今日は直(ただ)小学校の研究発表会。
県・市の「学びの組織的実践推進事業」の指定を受けての、3年間の教育実践の発表会である。
直小を拠点校として、正院小、蛸島小と連携しながら、RPDCAサイクルを共通実践して授業改善を進めていく取り組みだ。
と言っても学校関係者以外、なんのこっちゃら難しそうという感じだが、要は子どもたちの安定した学力向上を図るために、「小ー小」連携という横の組織的なつながりを強めてお互い学び合って、不断の改善を重ねて授業をよくしていこうという取り組みのようだ。
宝立、大谷と小中一貫教育を進める一方で、緑丘中校下の小規模な6小学校は当面維持するというのが市の方針であり、こうした横の連携は今後さらに多面的に求められてくるだろう。
3校それぞれ分かれての分科会での報告でも、各学校の独自性と連携による底上げが感じられて、なるほど、なるほどとただ感心。
昔の学校はもっとのんびり、伸び伸びしていたような気がしないでもないが、とにかく最近の学校、最近の先生はここまで綿密な計画を立てて授業を組み立て、子どもたちの力を引き出し、伸ばそうとしていることは保護者、地域の皆さん含めてもっと関心を持ってもらえたらと思う。
一方で、こうした教育実践が本当に必要だというなら、それを保障する労働環境を整えないと、教員の体が持たないのは自明のこと。
月50~80時間程度の時間外勤務を当然の前提とした実践では「不断の改善」はどこかで破たんする。
まして正院、蛸島は複式2クラスで、教員の負担はなお大きいなものがあることは、関係者しっかり認識しておく必要がある。
ところで今日の公開授業で一番興味深かったのは6年生の「『直小版 奥能登国際芸術祭鑑賞文集』を完成させよう」である。
奥能登国際芸術祭で展示されていた作品の中から児童がそれぞれ一点選んで、その作品の特徴を捉えて、作品の主題を読み取っていく。
ただでさえ難解と言われる現代アートであり、作品の主題も決まった答えがあるわけではないが、観察した情報を言葉にして、さらに自分の感想も文字で表現し、作品の主題をその子なりに捉えていく。
漠然と感想を言い合うよりはるかに深い作品鑑賞につながっている。
美術や図工の時間ではなく、国語の授業でアートの主題を読み取る作業に挑戦するという発想自体が実におもしろい。
小6とはいえ、発想が豊かで、捉え方もしっかりしていて、鑑賞文集の出来上がりが楽しみだ。
授業では作品の写真が入ったタブレットも駆使され、芸術祭のガイドブックも補助教材的に活用されている。
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