tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良シニア大学には、橿原校も!4月12日(火)まで「入学説明会」を開催中(2022 Topic)

2022年03月31日 | お知らせ
奈良シニア大学は、55歳以上なら誰でも入学できるカルチャースクールである。県内には奈良校と橿原校がある。今、令和4年度の受講生を対象とした入学説明会を開催している。お問い合わせは「0742-81-7372」で、詳しい日程などは、トップ画像(2022.4.1付 毎日新聞=4/1更新)をご参照いただきたい。同大学のHPには、

奈良シニア大学とは
何か新しいことに挑戦したいがきっかけがない 退職して以来、やりたいことが見つからない 気の合う仲間と楽しい時間を過ごしたい 1つの話題だけでなく、多岐に渡る話題について知りたい 誰からも干渉されることなく自分のペースでゆっくりと学びたい 奈良シニア大学にはその答えがあります!奈良シニア大学が選ばれる4つの理由!

理由 1 普段聞けない多岐にわたる講座内容
歴史・文学・伝統・芸術・スポーツ・宇宙科学など、幅広いジャンルの講師を招聘し、ご講義いただいています。同じ講師による、同じ講義内容は一度も行っておりませんし、これからも同じ講義内容を行うことはございません。1つのテーマについて深く掘り下げていく講座ではなく、様々な情報や知識に楽しく触れてもらえるような仕組みです。

理由 2 選択科目講座で専門的に学ぶ
書道・絵画・史跡探訪・歴史文学から1つ選択してもらい、プロの先生から専門的なスキルを教えていただきます。ご自身の目的や趣味に合わせて学んでいただくことが可能です。年に一度開催される文化祭で各選択科目の作品発表会を行います。午前中は幅広いテーマに触れながら、ゆっくりと学んでいただき、午後は、1つの科目について、じっくりと学んでいただけます。

理由 3 テストや試験、宿題は一切ございません!
奈良シニア大学は、「学校教育法」や「大学設置基準」に基づく大学ではございません。その為、入学の際の試験、学習された内容を確認するための試験やテスト、宿題等は一切ございません。ご自身のペースで、ゆっくり、じっくり学んでいただいております。

理由 4 年間イベントやサークルが盛り沢山
入学式・新入生歓迎会・研修旅行(年2回)・文化祭・終業式など開校日以外にも、楽しく活動できる機会を沢山つくっています。ご参加は任意ですので、ご自身の体調や目的、趣味に合わせてご参加いただくことが可能です。「仲間づくり」と「思い出づくり」が皆様に大変喜ばれています。

学生の皆様のお声です!!
この歳になってもまだまだ知らないことがあるなと実感しました。知らなかったことを知る喜びを感じています。
一般教養講座では多岐に渡るお話が聞けて楽しいです。
奈良に住んでいても、あまりにも奈良のことを知らず、初めて訪れるようなお寺や神社ばかりだったので感謝しています。
自分がやりたかった趣味を実現することができた。
良い仲間ができ毎日が楽しくなった。
学校活動を通じて様々な人とコミュニケーションが取れ、友達が沢山できた。
好奇心旺盛で勉学に励む皆様とご一緒できて刺激になりました。
退職後の生きがいと趣味が見つかりました。


NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は2022年度、同大学奈良校の「奈良歴史部」(座学=年間29回)、奈良校の「史跡探訪部」(座学=10回、現地ウォーク=8回)、橿原校の「史跡探訪部」(座学=9回、現地ウォーク=8回)で講師およびガイドを務める。

学生さんたちを拝見していると、いつもお仲間と和気藹々(わきあいあい)と交流を楽しんでおられ、「これは良い学びと親睦の場だな」と実感している。特にサラリーマンは、会社を離れるとこのような場がなければ、孤立してしまうのだ。

同大学の公式HPは、こちら、説明会のお申し込みは、こちら。皆さん、ご退職後の生涯学習に、ぜひ奈良シニア大学にご入学ください!
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喜多弘樹さんの「吉野の桜、悠久の歴史」(奈良新聞「明風清音」2022.3.24付)

2022年03月30日 | 日々是雑感
昨年11月から、奈良新聞「明風清音」(毎週木曜日掲載)欄の書き手に、喜多弘樹さんが加わった。吉野町上市のご出身、故前登志夫氏に師事された歌人でもと編集者。30数年間東京で編集のお仕事をされ昨年、奈良に帰郷された。1953年(昭和28年)のお生まれというから、私と同い年である。初回の「変わらぬ大和の風景」(2021.11.25付)は、当ブログでも紹介させていただいた。
※トップ写真は吉野山の桜。2021.4.2撮影

喜多さんは奇数月の第4木曜日のご担当なので、前回(1月)は掲載が月3回だったので、喜多さんの回はなかった。今回が久々のご登板ということになる。奈良盆地での桜の開花と合わせて、タイトルは「吉野の桜、悠久の歴史」。全文は画像をご覧いただくとして、文中には前登志夫氏の桜の歌が2首、登場する。それは、

さくら咲くゆふべの空のみづいろの くらくなるまで人をおもへり

杉山にとだえもなしにさくら花 流るるひと日ひと日を生くる

末尾に、印象的な文章と西行の歌が紹介されている。

この世に生かされて在るいのちも、やがて幾多の花びらが流れるように、どこかへ消え去っていく。私は花の吉野に向かって静かに手を合わすのみ。

仏には桜の花をたてまつれ わがのちの世を人とぶらはば 西行



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命蓮(みょうれん)の霊験(れいげん)描いた信貴山縁起/毎日新聞「かるたで知るなら」第45回

2022年03月29日 | かるたで知るなら(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、同会が制作した「奈良まほろばかるた」の各札を題材に毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「かるたで知るなら」を連載している。

3月10日以降の連載では、新聞連載のために新たに描き下ろした札を紹介している(1年間の連載とすると、札が足りなくなるため)。今回も描き下ろしの札で、見出しは〈漫画の祖 国宝絵巻/朝護孫子寺(平群町)〉、執筆されたのは京都府木津川市にお住まいの島田宗人さんである。では、記事全文を紹介する。

〈命蓮の霊験描いた信貴山縁起〉
漫画のルーツとされる「信貴山縁起(しぎさんえんぎ)絵巻」は3巻からなる国宝の絵巻。信貴山朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)の中興の祖・命蓮(みょうれん)上人の霊験譚(れいげんたん)が語り継がれ、平安末期に描かれました。

一巻の「山崎長者巻」は命蓮の法力によって、托鉢(たくはつ)の鉢に乗せた長者の米倉が信貴山へ飛んで行くという不思議なお話です。絵巻の冒頭で米倉の扉が開き、転げ出た鉢が倉を乗せて浮き上がる、てんやわんやの場面は見る者を引き込みます。空を飛ぶ倉を慌てて追いかける人々の前のめりの姿と、おどけた顔、手足の動きも表現豊かです。

二巻の「延喜加持(えんぎかじ)巻」では、醍醐(だいご) 天皇の病気平癒の祈とうを請われた命蓮が加持を行い、「剣の護法 (ごぼう) 」を宮中に遣わすと、帝 (みかど) の病気が全快します。韋駄天(いだてん) 走りで空を駆け抜ける毘沙門天(びしゃもんてん)の使いの護法童子(どうじ) 。その速さを長く引かれた飛雲で表します。時間の経過や動きの多様さに驚きます。

三巻の「尼公(あまぎみ)巻」は、命蓮の姉の尼公が弟の消息を訪ね、信濃から大和に向かいます。東大寺大仏殿に参籠(さんろう)した尼君は、毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ) から弟の住む方角を暗示され、20年ぶりに再会を果たすことができました。ここに描かれた大仏殿は、1180(治承4)年の南都焼討(なんとやきうち)で焼失する前の、創建当初の姿を描いた、現存する唯一のものです。

絵巻は奈良国立博物館に寄託しており、毎秋、一部が同寺の霊宝館で里帰り公開されます。2022年は寅(とら)年で特別に3回公開の予定(一巻4月2~17日、二巻8月6~21日、三巻10月8~23日)。複製品は霊宝館で常時展示されています。(奈良まほろばソムリエの会会員 島田宗人)

【信貴山朝護孫子寺】
(住 所)平群町信貴山2280の1
(交 通)JR・近鉄王寺駅からバス「信貴大橋」下車、徒歩約5分
(霊宝館)入館は9時~16時半、一般300円(里帰り公開は一般400円)
(駐車場)普通車500円など
(電話)0745・72・2277


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田中利典師の『体を使って心をおさめる 修験道入門』集英社新書(6)/「修験道の成り立ち PART.Ⅱ」

2022年03月28日 | 田中利典師曰く
田中利典師の名著『体を使って心をおさめる 修験道入門』(集英社新書)の内容を、師ご自身の抜粋により紹介するシリーズ、今回は「修験道の成り立ち PART.Ⅱ」、修験者(山伏)が身につけているという験力(げんりき=超能力)の話で、これは興味深い。師のFacebook(2/27付)から抜粋させていただく。

シリーズ「修験道の成り立ち」
拙著『体を使って心をおさめる 修験道入門』(集英社新書)は7年前に上梓されました。一昨年、なんとか重版にもなりました。「祈りのシリーズ」の第2弾は本著の中から、「修験道」をテーマに、不定期にですがいくつかの内容を紹介いたします。よろしければご覧下さい。 

************ 

「修験道は里の行」
豊かな大自然に育まれてきた日本人は、山を拝み、火を拝み、水を、風を、大地を…と、私たちを取り囲むあらゆるものを拝みながら暮らしてきました。

その中で、里における庶民の願いに応じた種々の加持祈祷(護摩・地はらい・厄はらい・病気治し・憑きもの落としなど)に携わるのも修験者の役割のひとつでした。前項で述べた役行者以来の優婆塞宗教である修験道の大きな特徴です。

修験者は山で修行し、智慧と力を身に付けます。ここでいう力とは法力とか験力といわれる、いわゆる超能力です。しかし、ただ身につけて、ひとり悦に入るというのではなく、その力を市井で役立てることに修験者の本分があるのです。

山伏が身につけると言われる験力には、主に次のようなものがあります(けっして、私自身が持ち合わせているということではありません)。

・災いを除く力
―身にかかるさまざまな災いや障害を、神仏の力をもって打ち砕いていくことです。

・病を治す力
―山伏は、生薬・漢方薬の類に精通していて、それらを調合して、「なんでも治る魔法の薬」のようなものをつくるのが得意とされました。「陀羅尼助」という薬は、万能薬として有名です。また、護摩供や一尊法など密教にも精通して、病者加持なども行います。

・前世を知る力
―山伏の験力は、仏教でいう神通力にも通じますが、宿命通と呼ばれる、人の前世がわかる神通力のことです。

・他人の心中を知る力
―同じく神通力で他心通という、相手の心の中を見通す力です。

・空を飛ぶ力
―役行者のように本当に飛べたという逸話も残っていますが、確認はなかなか難しいところです。現実的に考えて解釈すると、険しい山でもものすごく速く走れる山伏はいたと思います。比叡山やわれわれ大峯の千日回峰行者などは、いまでもまるで天狗のような速さで山を駆け抜けます。仏教の神通力のうち、神足通と呼ばれる力です。また、一般の人は知らないような山の抜け道なども知っていたことでしょう。それで、飛んだとしか思えない速さで移動できたため、山伏は空を飛べると言われている、ということは充分考えられます。

「現代の山伏のスーパーパワー」
では、現代の山伏はどうでしょう。超能力的な力を発揮しているのでしょうか。実は、現代にも法力は受け継がれているのです。密教や修験における法力を使った人々へのアプローチをひと言でいえば「魔、邪気をはらい、福徳を授ける」ということです。わかりやすくいえば、災いをなすものをはらい、神仏のご加護を授ける秘法です。

具体的な方法としては、護摩を焚いたり(特に修験独特の作法として採灯大護摩供もあります)、火渡りをしたり、一尊法を修したり、あるいは霊符を使いこなしたり、卜占や占いを用いたりします。一尊法とは、ひとつの主尊を定めて供養法を行うことで主尊の力を得る密教の行法で、私も金剛蔵王法や愛染明王法などを行じています。これら山伏の法力については、改めて詳しく解説します。

*写真は自坊で行っている火渡り(火生三昧)の様子
#ウクライナの人々に1日も早く平和がもたらされることを念じます!
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歴史に憩う橿原市博物館で、「弥生アートを科学する2.~弥生人の見たもの~」企画展、6月19日(日)まで開催中!(2022 Topic)

2022年03月27日 | お知らせ
歴史に憩う橿原市博物館(橿原市川西町858-1)が橿原高校と連携した企画展を開催している。チラシは、こちら(PDF)だ。同館の公式HPによると、

奈良県立橿原高等学校×歴史に憩う橿原市博物館
令和3年度博学連携企画展「弥生ARTを科学するⅡー弥生人の見たものー」

今回で6回目の奈良県立橿原高等学校と歴史に憩う橿原市博物館の共同企画展は、弥生時代の絵がテーマ。「最終的に弥生時代の絵をかきたい!」そのためには、「もっといろんな絵を調べなあかん…」というわけで、今年は動物の絵を調べました。

すると弥生ARTから、弥生人の見たものや風景があらわれてきたのです。高校生が見つけだしたのは、弥生人の目や心。弥生ARTにかくされた真実を楽しんでください。もちろん、弥生時代の絵をかくコツもわかりますよ。

◆開催期間
令和4年3月26日(土)~6月19日(日)午前9時~午後5時(入館受付は午後4時30分まで)

◆開催場所
歴史に憩う橿原市博物館2階特別展示室(橿原市川西町858-1)

◆観覧料
大人300円、高・大200円、小・中100円(30名以上は団体割引あり)
橿原市内在住または市内学校に通学する小中学生は毎週土曜日観覧料無料
3月29日~4月3日、4月21~24・26・27日、5月15・17~21日は
「歴史に憩う橿原市博物館メモリアルウイーク」のため、観覧料無料

◆イベント情報
〇動画による展示解説「弥生ARTを科学するⅡー弥生人の見たものー」
奈良県立橿原高等学校の考古学研究部員が、動画で展覧会の解説をします。
公開期間:完成次第、公開予定。館内では会期中、YouTube上では無期限公開。
公開方法:当館2階特別展示室前およびYouTube上で公開(イコハク動画で検索)


「歴史に憩う橿原市博物館」の周辺には、公園整備された「新沢千塚古墳群」が広がる。また農産物直売所「新沢千塚ふれあいの里」もある。うららかな春の1日、ご家族連れでぜひお訪ねください!



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