新元号「令和」まであと1日。
万葉集の本が売れているという。さもありなん。
動機がないと本になど向かいませんよね。
それにしても新元号の引用元となった万葉集は、日本の言語文化のベースになっていることを改めて知らしめましたね。
10日ほど前、そろそろ咲く頃かと思い、川口市安行・ふるさとの森にある一輪草(イチリンソウ)自生地を訪れました。
ところが、斜面一面に咲くはずの一輪草は何が原因か分かりませんが、ことしはほとんど咲いておらず、翌日のお祭りの準備をしていた関係者の方も残念そうでした。
これはネットから拝借した一輪草自生地の写真。
今年の写真。
この一輪草自生地の側に「万葉植物苑」という庭園があります。2009年4月の開園。地元のボランティア団体「安行みどりのまちづくり協議会」によって保全管理されている場所です。
ここの特徴は、万葉集の和歌に詠まれている約160種の植物のうち約120種が植えられていて、その脇にその草木を詠んだ万葉集の和歌が掲示されていることです。
樹木や草花がただ並んでいるだけでしたら通り過ぎてしまいますが、それにひとつひとつ和歌が付いているので、この草は何? とこのプレートに目が行きます。読んでみるとなんだか遠い万葉の時代の景色が浮かんでくるようです。
ここに引用されている歌。奥ゆかしいロマンチックな歌が多い。
掲示担当選者の好みでしょうか。
万葉集に疎い当方、いにしえの人たちはかくも人を恋し想う気持ちを草木にたとえて詠んでいたのかと感心してしまいました。
また、新元号の出典についてもしっかり解説してくれています。
万葉のひとびとの想いの一端に触れることができて、すこしばかり勉強になりました。