第67回珠洲市成人式が今日(1月11日)午前10時半からラポルトすずで行われた。
今年の新成人は男性77人、女性81人の計158人である。
司会進行は新成人の中の6人。
名前を読み上げられた一人ひとりにスポットライトが当てられ、檀上と客席に向いてあいさつ。
そして昨年に続き、中学校3年のときの担任の先生がビデオレターでかつての想い出や将来に向けたメッセージを贈る。
宝立中学校は時兼先生、緑丘中学校は小杉先生、西先生、吉井先生、小畠先生、大谷中学校は篠岡先生。
三崎中学校の梶先生はアメリカで研修中だが、海の向こうからメッセージが届けられた。
昨年ほぼ同様の進行だったが、新成人が1人ひとりが主役で手作り感があってよかったなぁと思う。
が、一言だけ不満を。
壇上から新成人に贈られる言葉がなぁ・・・
昨年も少し書いたが、社会情勢や歴史を踏まえた発言がほとんどない。
例えば「戦後70年」には誰も触れない。
以前、8月15日に成人式を行っていた頃は、敗戦の日と重ねて平和へのメッセージが多少なりともあったが、1月の成人式に戻り「戦争と平和」は、珠洲の場合、すっかり成人式から遠のいてしまった。
東日本大震災からまもなく4年を迎えるが、昨年から誰も触れない。
今年の新成人が生まれた1994~95年は、1月17日に阪神淡路大震災が起こり、その前後ではオウム真理教事件が相次いで起こり、日本の安全・安心神話が崩壊した年でもあった。
今年の新成人にとって、これらの出来事は同時代を生きた記憶ではなく歴史の一コマであり、私たちには語り継いでいく責任がある。
ヨーロッパで今日もテロが続く中、今日的課題に引きつけ、語ってほしいテーマだ。
さらに愚痴を続ければ、成人や社会人としての権利や責任、義務といった抽象的な言葉は何人もの方から聞かれたが、具体的に主権者として選挙権をぜひ行使してほしいといった呼びかけもない。過去最低の投票率を実現してしまった現在の有権者を、新成人の皆さんはぜひ反面教師として捉えてもらいたい。
金沢市の成人式では普通選挙を求める香港の若者のたたかいを取り上げ、選挙権行使の重要性を訴えるあいさつもあったと聞く。
こんなこと言ってもどうせ来賓のあいさつなんて誰も聞いてはいないよって声もあるかもしれない。
が、それは新成人に対する侮辱というものだろう。
大人対大人として、もっと迫力をもってぶつかるメッセージがほしいなぁと、ブツブツ、ブツブツ・・・愚痴でした。
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