石川県内で初めての施設一体型小中一貫教育を今春からスタートさせた宝立小中学校の研究発表会がおこなわれた。
多田進郎校長の言葉を借りれば、いよいよ宝立小中一貫教育がベールを抜いたことになる。
宝立小中一貫の特徴は、①従来の6-3制を4-3-2制に変更、②文部科学省特認校として小5からの英語科、小1からの外国語活動を新設、③ふるさと珠洲科の新設、④全教員の小中兼務辞令、の4点にある。
8年生(中2)の英語の授業。8、9年生の授業は小中一貫だからといって特別違うというものではないが、昔と大きく異なる会話重視の英語の授業は、私の世代にとっては非常に興味深い。
ARTのアレクサンダーさんと嶋垣麗子先生の絶妙のコンビで、子どもたちは会話の楽しさを学んでいく。この授業に限らず他の教室でもグループ学習が随所で見られ、一人ひとりの発言の機会、そしてみんなの前での発表の機会が多いのが宝立の大きな特徴のよう。
3年生の外国語活動。ALTのミシェルさんが加わりハロウィンをテーマに楽しく授業が展開されていく。
5年生の英語。担任の井上絹子先生に中学の英語の嶋垣先生、そしてミシェルさんの3人体制である。
4年生までの外国語活動の延長で、英語によるコミュニケーション活動をさらに進める。日常会話はそれなりに上達し、英語に対する抵抗感も少なくなるかもしれないが、他の授業時間を削ってまでして小学校でわざわざやるべきことなのか、疑問がないわけではない。
ふるさと珠洲科。ふるさと宝立・珠洲の自然・文化・産業・人について、1、2年生は生活科のなかの10時間、3~9年生は総合的な学習の時間の半分を充てる。
写真は7年生で、今日のテーマは里山から学ぶ。
ふるさと学習は大切であり、9年間の系統的なカリキュラムのなかで学ぶメリットもあるかもしれないが、こういう枠をつくっておこなうべきなのか。
6年生の理科の授業。担任の山野先生の授業に、中学の理科の時兼先生が参加。白衣を着た理科の先生が来るだけで普段の授業より専門性を高める雰囲気が漂いそう。
今日の授業は水溶液の性質と働きを調べるものだが、小学校では酸性・アルカリ性はリトマス試験紙を使うことしか教科書に出てこない。
中学の時兼先生がBTB液で弱酸性を調べることを教えていく。兼務辞令ならでは・・・と言いたいところだが、他の小学校でも、授業計画の作成にあたって融通性を持たせればどれだけでもできるのではないか。小学校の先生が知らないこと、できないことをやっているのではなく、中学校の教科書ででてくることを中学校の理科の先生が教えているということである。
小中一貫だからこそ、みたいに過大評価は慎むべきだろう。
公開授業終了後、体育館で全体会。
研究主任の山野先生、新川先生が宝立小中一貫の概要を説明し、3年前から準備に関わった金沢星稜大学の村井万寿夫教授が指導・助言、さらに奥能登教育事務所指導課長が公表を述べる。
うがった見方かもしれないが、小中一貫をそれなりに評価をしなければいけないし、その一方で過大に評価をすれば、では6-3制はどうするんだ、そんなにいいのなら全部一気に小中一貫にすればいいじゃないかとなってしまうので、講評にあたってのさじ加減が難しい。
まだまだスタートから半年で、試行錯誤状態というのが正直なところあろうし、今後、施設一体型小中一貫だからできること、施設分離型でもできること、小中一貫ではなく小中連携でもできることを整理することも必要になるだろう。
また、研究発表では成果と課題は語られるが、マイナス面が語られないことにも注意が必要である。
6-3制との比較の中で、長所・短所をじっくり見極めていくことが求められると思うが、大谷地区の小中一貫校に向けた議論が今夏スタートしたこともあり、成果を無理やり「前倒し過大評価」することのないよう注意が必要でもある。
多田進郎校長の言葉を借りれば、いよいよ宝立小中一貫教育がベールを抜いたことになる。
宝立小中一貫の特徴は、①従来の6-3制を4-3-2制に変更、②文部科学省特認校として小5からの英語科、小1からの外国語活動を新設、③ふるさと珠洲科の新設、④全教員の小中兼務辞令、の4点にある。
8年生(中2)の英語の授業。8、9年生の授業は小中一貫だからといって特別違うというものではないが、昔と大きく異なる会話重視の英語の授業は、私の世代にとっては非常に興味深い。
ARTのアレクサンダーさんと嶋垣麗子先生の絶妙のコンビで、子どもたちは会話の楽しさを学んでいく。この授業に限らず他の教室でもグループ学習が随所で見られ、一人ひとりの発言の機会、そしてみんなの前での発表の機会が多いのが宝立の大きな特徴のよう。
3年生の外国語活動。ALTのミシェルさんが加わりハロウィンをテーマに楽しく授業が展開されていく。
5年生の英語。担任の井上絹子先生に中学の英語の嶋垣先生、そしてミシェルさんの3人体制である。
4年生までの外国語活動の延長で、英語によるコミュニケーション活動をさらに進める。日常会話はそれなりに上達し、英語に対する抵抗感も少なくなるかもしれないが、他の授業時間を削ってまでして小学校でわざわざやるべきことなのか、疑問がないわけではない。
ふるさと珠洲科。ふるさと宝立・珠洲の自然・文化・産業・人について、1、2年生は生活科のなかの10時間、3~9年生は総合的な学習の時間の半分を充てる。
写真は7年生で、今日のテーマは里山から学ぶ。
ふるさと学習は大切であり、9年間の系統的なカリキュラムのなかで学ぶメリットもあるかもしれないが、こういう枠をつくっておこなうべきなのか。
6年生の理科の授業。担任の山野先生の授業に、中学の理科の時兼先生が参加。白衣を着た理科の先生が来るだけで普段の授業より専門性を高める雰囲気が漂いそう。
今日の授業は水溶液の性質と働きを調べるものだが、小学校では酸性・アルカリ性はリトマス試験紙を使うことしか教科書に出てこない。
中学の時兼先生がBTB液で弱酸性を調べることを教えていく。兼務辞令ならでは・・・と言いたいところだが、他の小学校でも、授業計画の作成にあたって融通性を持たせればどれだけでもできるのではないか。小学校の先生が知らないこと、できないことをやっているのではなく、中学校の教科書ででてくることを中学校の理科の先生が教えているということである。
小中一貫だからこそ、みたいに過大評価は慎むべきだろう。
公開授業終了後、体育館で全体会。
研究主任の山野先生、新川先生が宝立小中一貫の概要を説明し、3年前から準備に関わった金沢星稜大学の村井万寿夫教授が指導・助言、さらに奥能登教育事務所指導課長が公表を述べる。
うがった見方かもしれないが、小中一貫をそれなりに評価をしなければいけないし、その一方で過大に評価をすれば、では6-3制はどうするんだ、そんなにいいのなら全部一気に小中一貫にすればいいじゃないかとなってしまうので、講評にあたってのさじ加減が難しい。
まだまだスタートから半年で、試行錯誤状態というのが正直なところあろうし、今後、施設一体型小中一貫だからできること、施設分離型でもできること、小中一貫ではなく小中連携でもできることを整理することも必要になるだろう。
また、研究発表では成果と課題は語られるが、マイナス面が語られないことにも注意が必要である。
6-3制との比較の中で、長所・短所をじっくり見極めていくことが求められると思うが、大谷地区の小中一貫校に向けた議論が今夏スタートしたこともあり、成果を無理やり「前倒し過大評価」することのないよう注意が必要でもある。
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