tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良まほろばソムリエ通信(3) 「友の会」入会申込書を発送!

2011年04月30日 | 奈良検定
4/29(金)、「奈良まほろばソムリエ友の会」(奈良まほろばソムリエ検定のソムリエ有志の会)入会申込書が、ソムリエ有資格者宛に発送された。早ければ今日にも、ソムリエの手元に届くことだろう。現在、「奈良まほろばソムリエ」は、209人。内訳は、1期生(09年合格)66人。2期生(10年合格)67人、3期生(11年合格)76人となっている(私の勤務先の同僚・OBでは、1期生2人、2期生2人、3期生3人、計7人)。
※トップ写真は10.11.7撮影(平城宮跡でのプライベート・ガイドツアー)

5/10(火)には、「友の会」の公式ホームページが開設される。専用メールアドレス(info@stomo.jp)も用意した。事務の繁雑さを避け、コストを削減するため、入会の申し込み(年会費3千円)や今後の連絡は、基本的にはWeb上で行うこととなる。ただし5/10までは利用できないので、もしご質問・ご意見があれば、当ブログの「コメント欄」で受け付けるので、せいぜいご利用いただきたい。

これまでの活動は、私を含め11人の発足世話人で進めてきた。あらかじめ友の会を立ち上げておき、その趣旨に賛同する人だけが集まって「発足の集い」を開催する、という手順である。だから6月に開催する「発足の集い」は、創立総会ではなく、報告会という位置づけになる。もちろん会員のなかから要望が出されれば、柔軟に対応する予定である、何しろ同好会(有志の会)なのだから…。

友の会では、いろんな活動を予定している。最も注力したいのは、解説ボランティアなどの「社会貢献活動」だ。県下では、「巡る奈良」事業をはじめ、ポスト1300年祭の奈良を盛り上げるため、様々な活動が予定されている。ソムリエの多くは、1300年祭でも「平城宮跡探訪ガイドツアー」の案内役として活動したので、この分野で力を発揮できる人は数多い。すでに、奈良商工会議所が実施する「体験学習プログラム」(奈良検定1級を受験するためには、受講が必須)の「奈良まほろばソムリエと歩く~記紀・万葉のふるさと御所」(9/23実施)への協力も、決まっている。

県のポスト1300年構想には「記紀・万葉プロジェクト」が盛り込まれている。来年(12年)の「古事記編纂1300年」を控え、ソムリエは記紀神話を勉強し、県下にある記紀ゆかりの土地なども、ガイドできなければいけない。奈良検定に記紀神話は出題されないし、万葉集はともかく、記紀にまつわる出題は少ない。だからこの分野はソムリエの盲点なのだ。

ソムリエには、関東在住者がたくさんいらっしゃる。東京圏には、奈良に関心を寄せる人が多い。昨年の「秘宝・秘仏特別開帳」では、東京圏から多くの人が秘仏拝観に奈良を訪れた。遠方から観光客を呼び込むことは、県の課題である「宿泊観光客の増加」にもつながる。東京圏のソムリエとタイアップして、何か面白い企画をスタートさせたいものだ。

友の会では、公式ホームページの運営・管理や、会員向けメールマガジンの発行を手伝って下さる方を探している。私の周囲には、この分野に長(た)けた人が少ないのである。ご協力いただける人は、ぜひ「広報部会」にお入りいただきたい。

もちろん友の会では会員向け事業として、外部講師を招聘して、講演会なども行う。大学の先生や寺社関係者、県下で観光振興に携わる方などをお招きする予定である。講師とともに県下の史跡を巡るツアーなども開催する。

友の会については、発足世話人の1人であるアカダマさん(奈良市の喫茶店「可否茶座 アカダマ」のマスター)が、ご自身のブログ(4/25付)に意見を寄せておられる。《今回のソムリエの会は私自身がイニシャティブをもってというわけでもないし、年もとったせいか、それほどの情熱はわいてきません。私自身の思うところと必ずしも全面的に一致しないせいかもしれません。それでは、何を望んでいるのかといえば、逆に何も会に望んでいないというのが本音です》。

《どういう事かといえば、歴史好き、奈良好きという共通の思いがある人が集まって話をしたり勉強をしたり出来ればいいという漠然とした考えしかないからです。しかし会を作るとすればそういった漠然としたことではいけないことはわかります。だからこそ、なにか違うという感じがぬぐえないのですが、ソムリエ200人の中には私に近い考えの方も意外と多いかもしれません。だからわたしはそいうった人たちの代表という感じでありたいと思っています》。

なるほど。私などは「奈良観光の振興」とか「ソムリエの社会貢献」等々と、いわば「シャカリキ部会」の代表のようなものであるが、アカダマさんは、「漠然部会」の代表である。「友の会」には「ソムリエ交流部会」という正式の部会があるが、漠然と集まって、美味しいコーヒーを飲みながら奈良の歴史などについて語り合う、そんな小グループが「交流部会」の中にできても良いのだ。

実際、アカダマさんはブログ(4/24付)に、このような呼びかけをされている。《2月に商工会議所の主催で行われた「ソムリエの集い」でたまたま同じテーブルに着いたメンバー9人が、初めてアカダマで集まりました。2人は所要で来られなくて、7人が集まりました。再度自己紹介をしましたが、自転車で奈良から古の古道どおりで走って5時間かけて京都まで走ったという方や、法隆寺に住んで、その関係で非常に法隆寺に詳しい方、あちこちのセミナー参加されている方等等、多士済々の顔ぶれでした》。

《歴史について語り合う相手はなかなかいないので楽しいと一人の方がおっしゃっていましたが、まあ特に何もない集まりですが、6月4日土曜日に再度アカダマに午前10時に集まるということになりました。もし、ソムリエの方で加わりたいという方がおいででしたら、連絡ください》。

6/4開催の「漠然部会」に参加ご希望のソムリエは、ぜひアカダマさんのブログのコメント欄にお書き込みいただきたい。

ともあれ、賽は投げられました。ソムリエ有資格者の皆さん、ぜひ「友の会」にご入会下さい。年会費3千円分以上の値打ちはありますよ。これからソムリエに挑戦する皆さん、合格すればこんな楽しい会に入れます。ぜひ、チャレンジして下さい!
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「癒しの都」奈良へいらっしゃい!

2011年04月29日 | 奈良にこだわる
いよいよ今日(4/29)から、奈良市の平城宮跡で「平城京天平祭」(4/29~5/5)が始まる。今朝の天平行列(総勢400人)は11時に朱雀門前を出発し、大極殿を目ざす。大極殿前では、11時半頃から、奈良の宗教者とともに「祈りのメッセージを送ろう」という行事も行われる。

しかし、東日本大震災の影響で、県内のホテル・旅館では予約のキャンセルがあいついでいる。その巻き返しを図るため、被災地住民などを対象とした格安の宿泊プランが売り出されている。産経新聞奈良版(4/24付)によると

《古都観光で心癒やして 奈良県内のホテル・旅館 キャンセル損害5億円超 巻き返し格安プラン》《東日本大震災の影響で、県内のホテルの宿泊予約のキャンセルが相次いだ。県旅館・ホテル生活衛生同業組合によると、判明しているだけでも約5万3千人以上がキャンセルし、5億円以上の損害が出た。だが一方で、被災地から訪れる宿泊客向けに独自の格安プランを企画するホテルも登場し、自粛ムードの改善に向けた取り組みを模索している》。

《県内のホテルや旅館約200施設でつくる同組合によると、県内の宿泊者は4割が首都圏からの観光客。例年、春から初夏にかけ、奈良の宿泊客はピークを迎えるが、震災直後は停電や交通網が打撃を受けた影響もあり、首都圏からの予約を中心に大規模なキャンセルが相次いだ》。

《県内最多の客室数を備える「ホテル日航奈良」(奈良市)でも震災以来、キャンセルが相次ぎ、3800室以上の予約が取り消しとなった。広報担当の高塲(たかば)順子さんは「これほどの落ち込みはこれまで経験がなかった」と話す。同組合が、加盟する全施設に聞き取り調査したところ、回答があった3割にあたる62施設だけでも、4月1日現在で宿泊、宴会など約5万3千人がキャンセルし、5億円以上の減収となったという》。

《キャンセルの続発は落ち着いたものの、新たな予約がなかなか入らず、回復の見通しは不透明だ。同組合は20日、奈良市の仲川げん市長に観光プランを共同でつくるよう要望した。吉川義博専務理事は「被災していない人も心が疲れてきている。仏像に手を合わせ、僧侶の話を聞くなど奈良は心癒やされる場所。奈良にしかできない心の復興支援もある」と奈良の利点を改めて旅行代理店にPRしている》。

《長引く自粛ムードに対し、仲川市長は「この時期に遊ぶのはどうか、という気持ちもわかる。しかし、こういうときだからこそ被災地を支えるためにも経済活動に力を入れなければいけない」と語った》。「心の復興支援」とは、良い言葉だ。奈良の神社仏閣での参拝や祈祷などを組み入れた「祈りの観光プラン」を早急に作り上げ、多くの人に奈良を訪ねていただきたいものだ。

《こうした現状にホテルもただ手をこまねいているだけではない。ホテル日航奈良は東北、関東、北海道の住民を対象に料金を半額にする宿泊プランを考案。このプランの予約が1件入るたび、100円を義援金にあてる。今月15日の販売開始後、3日で約300室の予約が入り、1週間で約400室が埋まった。「奈良ロイヤルホテル」(奈良市)と「ホテルサンルート奈良」(同)も青森、岩手、宮城、福島の4県民に1泊2500円の格安プランを実施している》。

《高塲さんは平成7年の阪神大震災を兵庫県西宮市で被災した。ガスや水道がなかなか復旧せず、不自由な生活を送った。2カ月後にはストレスで胃潰瘍を患った経験もあることから、リフレッシュすることの必要性を実感している。「余震も続き、落ち着きたいと思う人は多いはず。奈良でほっとしてもらいたい」と話している》。

ホテル日航奈良のプレスリリースに詳しい情報が出ていた。「奈良から元気と癒しを!絆キャンペーン」(4/16~9/30)というのだそうだ。《キャンペーン第一弾として『東北・関東・北海道地方の方は、お部屋代が正規料金の半額になる』というプランを考案いたしました。このプランは、今回の地震で被災地域としてあげられている3つの地域(15の都道県)の方を対象とし、シングル、ツイン、ダブル、トリプル、フォースという全ての部屋タイプを、1日最大50室ご提供いたします。ホテル日航奈良では、過去に地元『奈良県民半額プラン』や、阪神なんば線開通を記念した『兵庫県民半額プラン』をなどを販売いたしましたが、全国の3分の1にもわたる広い範囲で行うのは開業以来初の試みとなります》。

《プランには特別特典として、トウキやジュウヤクなど8種類が生薬配合され、疲労回復などに効果があるという入浴剤『東大寺 薬湯 天真』もおつけし、寺社仏閣が多く自然豊かなこの奈良で、少しでも心や体を癒せる休日をお過ごしいただければという、ホテルからの思いを込めました。尚、このプランが1件入るごとに100円を、ホテルから被災地への義援金として日本赤十字社へ募金いたします。また、キャンペーンの一環として、東北地方のお酒などを積極的に使用することなども検討しており、今後もさまざまな形で活動していく予定です》。

奈良ロイヤルホテルは、《甚大な被害を受けられた県民(青森・岩手・宮城・福島)の皆様にやすらぎとお部屋を提供します 料金2500円(税サ込/おひとり様1泊の室料とスパご利用代)※お部屋の清掃料・備品・消耗品・水光熱費です。ご理解下さい》。

ホテルサンルート奈良も《甚大な被害を受けられました県民(青森・岩手・宮城・福島)の皆様にお部屋を提供いたします おひとり様ご一泊 ¥2500 (室料のみ) ご料金はお部屋の清掃・備品・消耗品・水光熱費になりますのでご理解ください》とある。

被災地の方はもちろん、多くの国民の観光意欲は減退している。しかし逆にいえば、混雑の少ない観光地でのんびり旅をできるというメリットもある。そんな状況のなかで「平城京天平祭」が(自粛せず)予定通り開催されるというのは、大英断である。

皆さん、このゴールデンウィークには、ぜひ「癒しの都」奈良へいらっしゃい!
※トップ写真は、ホテル日航奈良の客室(同ホテルのプレスリリースより拝借)
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jengo(ジェンゴ)は、青森・岩手・秋田の「きた東北発見プラザ」 

2011年04月28日 | 日々是雑感
日本経済新聞夕刊(4/25付)「あすへの話題」に、小林栄三氏(伊藤忠商事会長)の「正しい消費」というエッセイが掲載された。《3月11日以降、自粛ムードが続いているが、観光・サービス業の方たちが苦境に立たされている》《被災者の方々のことを考えると、消費やレジャーを控えたくなるのは自然な気持ちであり、また、個々人の自粛は美徳ではあるが、過度になれば実体経済に悪影響を及ぼす。萎縮しているだけでは何も生まれない》。

《我々が通常の生活を送る事によって、経済の基本であるカネが回り、それが何より被災地への支援にも繋がる。今の日本に求められているものは「正しい消費」による経済復興である》《小売りの現場でも被災地の良材を積極的に調達し、販売するケースが見られる。国レベルでは「震災復興税」などの財源論議が始まったが、個人レベルでも今、何か被災地にプラスになるのか、そして、日本の活性化と未来の創造をどうやって進めていくべきか、どんどん現場から知恵を発信していきたい》。

《9・11の後に当時のジュリアーニ・ニューヨーク市長がスピーチの中でこう呼びかけている。「こういう時こそ、食事やスポーツイベント、買い物やミュージカルを楽しんで欲しい」。私も日本での「正しい消費」を呼びかけたい》。



これには全く同感であるが、私はもう一歩踏み込んで「Buy 東北」(東北の産品を買おう)を提唱したい。その趣旨で当ブログ(4/15付)に「Buy 東北!東北の『食』を応援しよう」という記事を書き、そこで「jengo(ジェンゴ)」(大阪市中央区南船場3-4-26)という青森・岩手・秋田のアンテナショップのことを紹介させていただいた。



jengoは、東急ハンズ心斎橋店の東隣という分かりやすい場所にある。お店のサイトには《豊かな大地が生んだ、自然の実りやお土産品を販売しています。店内には、青森、岩手、秋田のお菓子、地酒、農産物、海産物、乳製品や民芸品など地元でしか手に入らない約1,500アイテムの特産品が盛りだくさん!皆様のお越しをおまちしています》とある。



情報元の星乃さんからは《ブログに「jengo」をご紹介いただきありがとうございます。人が生きていくには夢や生き甲斐が必要です。そのためには自ら生産をして生計をたてる必要があります。そしてその生産されたものを喜んで買ってくれるお客さまがいなければなりません。「Buy東北」で応援することは長く続けることができる支援だと思います》というコメントをいただいた。私は、この時点ではブログで紹介しただけで、実際に訪ねたことはなかった。早く訪ねて、東北の産品を購入しなければと、4/22(金)、仕事帰りに訪ねてみた。



jengoは、出光ナガホリビルという瀟洒なビルの1階にある。入ってみると、やはり東北を応援しようという趣旨なのだろう、仕事帰りのサラリーマンやOLが買物に訪れていた。まずめざしたのがお酒のコーナー。お店のサイトには「このたびの東北地方太平洋沖地震被害につきましては、大勢の皆様から心強いご支援、お見舞いのお申し出をいただき、深く感謝します。一部商品が品薄の状態でご不便をおかけすることになりますが、どうぞご利用ください」とあったが、商品はよく揃っていた。





私は、とりわけ震源地に近い岩手県の日本酒やワインをカゴに入れた。ワインには「がんばるぞ! 岩手!東北」というラベルが貼ってある。現地で貼って送られてきたのだそうだ。近々、お酒持ち込みの飲み会があるので、その分も購入しておいた。あとは「南部煎餅」(岩手県盛岡市)、岩手県産小麦を100%使用した「岩手地粉(じごな)そうめん」(岩手県奥州市)など。レジで店長さんに「岩手の日本酒がたくさんあって、良かったです」と申し上げると、「実は今日、震災後はじめて入荷があったのです」とのこと。これは偶然とはいえ、有り難いことだった。



買い物のあと、すぐ近くにある星乃さんの仕事場を訪ね、締めは星乃さん行きつけの「お魚居酒屋 せんば豆助」(南船場店)で、痛飲。さすがに大阪は、遅くまで人波がとぎれない。


豆助(南船場店)のもつ鍋。野菜が多くて、とてもヘルシー

「jengo」は、スペースはさほど広くないものの、生鮮品を含めた青森・岩手・秋田3県の物産がたくさん揃っていて、とても便利なお店である。こんど訪ねるときは、地粉のそば、乾物、干物、菓子などを購入することにしたい。皆さんも、ぜひ「Buy 東北」で、東北を応援してください!
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新家長福寺2011 または 花のかくれ寺

2011年04月27日 | 写真
今年も、新家長福寺(しんけ・ちょうふくじ)の桜が見頃を迎えた。このお寺は、奈良県北葛城郡広陵町三吉(みつよし)357にある「花のかくれ寺」だ。場所は町立図書館の東50mのところにある。駐車場は図書館の向かいにある。

こちらの桜の見ごろ情報は、町の地域振興課(0745-55-1001)に尋ねることになっているが、電話してみても、はなはだ心もとない答しか返ってこない。困っているところに、先週お寺から「今は桜が見頃で大勢の方が来られています」というお便りをいただいた。お寺の奥さんは、家内の広陵西小学校時代の恩師なのだ。で、早速日曜日(4/24)にお訪ねした。





朝早めに家を出て、8時半頃に着いた。町立図書館向かいの大きな駐車場には、たくさんの人が張り付いていた。9時から、近くの「竹取公園みんなの広場」で、「靴下の市&特産品交流フェア」が行われるということだった。





新家長福寺は真宗大谷派(本山:東本願寺)の寺で、宗祖は親鸞聖人、本尊は阿弥陀如来(天正2年の造像と伝える)である。本堂は何度も修復を重ねているが、約350年前のものだという。



境内に貼られたポスターによると《昔から境内に桜が多く、『桜御坊』と呼ばれて親しまれていましたが、戦後に古木が朽ちたり、台風に遇って倒れたりしました。しかし現在は、桜守で有名な佐野藤右衛門氏の指導により、八重桜50本、ぼたん200株が境内に植えられ、檀家の皆様が丹精こめて育てて下さっています》。





八重桜とひと口にいうが、これは総称であり、八重咲きになる桜全てをさす言葉である。Wikipedia「ヤエザクラ」によると《ヤエザクラは花弁が5枚以上で八重咲きになるサクラに対する総称。サトザクラと同じく、特定の品種をさしたものではなく八重になるサクラ全てを言う言葉。花弁の枚数は300枚近くに達する例もある》《多くの場合ヤマザクラやソメイヨシノに比べて開花期が1~2週間ほど遅く、また長く楽しめるのも特徴になっている。カンザンやフゲンゾウ、ヤエベニシダレなどが有名》。





《花が八重咲きで丸くふんわりとした形になる。一輪から非常に豪華であり、一本からでも楽しめること、丈夫な品種があることなどからサクラの庭木としてはソメイヨシノなどに比べると多い。このため、園芸品種も多い》《大阪の造幣局の桜の通り抜けではヤエザクラが多く植わっており、毎年4月中旬頃に通り抜けのイベントが行われる》。




この2枚は、御衣黄(ぎょいこう)という黄緑色の桜

この日は10時からお茶会があって、収益金はすべて震災の義援金として、本山の東本願寺を通じて被災地に送られる。境内には、義援金箱も設置されていた。開門時間は午前7時~午後6時。例年は午後9時までライトアップされるが、今年は震災のため自粛されている。



本堂に「なまんだぶ」(11.4.1発行の第207号)という会報紙が置いてあった。「桜ばな いのちいっぱい咲くからに 生命をかけてわが眺めたり」という岡本かの子(岡本太郎の母親)の短歌、「朝には紅顔ありて夕べには白骨となれる身なり」という蓮如上人の言葉、「どうあがいてもだめなときがある ただ手を合わせる以外には方法がないときがある ほんとうの眼がひらくのはそのときだ」という相田みつをの言葉などが紹介されていた。





境内では桜のほか、チューリップ、藤、ぼたんなどが咲くが、今年はすべての開花時期がやや遅れていて、特にぼたんの見ごろは、これからのようだ。





この調子だとこれからも、しばらくは八重桜が楽しめそうだし、ぼたんも次第に咲いてくるだろう。皆さん、花のかくれ寺をぜひお訪ね下さい。拝観料は無料ですが、桜維持の協力金と震災義援金は、どうかお忘れなく。
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奈良迎賓館(県新公会堂内)、4/29オープン!(Topic)

2011年04月26日 | お知らせ
小山裕久の日本料理で晩ごはん
小山裕久
朝日新聞社

4/12(火)、知人のOさんから、こんなメールをいただいた。《ブログで紹介してしていただいて 何度も 楽しませていただいた天平青柳が 撤去になったのをごぞんじでしょうか? 実はいろんな方に紹介して 6/8に同窓会を予約されていた友人に連絡が入ったそうで 突然のことで驚いています》。これには私も驚いた。全く寝耳に水の話だ。確かめてみると、すでに4/10から閉店しているとのことだ。私はあわてて、当ブログの「天平青柳」の記事に、「閉店しました」の断り書きを入れた。

その後、奈良新聞(4/22付)に「県新公会堂レストラン 10日に突然閉店」という記事が載った。記事には《県が飲食事業会社(東京都)と5年間の使用契約を結び、昨年4月から営業してきた県新公会堂(奈良市春日野町)内のレストラン施設が、今月10日付で閉店していたことが21日、分かった。契約先内部でのトラブルが原因とみられ、利用者からは「説明もなく急に店を閉めたのは納得がいかない」などと対応への不備を指摘する声も上っている》。「21日、分かった」とは、ずいぶん遅い情報である。

《県は奈良公園周辺の観光機能強化のため一昨年、約4億4000万円を投じて県新公会堂と近くの奈良シルクロード交流館を改装。公会堂はレストラン設備などを刷新し、同館は飲食施設に転用した。県は、フレンチシェフとして知られる石鍋裕さん経営の飲食事業会社「I・N・Bコーポレーション」(東京都)に両施設の使用許可証を発行。昨年4月から同社が運営している。飲食2施設のうち県新公会堂のレストランはI・N・Bコーポレーションが日本料理店「青柳」(徳島市)に業務を委託。「天平青柳」の名称で営業していた》。

つまり、石鍋シェフのI・N・Bコーポレーションが青柳(代表は小山裕久氏)に再委託する形で、県新公会堂の天平青柳が運営されてきたのだ。奈良新聞の記事では「契約先内部でのトラブルが原因」、つまりはI・N・Bと青柳との間でトラブルがあったため閉店を余儀なくされたと出ているのだが、真偽のほどは定かではない(私が聞いている事実とは違う)。さらに記事には《県は20日、契約先のI・N・Bとと公会堂のレストランの運営方針を協議。29日に青柳とは別の飲食店によって営業を再開させる方向で調整している》とも出ていた。

クイーン・アリスの永久保存レシピ (別冊家庭画報)
石鍋裕
世界文化社

同じ4/22の夕刻に、Oさんからメールをいただいた。《先程連絡ありまして 撤退したもと「天平青柳」ですが あの場所で「奈良迎賓館」という名でクイーンアリスが担当して おはしで食べるフレンチコースとして3500円程度で 4月29日よりオープンするそうです》という具体的な情報をいただいた。

その通り、翌4/23付の奈良新聞には「県新公会堂レストラン新店舗に 「奈良迎賓館」29日開業」という記事が出た。《県は22日、10日付で閉店していた県新公会堂(奈良市春日野町)内のレストランを、29日から和風フランス料理店「奈良迎賓館」として営業を再開させると発表した》。

《県は同施設の使用許可証をフレンチシェフの石鍋裕氏が代表を務める飲食事業会社「INBコーポレーション」(東京都港区)に昨年4月から5年契約で発行。同社はレストランの運営を日本料理店の「青柳」(徳島県鳴門市)に委託し、昨年4月から営業していた。だが、2社間で委託契約をめぐるトラブルがあり、天平青柳が10日付で閉店》《新店舗は「お箸で食べられるジャパニーズフレンチ」をコンセプトにランチを3千円台から、ディナーを5千円台から営業する。営業時間は午前11時~午後5時》《問い合わせは県奈良公園室、電話0742(27)8677》。

県の報道資料(4/22付)には《新公会堂内レストランのリニューアルオープン》《平成23年4月10日に「天平青柳」が閉店しましたが、平成23年4月29日(祝)に石鍋シェフがプロデュースする「奈良迎賓館」としてリニューアルオープンすることになりました。また、「クイーン・アリス・シルクロード」は、コンセプトを変え引き続き、石鍋シェフのプロデュースの下、シルクロード交流館で営業します》。

石鍋シェフの〈新〉家庭のお料理ノート (別冊家庭画報)
石鍋裕
世界文化社

《「奈良迎賓館」 コンセプトは「お箸で食べられるジャパニーズフレンチ」としてゆったり食事をしていただけます。場所:奈良県新公会堂(奈良市春日野町101)電話番号:現在のところ開設準備室と同じ 営業時間:11:00~17:00(夜間対応可)》。「夜間対応可」というお役所用語は、「ディナーの予約にも応じます」という意味である。だから、奈良迎賓館は「ディナーを5千円台から営業」ということになるのだろう。

《「クイーン・アリス・シルクロード」コンセプトは、「家族や仲間でワイワイ食事するおいしいファミレス」 一般パーティー、ウェディングパーティー、旅行社の団体客も受け入れます。場所:奈良シルクロード交流館(奈良市雑司町469)電話番号:0742-24-0770 営業時間:11:00~17:00(夜間対応可)》。

『ミシュランガイド東京2008』で3つ星に選ばれた「麻布 かんだ」「銀座 小十」、および2つ星に選ばれた「六本木 龍吟」の3軒は、青柳(東京、徳島)で修業した料理人のお店である(残念ながら、青柳は星をもらっていない)。春の観光シーズンを控え、「奈良で最も美味しい和食店の1つ」と私も太鼓判を押していた天平青柳が撤退したとは、残念でならない。

逆にいえば、否でも応でも「奈良迎賓館」に注目が集まる。私もぜひお邪魔したいと思う。Oさん、貴重な情報を有難うございました!
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