北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

珠洲市成人式 今年の成人は122人

2018-01-07 | 雑感
   

今日は第70回珠洲市成人式。
今年の成人は122人と年々少なるのはさみしいが、地元に残る5人が中心となって実行委員会を組織し、新成人がつくり運営する成人式である。

新成人の紹介では、今年も1人ひとりの名前が読み上げられ、スポットライトが当てられる。
1人ひとりが主役である。
堂々と大きな声で返事をし、まっすぐ前を向いてあいさつをする人もいれば、照れながら立ち上がる人、うつむき加減に消え入りそうな声で返事する人、カメラを意識しにっこり笑顔であいさつする人、さまざまである。

性格もあるだろうし、今現在の学生生活、あるいは仕事に対する自信のあるなしも表情に現れているのかなと思いながら、見てるとなかなかおもしろい。

   

市長の式辞、来賓あいさつ、成人の言葉など次第通り進んで、式は無事終了。
続いて懐かしい中学の卒業式の映像、そして3年生の時の担任の先生からのビデオメッセージが流される。

大きなサプライズやハプニングはないが、家族の皆さんが見守る中、あたたかく新成人を祝う式典である。

それはいいのだが、ちょっと引っかかるのが皆さんのあいさつ。
家族やお世話になった人への感謝の気持ちや成人としての権利や責任、夢や希望、そして珠洲での活躍を期待する言葉などなど、どれももっともだが、これからの時代を生きる新成人の皆さんの人生に思いを馳せたとき、通り一遍のお祝いでいいのかなと思わずにはいられない。

成人の日がかつての8月15日から1月に変わり、かつての戦争や平和の問題に誰もふれなくなったことは以前指摘したことがあるが、いままさに戦後73年続いてきた平和の歴史が覆ろうとしていることに対する危機感を共有し、戦争を防ぐ知恵や行動を新成人にもぜひ求めたい。
また、巨大災害が国内外に相次ぎ、まさに大地動乱の時代である。自然災害は防げないが人災は防げる。地球環境の危機も人類がもたらしたものだ。
拡大し続ける格差、分断社会も世界的な課題で、どこで暮らそうが避けては通れない課題だ。。
AIやバイオテクノロジー、ナノテクノロジー、新エネルギーなど科学技術の進歩も加速度的で10年先の社会すらなかなか予測できない。
私たちの世代と一緒に取り組んでもらいたい課題もあれば、申し訳ないが新成人の皆さんにお願いするしかない課題もある。

これからの人生、決して平たんな道ばかりではないという表現もよく使われるが、それは決してプライベートな次元でのでこぼこ道だけを言うのではない。
歴史的な課題、人類的な課題にもしっかり向き合って、挑戦する気概を是非持ってほしいなぁと思う。

こうした課題解決の活躍の場として、珠洲を選んでもらえればこんなにうれしいことはないが、珠洲を拠点に世界中を飛び回る人間であってほしいとも思う。

成人の日くらい、大きな話をしてもいいではないか。


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