北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

志賀差止訴訟第12回口頭弁論 北電反論開始-何するものぞ!

2014-12-15 | 志賀原発廃炉訴訟
  

志賀原発を廃炉に!訴訟第12回口頭弁論が15日午後13時30分から金沢地裁で開かれた。

  

今回の原告意見陳述は輪島市で水産加工品の開発に取り組む新木順子さん。
世界農業遺産に認定された能登の里山里海の価値。
そしてそこから生み出される加工品が首都圏の消費者などに高く評価されていること。
県漁協女性部長として福島の漁業者と交流し、故郷を追われる悲惨さを訴え、能登で暮らし続けるためにも志賀原発の運転を差し止めるよう力強く訴えた。

  

続いて岩淵弁護団長からは第30準備書面として「北陸電力の原発運転能力の欠如」を指摘する陳述がおこなわれた。
原発はどの電力会社が運転しようとダメには決まっているが、とりわけ北陸電力にはその資質や能力が著しく欠如していることを、この間の新規制基準への適合性審査申請はじめ臨界事故隠しやズサンな活断層評価の繰り返しの歴史などを具体的に指摘し、明らかにしていった。

北陸電力はこの訴訟において一貫して引き延ばし作戦を展開していたが、8月に新規制基準への適合性審査を提出したことを機にようやく私たちの主張に対する反論を開始した。
今回の期日までに立地に問題がないこと、原発の設備に不備はないことなどを主張した準備書面を提出している。
次回も適合性審査を踏まえて安全対策を主張するそうだが、今日の岩淵弁護士の陳述によって、そもそも安全を担保しない新規制基準への申請をしたからと言って志賀原発の安全の主張とはならないこと、さらに直下の断層問題すら解決しない中で申請することの非常識さも指摘され、出鼻をくじかれた恰好だ。
北電は次回でほぼ反論を出し尽くすことになるという。
北電の反論、何するものぞ。
今後、訴訟は原告からの再反論、そして証人申請へと続いていく。

  

今日の傍聴行動は、衆議院選挙直後ということもあり少ないかと危惧したが心配無用。多くの傍聴者で傍聴席はほぼ満席となった。
特に今回は福井の大飯訴訟原告団の事務局長、そして先般11月27日、大飯・高浜原発の仮処分申請の決定が大津地裁で出されたが、この取り組みをおこなってきた滋賀県の原告団からも参加があり、報告集会では両原告団からも取り組みの報告を受けた。
総選挙を終え、安倍政権が原発再稼働を加速させると思われるが、司法の場で歯止めをかける動きも加速している。
全国の原告団の連帯がますます大切になっていく。

<今後の日程>
第13回口頭弁論:3月5日(木)午後1時30分~
第14回口頭弁論:5月25日(月)午後1時30分~

  


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