先日塩辛が大好物だとカミングアウトしたところ、七尾の知人がさっそく友人手作りの塩辛をわざわざ送ってくれた。
今晩は塩辛に日本酒。
口に入れる前から塩辛の風味がふわ~として食欲をそそる。
この塩辛の特徴は、なんといっても切り方が太いということ。
これまで食べたなかで一番太く切ってある。
が、一口に入れると熟成しているのでとても柔らかく、イカのゴロのコクのある旨みがしっかり染み込んでいて、これぞ塩辛~といううまさが口いっぱいに広がる。
しいて気になる点を言えば、やや塩気が強いような。
炊き立てご飯との相性はばっちりだと思うが、お酒の肴としてはもう少し塩分控えめがうれしい。
昔むかし、うちの親がつくっていた塩辛はこれとは正反対にイカをすごく薄く切って漬けこんでいた。
漁師だった親父がつくるイカの刺身はどこにもないほど薄い切り方で、食べると搗きたての餅のように柔らかかった。
これぞイカソーメンというか、素麵でもこんなに細くないというほどの切り方だった。
塩辛用はそこまで細く切らないが、それでもその後いろいろ食味した市販の塩辛よりはかなり細かい。
イカのゴロと塩、そして刻んだ柚も少し入れてしっかり熟成させての出来上がりは、冬の最高の料理だった。
残念ながら20年以上昔に食べたっきりで、もう食べることが出来なくなったが、やっぱりこの塩辛が一番自分の口にあった美味しさだったかなと思う。
その後に食べる塩辛は常に2番手争いだが、今日いただいた塩辛もその中の一つに位置する。