北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

第11回口頭弁論 ~そうは問屋が卸さない~

2014-09-29 | 志賀原発廃炉訴訟
志賀原発を廃炉に!訴訟の第11回口頭弁論が13時30分から金沢地裁で開かれた。
昨日のブログで案内した通り、原告側からは4本の書面を提出し、坂本弁護士、徳田弁護士、中弁護士がパワポを使ってわかりやすい要約陳述をおこなった。
文系出身者にはやや辛い地震、活断層についての専門的な主張だが、ポイントを押さえたプレゼンは裁判官に対する説得力だけでなく、傍聴者にとっても非常にありがたい。
被告弁護団も少しは理解してくれた?

さて、今日のハイライトは口頭弁論終了後の進行協議である。
原告側は今日で基本的な主張はすべて出した。
今後は被告北電の反論に焦点が移る。
昨日述べたように北電の反論先延ばしの理由はなくなった。
次回第12回口頭弁論(12月15日)で反論があればすべて出してもらいたいところだが、進行協議での北電の主張はまたまた呆れるものだった。
かなりのボリュームのある新規制基準の適合性審査の申請(原子力規制庁はあまりのボリュームのなさに呆れた代物!)を提出したので、それについて2~3回の期日を使って説明したいとのこと。

そもそも新規制基準は運転差止の判断に関係ないというのが原告の基本的立場だ。
100歩譲って北電が新規制基準を説明するとしても、こちらの主張に関係する箇所だけでいいはず。
2~3回の期日(半年くらい)をかける必要など全くない。

ここで北電の戦略がまたまた透けて見えてしまった。
北電はこちらが聞いてもいない適合性審査の申請書を時間をかけて説明し、そのうちに規制委員会のOKをもらい、その印籠を裁判所に示して差止棄却を主張するつもりなのだ。

しかし、そうは問屋が卸さない。
いや、規制委員会ですら卸さないだろう。
まず、敷地内断層問題がある。
そしてフィルター付ベントの問題がある。
仮にそれらをクリアしても、基準地震動1000ガルの根拠含め申請書に数多くの修正、追加資料の提出指示があるだろう。
そのたびに、訴訟でも追加、修正の書面提出を申し出るのだろうか。
規制委員会追随の訴訟進行では、裁判長は大恥をかくことになる。

北電の戦略に付き合いきれなくなること間違いない。
今後の口頭弁論では確実に北電を追い詰めていく展開になることだろう。
引き続きのご支援をお願いしたい。


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