうまく写真には出ていないが、濃い紫色で食欲をそそる。もっちりした食感も良い。

完成されたホテル味のカレーと、体に良いたっぷりの黒米が味わえる見事な黒米カレーである。ぜひ一度、お立寄りいただきたい。
http://www.nara-royal.co.jp/
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