tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

楠木新さんの近著『定年後のお金~貯めるだけの人、上手に使って楽しめる人~』/奈良新聞「明風清音」第43回

2020年07月31日 | 明風清音(奈良新聞)
奈良新聞「明風清音」欄に月2回程度、寄稿している。昨日(2020.7.30)掲載されたのは「定年後 お金の使い方」だった。楠木新著『定年後のお金~貯めるだけの人、上手に使って楽しめる人~』(中公新書)のレビューだ。

昨年の「2000万円問題」のように、定年後のお金について云々されることが多いが、普通に定年まで勤めて普通に退職金や公的年金をもらっていれば、お金に困ることはない。そのことを知ってもらいたくてこの本を紹介した。では、記事全文を以下に紹介する。

楠木新著『定年後のお金~貯めるだけの人、上手に使って楽しめる人~』(中公新書)を読んだ。ベストセラーとなった『定年後』『定年準備』に続く第3弾だ。本書の帯には「本当にやりたいことに出費を惜しまず人生を楽しむべきと提言」とある。楠木氏は66歳の私とほぼ同年代。大手生保出身ということもあり、豊富な事例をまじえ実践的な提言をされている。

定年後のお金といえば、昨年の「2000万円問題」が思い浮かぶ。金融庁・金融審議会の「高齢社会における資産形成・管理」で示された話で、本書にも登場する。「収入が公的年金だけの無職高齢夫婦(夫65歳以上、妻60歳以上)だと、家計収支は平均で月約5万円の赤字。蓄えを取り崩しながら20~30年生きるとすれば、現状でも1300万円~2000万円が必要になると指摘した」。つまり5万円×12ヵ月×30年で約2000万円の赤字という単純計算だ。

これに対し本書では「この年齢では夫婦とも何の収入も得ていない人はかなり少数派だ」。パートで月5万円稼ぐだけで赤字は帳消しになるし、公的年金のほかに企業年金を受け取っている人もいる。このような「老後の不安をやや大げさに見せる」話法には、注意した方が良いと助言する。私もこれには同感だ。

ファイナンシャルプランナーなどはお金の貯め方・増やし方のアドバイスはするが「使い方」をアドバイスすることはない。楠木氏は定年退職前後の人々を取材するうち「ひょっとすると、彼らはお金をどのように使えばよいのか分からないのではないか」という結論にたどり着いた。

「私は、サラリーマンに対して50歳ぐらいから、『会社員の自分』のほかに、自分の個性にあった『もう一人の自分』を創ることを勧めてきた。それは将来の独立に向けての準備や趣味、地域活動やボランティア、学び直しなど自らの個性に合ったものであれば何でもよい」。

私自身、こんな経験をした。「奈良検定1級に合格したので、次はソムリエをめざしたい。勉強方法を教えてほしい」という人に会った。雑談のなかで、彼がゼネコンを定年退職し、今は大手リース会社で週5日働く73歳であることを知った。ゴルフが趣味という健康な紳士で、年収は年金を合わせて約600万円あるという。

私が「小学館から文庫で出ている『大系日本の歴史』の古墳時代と飛鳥・奈良時代の2冊をお読みになれば参考になりますよ」と申し上げると「図書館に置いていますか」と問われてのけぞった。1冊1000円程度の文庫本である。この年収で、しかもこの年齢で、まだ節約を考えているとは…。

楠木氏は「定年後の生きがいを支える大切な手段の一つはお金である。しかしそれは目的ではない」「お金を稼ぐことは、社会に必要とされている証(あかし)であり、使うことは社会に何かを還元する行為である」。「お金を通じて人間関係をつくることや、自らの感動や楽しみに変換させることが大切だ」。

私は週2日の会社勤務のほかは、奈良まほろばソムリエの会でボランティア活動に打ち込んでいる。収入は少ないが赤字ではない。外食代、書籍代、交際費は惜しまないことにしていて、毎日を楽しんでいる。

本書にはこのほか「財産増減一括表」の作成、固定費の削減策などについて、具体的な指針が示されている。ご一読をお薦めしたい。


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ももしき(奈良市東向商店街)の大和牛たっぷりランチ!

2020年07月30日 | グルメガイド
本年(2020年)7月14日(火)、奈良市東向商店街の「柿の葉すし本舗たなか」と「月日亭」の間にある浅川ハーベストビル2階に、「すき焼きと牛まぶし ももしき」がオープンした(もと「風神」で、1階は「ととぎん」)。



なお「ももしき」とは百石木(ももいしき)の変化した言葉で、多くの石や木で作ってあるということ、「ももしきの」は「大宮」にかかる枕詞である。「ももしきの大宮人は暇(いとま)あれや梅を挿頭(かざ)してここに集へる」(万葉集⑩1883)。



ランチタイムに3回訪ねたので、以下に紹介する。まず初回は7月21日(火)、トマトが添えられたすき焼きランチをいただいた(ご飯大盛り)。お店のHPには、



【夏季限定】大和牛の上すき焼きランチ完熟トマト(税別1,800円)
虎杖(いたどり)農園の完熟トマトを使用。トマトの酸味が、甘辛い割り下に絶妙にマッチし、さっぱりとした印象に。この時期にしか味わうことのできない逸品です。
・大和牛の上すき焼き完熟トマトセット・ごはん・お漬物






「トマトがすき焼きに合うのか?」という謎に挑戦、結果は「とてもよく合う!」。さっぱりした酸味が食欲をそそる。お店の人は「トマトがとても熱くなるので、口の中を火傷します。よく冷ましてからお召し上がりください」。そのとおりで、猫舌の私は生卵でシッカリ冷ましてからいただいた。大和牛(やまとうし)はさすがの美味しさ!



2回目は7月27日(月)、すき焼き弁当と三輪そうめんのランチをいただいた。お店のHPには、

すき焼き弁当と三輪そうめん(税別1,300円)
大和牛上すき焼きをお弁当に詰め込みました。見た目にもかわいらしい、女性向けの食べきりサイズのお弁当ランチ。
・すき焼き弁当・ひとくち三輪そうめん・お漬物






おしゃれな重箱に入って出てきた。そうめんは一束(50g)ほど。見た目よりたくさんの大和牛が載っていて、驚いた。



3回目は7月29日(水)、お昼の定食(日替わりランチ)をいただいた。この日は「牛スジコロッケ」だった(青椒肉絲の日もあった)。お店のHPには、


コロッケがデカい、しかも、たっぷりの牛スジ肉が入っている!

お昼の定食(税別900円)
・本日のおかず・サラダ・ごはん・みそ汁・お漬物


近鉄奈良駅から徒歩1分程度の場所で、奈良県が誇る銘柄牛・大和牛を手軽に味わえるのが有り難い。皆さん、ぜひお訪ねください!
コメント (2)
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大仏さまのお身拭い、2020年はコロナ禍で中止に/毎日新聞「やまと百寺参り」第62回

2020年07月29日 | やまと百寺参り(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の刊行を記念して毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。先週(2020.7.23)掲載されたのは「大仏さま お身拭い/東大寺(奈良市)」、執筆されたのは奈良市在住の同会会員・山﨑愛子さんだった。毎年8月7日に行われるお身拭い、今年はコロナ禍のため中止されるそうで、とても残念だ。では記事全文を以下に紹介する。
※トップ写真は、大仏さまのほこりを払いお体を清める「お身拭い」=東大寺提供

世界遺産・東大寺の大仏殿には、世界的に名高い大仏さまが鎮座します。その大仏さまがいかに巨大であるかを実感できるのが、1年のほこりを払い清める行事「大仏さま お身拭い(みぬぐい)」です。毎年、盛夏の8月7日に行われます。朝7時ごろから大仏さまの魂を抜く撥遣作法(はっけんさほう)が営まれた後、白装束に藁草履(わらぞうり)姿の僧侶や関係者ら約180人が清掃を始めます。

大仏さまは高さ約15㍍。足場のない頭部などは、天井から吊り下げられたゴンドラに乗り、はたきなどを使って清められます。大仏様の髪・螺髪(らほつ)に数人が降り立つと、参拝者から大きな歓声が上がります。メガホンを持ち指示を出す人、つるしたゴンドラの命綱を支える人たち、それぞれの持ち場で役目を果たします。毎年実施されるようになったのは1964(昭和39)年からのこと。それ以前はご住職(別当)の任期中1回行う程度だったそうです。

残念ながら、今年は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため「大仏さま お身拭い」は中止になります。次回は例年よりたくさんのほこりが舞いますので、マスクをご持参のうえ、お参りください。(奈良まほろばソムリエの会会員、山﨑愛子)

(宗 派)華厳宗
(住 所)奈良市雑司町406の1
(電 話)0742・22・5511
(交 通)JR奈良駅・近鉄奈良駅からバス「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、徒歩約5分
(拝 観)大仏殿は7時半~17時半、600円(7月22日現在)  
(駐車場)無


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奈良のお茶・伝統工芸・清酒の講座/定員10名、要申し込み・参加無料!(2020 Topic)

2020年07月28日 | お知らせ
知人の阪本日出雄さん(大和まちなみ文化塾主宰・橿原市今井町在住)から、こんな講座の案内をいただいた。いずれも文化庁の補助事業だそうだ(文化庁 地域文化財総合活用推進事業「奈良県の食と暮らしにかかわる生活文化の解説者人材育成事業」)。趣旨はそれぞれの「解説者を育成したい」ということで、後日「解説実習」もある。
※トップ写真中央が阪本さん。写真はご本人のFacebookから拝借

コロナ禍のなか、それぞれの定員は10名程度。いずれも参加は無料で要申し込み。申込先は阪本日出雄さん(090-6486-9555またはsakamoto@alum.mit.edu)。概要を紹介すると、

1.大和茶の楽しみ方
日時:2020 年8 月 16 日(日)午後 3 時から 5 時
場所:奈良市ならまちセンター(奈良市東寺林町 38)
参加:無料
プログラム: 15:00~ 講義「大和茶の楽しみ方」満木葉子 先生(一般社団法人日本茶アンバサダー協会代表理事)/理解を深めるために大和茶を試飲します/16:30~ 質疑応答ののち終了

2.奈良の伝統工芸
日時:2020 年8月 27日(木)午後 1 時から 5 時
場所:奈良町物語館(奈良市中新屋町 2-1)
参加:無料
プログラム: 13:00~ 講義「奈良の伝統工芸」飯島礼子 先生(奈良県立美術館 学芸課)/14:30~奈良町の伝統工芸関連の場所を視察/16:00~物語館に戻り質疑応答

3.日本の酒の歴史~日本清酒発祥の地・奈良~
日時:2020 年9 月3日(木)午後 3 時から 5 時
場所:奈良町物語館(奈良市中新屋町 2-1)
参加:無料
プログラム: 15:00~ 講義「日本の酒の歴史~日本清酒発祥の地・奈良~」山中信介先生(奈良酒専門店なら泉勇斎店主)/理解を深めるために菩提酛の日本酒を試飲/16:30~ 質疑応答ののち終了


いかがだろう。定員が10名なので、お申し込みはお早めに!





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子育て世帯支援「奈良市プレミアム付商品券」販売スタート!(2020Topic)

2020年07月27日 | お知らせ
先週の水曜日(2020.7.22)から、「奈良市プレミアム付商品券」(新型コロナウイルス感染症緊急経済対策)の販売が始まった。購入できるのは、奈良市内在住の子育て世帯(2002年4月2日~2020年6月1日生まれの子どものいる世帯)に限られる。毎日新聞奈良版(7/5付)《プレミアム商品券発行「飲食店専用」も 市が子育て世帯対象》によると、

奈良市は子育て世帯を対象に、1冊1万4000円分を1万円で購入できるプレミアム付き商品券を22日に発売する。16日から、購入のための引き換えはがき(1世帯5冊まで)を発送する。

当初1万2000円分の商品券を予定していたが、県の支援事業として飲食店に用途を限定した2000円分の専用券を上乗せする。年末まで市内の登録店舗で使うことができ、今回は市内のイオンやならファミリーなどの大規模商業施設でも使えるようにする。

購入できるのは6月1日現在で2002年4月2日以降に生まれた子を持つ世帯のみだが、仲川げん市長は「どこかで線引きは必要だが、1日以降に新たに生まれた子もなるべくフォローしたい」と、今後、対象世帯の拡大も検討する考えを示した。【稲生陽】




1万円払えば、1万4千円分の商品券が買えるとは、これはおトクだ。さらにブログ「鹿鳴人のつぶやき」によると、奈良市もちいどのセンター街、東向商店街、小西さくら通り商店街で商品券を使うと、1,000円ごとにカードがもらえ、総額100万円の抽選会に参加できるという。

もちいどの、東向、小西の3つの商店街合同のお得なサンサンセールもはじまりました。1000円分お買い上げごとカードを進呈。8,9,10の毎月一度抽選で何かが当たるという特典です。どうぞもちいどのセンター街、東向商店街、小西商店街の参加店でお買い求めください。無論、当方の器まつもりも参加しています。

奈良市にお住まいの子育て世帯の皆さん、ぜひこの機会をご活用ください!
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