飄(つむじ風)

純粋な理知をブログに注ぐ。

不思議な少年!! その91

2010-11-30 23:40:54 | 物語

イエスひとり山に行って祈る。弟子たち彼をさがし出す!! 


 ある日のこと、ふとある喫茶店に入った。勿論、理由なきサボリングである。別に理由はないから、何か雑誌でもと、本棚に目をやると、雑誌ではなくびっしりと本が詰めてある。

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記事に無関係>  


 インドのヒンズーの本やら、何やらかにやら小難しい本が並んである。どうせ暇つぶしで、その中の一つを取った。それがこの書である。暇つぶしが時間つぶしに変わってしまった。すっかり、辺りは暗くなってしまっていた。 


 聖書は座右にあるが、ひと味違った魅力にとりつかれた。一応、書名は控えてあったから、ネットで調べると、あった。既に絶版であったが、古本で見つけた。買った。結構、古本でも高かったように想う。3000円近くはしたであろう。もう10年も前の話だ。


 しかし、繰り返し読んだ。何度読んでも飽きなかった。この本が本物であるとか、そうでないとか言う次元の頓着はない。著者についても、原作本の由来など関係ない。書いてあるそのまましか承知していない。だが、面白かった。只それだけである。


 本はこれまでにも結構読んできた。大して取り柄もないが、本の虫でもある。最近はネットでの情報収集で忙しいから、あまり読めなくなったが、言わば乱読派である。しかし、そうでもない場合がある。この本であった。もう、4,5回は読んでいる。こんな事は滅多にない。聖書ですら、通読は2度までだ。


 そこで、ブログを始めた序でに連載を志した。理由は精読をするにはぴったりだ。勿論、他の誰かに、読んでも戴きたい。そういう気持ちもある。それだけである


 何よりも、自分の感覚を拠り所としたい。その本が、正しいとか怪しいとかは考えない。正しいと感じたら正しいのだし、怪しいと感じたら、怪しい。人がそう言ったとしても、それはその人の感じ方だから、文句はないが、自分は自分の感じ方を優先する。


 この本は、不思議な魅力がある。そして、今はもう青年だが、少年の時から、こよなく愛着を感じてきた。そして、その言動は、信じられる。もっともだと思う。聖書よりも具体的で、分かり易い。これが史実と符合しているかどうかは、確かめようがないが、そんなことは2の次である。これが、本書の転載の理由である。


 イエスひとり山に行って祈る。弟子たち彼をさがし出す。十二弟子を招き共にいやしながらガリラヤを一周す。テベリヤで癩病人をいやす。キリスト者カペルナウムに帰る。イエスわが家で中風患者をいやし、治療の哲理と罪の赦しを明らかにす。


 

 キリスト者の先生は姿を隠した。誰乏の行方を知らない。ペテロとヤコブ、ヨハネがさがしに行って、彼がハンモス山の集合所に居るのを見出した。


 ペテロは言う、「カペルナウムの町は大騒ぎです。人々は町に集まり、どこの広場も人々で一杯です。男も女も子供たちも、到るところで意のままに病気をいやす人をさがして居ります。


 あなたの家もわれわれの家も、みな病人で一杯です。彼らはキリストと呼ばれているイエスを呼んで居ります。彼らに何と言えぱよいでしょうか。」

5)イエス、「ほかの多くの町々も呼んで居る。彼らに生命(いのち)のパンを持って行かねばならぬ。ほかの人々も連れて来て、一緒に行こう。」


 そしてイエスと十二人はピリボ、ナタナエルの住んでいるベッサイダに行って教えた。群集はキリストを信じ、罪を告白してバプテスマを受け、そして聖なる者の御国に入った。


 キリスト者の先生と十二人はガリラヤの町々をあまねくまわって、教え、また信仰を抱いて来て罪を告白するすべての人々にバプテスマを施した。彼らは盲人の目を開き、聾者(つんぼ)の耳をあけ、憑かれた者の悪霊を追い払い、その他あらゆる病気をいやしてやった。


 そして彼らが海の近くのテベリオで教えていると、ひとりの癩病人が近づいて来て言う、「主よ、わたしは信じます。若し御心なら、聖言(みことば)を言って下さい。さらばわたしは清められます。」


 イエス、「わが意に叶った。清くなれ。」するとその人は即座に清められた。


 イエスは彼に命じて言った、「誰にも言わず、行って祭司たちに自分を示し、それから清められたことに対して、律法(おきて)の定めに従って供物(そなえもの)を献げよ。」


 この人は狂気せんばかりであった。しかし祭司たちに行かないで市場に行って、到るところで自分の身に起ったことを語った。

 そこで病人たちは群をなして、治療者と十二弟子に押し寄せ、いやしてくれと懇願した。そして彼らはあまりにしつこいので、手の施しようがなかったからキリスト者たちは群衆の居る往来を去って荒野に行き、そこについて来た群集を教えた。


 数日の後、キリスト者たちはカペルナウムに帰って来た。イエスが家に居ることが分かると、民衆がやって来て、家のなかの部屋という部屋に一杯になり、入口もその通りであった。


 そこにはガリラヤの各方面から、またエルサレムから、律法学者、パリサイ人、博士たちが来ていたので、イエスは彼らに生命(いのち)の道を明らかにした。


 そこに四人の人々がひとりの中風患者を小さな寝台(ねだい)に乗せて連れて、来たものの、入口から入ることが出来ないから、病人を屋根に上げて通路を開き、これを治療者の面前に引きおろした。


 イエスは彼らの信仰を見て中風患者に言った、「わが子よ、元気を出しなさい。あなたの罪は悉く赦された。」


  これを聞いた律法学者とパリサイ人は言った、「なぜこの人はこんなことを言うか。神のほかに人の罪を赦すことができるか。」


 イエスは彼らの思いを察し、自分たちの間で問答していることを知って、彼らに言った、「なぜそのように互いに論じ合っているか。わたしが、汝の罪が消えたとか、起きて床を取り上げ、歩めと言ったとて、それがどうと言うのか。

 人がここで人の罪を赦すことができることを証明するため言おう。」(と言って中風患者に向って)、


 「起きよ。床を取り上げて帰るがよい」と言った。


 すると、その人は彼らの面前で、床を取りあげて去った。


 人々は見たこと聞いたことが附に落ちない。彼らは互いに「今日は忘れがたい日だ。驚くべきことを見た。」と言った。


 人々が立ち去った後、十二弟子が残っていたから、イエスは言った。


 ユダヤの祭典が近い。来週われわれはエルサレムに行き、遠くから来た兄弟たちに、王に逢える道を開いてやろう。」


 キリスト者たちは、静かな自宅に行って、数日問折りにすごした。


 

【宝瓶宮福音書:栗原 基訳】            

第十四部 イエ スのキリスト奉仕者としての第一年
 

第九十章 イエスひとり山に行って祈る。弟子たち彼をさがし出す。十二弟子を招き共にいやしながらガリラヤを一周す。テベリヤで癩病人をいやす。キリスト者カペルナウムに帰る。イエスわが家で中風患者をいやし、治療の哲理と罪の赦しを明らかにす。


1)キリスト者の先生は姿を隠した。誰乏の行方を知らない。ペテロとヤコブ、ヨハネがさがしに行って、彼がハンモス山の集合所に居るのを見出した。

2)ペテロは言う、「カペルナウムの町は大騒ぎです。人々は町に集まり、どこの広場も人々で一杯です。

3)男も女も子供たちも、到るところで意のままに病気をいやす人をさがして居ります。

4)あなたの家もわれわれの家も、みな病人で一杯です。彼らはキリストと呼ばれているイエスを呼んで居ります。彼らに何と言えぱよいでしょうか。」

5)イエス、「ほかの多くの町々も呼んで居る。彼らに生命(いのち)のパンを持って行かねばならぬ。ほかの人々も連れて来て、一緒に行こう。」

6)そしてイエスと十二人はピリボ、ナタナエルの住んでいるベッサイダに行って教えた。

7)群集はキリストを信じ、罪を告白してバプテスマを受け、そして聖なる者の御国に入った。

8)キリスト者の先生と十二人はガリラヤの町々をあまねくまわって、教え、また信仰を抱いて来て罪を告白するすべての人々にバプテスマを施した。

9)彼らは盲人の目を開き、聾者(つんぼ)の耳をあけ、憑かれた者の悪霊を追い払い、その他あらゆる病気をいやしてやった。

10)そして彼らが海の近くのテベリオで教えていると、ひとりの癩病人が近づいて来て言う、「主よ、わたしは信じます。若し御心なら、聖言(みことば)を言って下さい。さらばわたしは清められます。」

11)イエス、「わが意に叶った。清くなれ。」するとその人は即座に清められた。

12)イエスは彼に命じて言った、「誰にも言わず、行って祭司たちに自分を示し、それから清められたことに対して、律法(おきて)の定めに従って供物(そなえもの)を献げよ。」

13)この人は狂気せんばかりであった。しかし祭司たちに行かないで市場に行って、到るところで自分の身に起ったことを語った。

14)そこで病人たちは群をなして、治療者と十二弟子に押し寄せ、いやしてくれと懇願した。

15)そして彼らはあまりにしつこいので、手の施しようがなかったからキリスト者たちは群衆の居る往来を去って荒野に行き、そこについて来た群集を教えた。

16)数日の後、キリスト者たちはカペルナウムに帰って来た。イエスが家に居ることが分かると、民衆がやって来て、家のなかの部屋という部屋に一杯になり、入口もその通りであった。

17)そこにはガリラヤの各方面から、またエルサレムから、律法学者、パリサイ人、博士たちが来ていたので、イエスは彼らに生命(いのち)の道を明らかにした。

18)そこに四人の人々がひとりの中風患者を小さな寝台(ねだい)に乗せて連れて、来たものの、入口から入ることが出来ないから、病人を屋根に上げて通路を開き、これを治療者の面前に引きおろした。

19)イエスは彼らの信仰を見て中風患者に言った、「わが子よ、元気を出しなさい。あなたの罪は悉く赦された。」

20)これを聞いた律法学者とパリサイ人は言った、「なぜこの人はこんなことを言うか。神のほかに人の罪を赦すことができるか。」

21)イエスは彼らの思いを察し、自分たちの間で問答していることを知って、彼らに言った、

22)「なぜそのように互いに論じ合っているか。わたしが、汝の罪が消えたとか、起きて床を取り上げ、歩めと言ったとて、それがどうと言うのか。

23)人がここで人の罪を赦すことができることを証明するため言おう」(と言って中風患者に向って)、

24)起きよ。床を取り上げて帰るがよい」と言った。

25)すると、その人は彼らの面前で、床を取りあげて去った

26)人々は見たこと聞いたことが附に落ちない。彼らは互いに「今日は忘れがたい日だ。驚くべきことを見た。」と言った。

27)人々が立ち去った後、十二弟子が残っていたから、イエスは言った。

28)ユダヤの祭典が近い。来週われわれはエルサレムに行き、遠くから来た兄弟たちに、王に逢える道を開いてやろう。」

29)キリスト者たちは、静かな自宅に行って、数日問折りにすごした。


【原文:The Aquarian Gospel of Jesus by Levi H. Dowling  


                        SECTION XV

SAMECH

The First Annual Epoch of the Christine Ministry of Jesus

CHAPTER 90

Jesus goes alone to a mountain to pray. His disciples find him.
He calls the twelve and they journey through Galilee teaching and healing.
At Tiberius Jesus heals a leper. The Christines return to Capernaum. In his
own home Jesus heals a palsied man and makes known the philosophy of healing
and the forgiveness of sins.

THE Christine master disappeared; no one saw him go, and Peter, James and John set forth to search for him; they found him at his trysting-place out on the Hammoth hills.
2) And Peter said,
The city of Capernaum is wild; the people crowd the streets and every public place is filled.
3) The men, the women and the children everywhere are asking for the man who heals by will.
4) Your home and our homes are filled with people who are sick; they call for Jesus who is called the Christ. What will we say to them?

5) And Jesus said,
A score of other cities call, and we must take the bread of life to them. Go call the other men and let us go.
6) And Jesus and the twelve went to Bethsaida where Philip and Nathaniel dwelt; and there they taught.
7) The multitudes believed on Christ, confessed their sins and were baptized, and came into the kingdom of the Holy One.
8) The Christine master and the twelve went everywhere through all the towns of Galilee, and taught, baptizing all who came in faith, and who confessed their sins.
9) They opened up blinded eyes, unstopped deaf ears, drove forth the evil ones from those obsessed, and healed disease of every kind.
10) And they were in Tiberius by the sea, and as they taught a leper came a-near and said,
Lord, I believe, and if you will but speak the Word I will be clean.
11) And Jesus said to him,
I will; be clean.
And soon the leprosy was gone; the man was clean.
12) And Jesus charged the man, say naught to anyone, but go and show yourself unto the priests and offer for your cleansing what the law demands.
13) The man was wild with joy; but then he went not to the priests, but in the marts of trade, and everywhere he told what had been done.
14) And then the sick in throngs pressed hard upon the healer and the twelve, imploring to be healed.
15) And they were so importunate that little could be done, and so the Christines left the crowded thoroughfares, and went to desert places where they taught the multitudes that followed them.
16) Now, after many days the Christines came back to Capernaum. When it was noised around that Jesus was at home, the people came; they filled the house till there was no more room, not even at the door.
17) And there were present scribes and Pharisees and doctors of the law from every part of Galilee, and from Jerusalem, and Jesus opened up for them the way of life.
18) Four men brought one, a palsied man upon a cot, and when they could not pass the door they took the sick man to the roof, and opened up a way, then let him down before the healer's face.
19) When Jesus saw their faith, he said unto the palsied man,
My son, be of good cheer; your sins are all forgiven.
20) And when the scribes and Pharisees heard what he said, they said,
Why does this man speak thus? who can forgive the sins of men but God?
21) And Jesus caught their thought; he knew they questioned thus among themselves; he said to them,
22) Why reason thus among yourselves? What matters it if I should say, Your sins are blotted out; or say, Arise, take up your bed and walk?
23) But just to prove that men may here forgive the sins of men, I say,
(and then he spoke unto the palsied man)
24) Arise, take up your bed, and go your way.

25) And in the presence of them all the man arose, took up his bed, and went his way.
26) The people could not comprehend the things they heard and saw. They said among themselves,
This is a day we never can forget; we have seen wondrous things today.
27) And when the multitudes had gone the twelve remained, and Jesus said to them,
28) The Jewish festival draws near; next week we will go to Jerusalem, that we may meet our brethren from afar, and open up to them the way that they may see the king.
29) The Christines sought the quiet of their homes, where they remained in prayer for certain days.

 【続 く】