4月23日(金)の夕方、弘前に入る。今日から、桜祭りが始まったとの事だが生憎の小雨、北の街は寒く、桜は蕾を堅くしたままであった。
今年の桜、満開までは後10日も掛かるか?私が弘前に通い始めてからは、一番遅い時期の花となりそうだ。駅前のリンゴ広場のリンゴの木は蕾すら見えない。
これは去年4/24の様子
今回の弘前への目的は、友人達の芝居一座「ばっけ」(ばっけ=フキノトウ)がこの季節に施設交流をする芝居を弘前文化会館にて公演する。これを見て一座のメンバーと交流を図ること。それに、叶えばリあの「奇跡のンゴ」の木村さんの事務所を訪ねる、であった。
残念ながら、木村さんとの接触はできなかった。代わりと云うことではないが、翌日の夜、宏さんに案内してもらい市内のビストロにて「奇跡のリンゴ・スープ(840円)」を賞味した。
芝居の演目は”温泉湧いだけど・・・”が今年の公演。「津軽の田舎の村に温泉が湧き、これを取り巻く人間模様が織りなす悲喜劇であった」。川崎さんが演じる主役、村会議員の山源のトボケタ味、これに一段と深みを帯びてきた水木君の芝居が上手く噛み合って一幕物芝居を引き締めている。津軽弁は、殆ど判らんが雰囲気を愉しんでいる。
山源姿の川崎さん
公演終了後、「ばっけ」メンバーの打上に参加。飲みすぎ・・・。
翌日、空いた時間で佐藤初女さんを「森のイスキア」に十数年ぶりに訪ねた。
「森のイスキア」は、弘前のバスターミナルからバスで約一時間。岩木山の麓、岳温泉で下車し常盤小学校を左に、水芭蕉が群生する湿原地帯を右に20分ほど歩いた別荘地の外れに在る。
ミズ芭蕉が丁度見頃か、雪が残る湿原の其処此処に、白いトンガリボウシを覗かせている。先導役の宏さんが、ビデオカメラを廻して忙しい。
トンガリ屋根の軒下に吊り下げられていた鐘は、エントランスの庭に立派な鐘楼が建ち其処に移っていた。
佐藤初女さんにお会いするのは、7~8年振りか?新聞・雑誌・TVなどで時々拝見するので久し振りと云う気がしないが・・・・。
久し振りにお会いした初女さん、十五年前に初めてお目に掛かった頃からすると、随分と小さくなられた。年月を経たことを実感する。新刊の本のことや、講演会の事など・・。
私は、図々しくも昨日弁当用に作った「オムスビ」の携帯写真を見せてしまう。オムスビの神様のような初女さんに、恐れを知らぬ所業と云うべきか・・・。
宏さんが、数年前にここを訪れた際に採った「フキノトウ」に話が及ぶ。随分と立派なフキノトウだったようで、ここの語り草とか。この話、宏さんから何回となく聞かされているが「森のイスキア」の伝説にまでなっているか?何しろ、初女さん、そのフキノトウを東京におわせる殿下にお送りしたそうだ。
お昼を過ぎてお伺いするようにしたが、食事を進められて「頂戴します」と、思わず云う。「森のイスキア」にお邪魔して、食事を勧められて断るのは無粋だ・・・と。図々しくも、有り難く頂きました。(玄米ご飯と三平汁、タラと筍・蒟蒻煮など)
食事を馳走になり、腹ごなしと云うか、御礼と云うか、何か力仕事を望んだ。ここには小母さんたちばかり六人がいるが、男手でやる仕事をと云う次第。
日陰となる横手の階段に残った、雪掻きをすることとなった。宏さんと二人、慣れぬ手つきで雪を掻く。階段に接した部分は氷となって、20cmも固まっており取れない、取れない。休み・休み、尻餅をつきながら、一時間半ばかり悪戦苦闘。いい汗を掻いた。
岩木山麓の「森のイスキヤ」は訪れた24日からがオープンとのことだが、来客が絶えない様子。バス停まで車で送って頂き、車中にて心地よく居眠りをしながら弘前へと戻った。