北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

珠洲市制記念日 今年は功労者該当なし

2013-07-05 | 雑感
 市役所から一枚の葉書が届く。
 「市制記念日の7月15日に・・・」ということで、今年もまた市制記念日に行われる功労者表彰式の案内である。
 と、思ったら今年は選考の結果、該当者なしということで開催しないとのこと。

 私はこの手の表彰や勲章の類には興味が薄く、毎年、毎年表彰しなければならないと決まってるわけではないので構わないのだが、第一印象は「・・・?」である。

 「珠洲市功労者」は珠洲市顕彰条例に基づいて選ばれる。

 その条件は第2条で以下のように決められている。

(1) 市の自治に関して功績顕著な者

(2) 各種公共事業について顕著な功労の認められる者

(3) 各種産業の開発と進展改善に顕著な成績の認められる者

(4) 市民の福祉につくし、又は模範となる功労篤行の認められる者

(5) 学術、技芸、文化の進展に貢献した者

(6) 市のため多額の私財を寄附した篤志者

(7) 前各号のほか、市長において特に表彰の必要があると認めた者


 この間、本当に長年ご苦労をされ、功労の名にふさわしい方が多く顕彰されてきたことは間違いないが、私から見れば、ときどき「えっ、なんでこの人が?」という方も若干ではあるが表彰されてきた。
 そうした方にまで範囲を広げれば「該当者なし」は意外な感じ。まして来年6月には市長選挙も控え、あの人にも、この人にも、と市長周辺で忖度する人がいてもおかしくない(もちろんそんなことがいいとは言わないが)。

 今年は該当者なしだが、では来年はどうする?これから先の一年で上記条件に該当する人が突如現れる?
 別に連続該当者なしでもいいのだが、来年は市制60周年。
 そうか、どうせ表彰を受けるなら、おそらくは例年以上に盛大に開催される来年がいいということか。

 と、土砂降りの中、選挙運動に奮闘されている皆さんにはどうでもいいようなことを書いてしまったが、市制60年にむけての昨年9月議会での私の発言を最後に紹介。ご笑覧を。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 
 さて、今回はまず少し先走った質問からさせていただきたいと思います。
 珠洲市が発足したのは1954年7月15日。つまり2年後の2014年には市制60周年、人間でいうと還暦を迎えることになります。孔子の言葉をかりると、60にして耳順う。60歳で人の言うことを逆らわず素直に聞けるようになったという意味です。珠洲市は長く旅人から、「いいところですね」と言われても素直に聞けませんでした。冬の厳しさ、産業基盤の脆弱さ、そして過疎、高齢化が急激に進む中、「どこがいいとこや」というのが、多くの人の本音でした。世界農業遺産、GIAHSの認定は、「いいところですね」とよその人から言われ、「そうやね、いいとこいっぱいあるわいね」と、言えるようになったことが一番のポイントかなというふうにも思います。まさに、60周年にして耳順うではないでしょうか。
 来年2013年4月には、能登有料道路無料化となり、「ふるさと紀行『のと里山海道』」になります。GIAHS国際ワークショップの能登開催も期待されます。さらに2年後、2015年春の北陸新幹線の金沢開業を迎えるわけですが、その間の2014年に市制60周年を迎えることとなります。
 GIAHSの価値や意義は、歴史をさかのぼって、中世若山荘成立以降、あるいは能登の国建国1,300年の歴史の中でとらえるべきものかもしれません。しかし、市制60周年の節目、先人の苦労と幾多の紆余曲折を経た歴史の1つの到達点としても、世界農業遺産の意義を市民の間で確認し合うことは非常に重要なことではないかと思います。
 さらに今回は、市外、県外の人たちにもアピールできる絶好のタイミングです。GIAHSへの関心や理解は高まってきたとはいえ、やはり「私らの生活とどう関係あるんかわからん」との声があるのも事実です。GIAHSを活用した取り組みを交流人口の拡大、地域の経済の活性化につなげ、里山里海の保全、活用が地域の活力や暮らしの向上につながると実感してもらうチャンスではないかと思います。
 市制40周年では、40周年関連事業が市内各地で展開されました。50周年では、子どもたちからお年寄りまで、気軽に気楽に珠洲の歴史や文化への理解が深められる「すずの歴史」が発刊されました。来る60周年を単なる式典だけで終わらせることなく、GIAHS関連事業を、四季を通じて市内各地で展開していってはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
 加えて今議会では、市長が自然との共生を目指す本市の象徴的な体験型宿泊施設と位置づける、木ノ浦の観光交流拠点施設の整備に向けた予算が計上されました。私はこの施設は単に旧国民宿舎きのうら荘の建てかえというとらえ方ではいけないし、木ノ浦にある単なる1施設として採算問題だけに目が行ってもいけないと思っています。そういう意味で、この間の日置地区の取り組みの成果を踏まえ、人と人のつながり、地域経済のつながりを広げていく施設であり、すず里山里海ミュージアム構想の拠点としての面的な広がりの中で位置づけを示されたことは、非常に重要なことだと思います。
 私はさらに、時間軸の中でもその生かし方を考えていくべきだと思います。新施設は2014年春を目標に整備を進める計画となっています。まさに60周年の拠点施設として、市内外にそのねらいとするところをアピールしていってはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
 冒頭、先走った質問と言いました。木ノ浦地区の新施設については今議会で設計費が計上されたばかりで、議会の同意はこれから。建設工事費の計上はまだ先の話です。しかも市長の2期目の任期は、市制60周年となる7月15日の直前、6月10日で切れます。現時点で先走った答弁はしにくいことを承知しつつ、1つの提案として質問をさせていただきました。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 木ノ浦の観光交流拠点施設は、諸般の事情から今年度中の完成は無理となり、ちょうど市制60周年頃の完成になるという。
 眼下に日本海のパノラマを見渡す木ノ浦を会場として、ぜひ長年、里山里海の保全・継承に尽力していただいた方々を顕彰していただきたいものだ。


コメントを投稿