2/23(火) 昨夕、元メンバーのUSUI老が人形町に来た。千葉の在から、月に一度くらいは出てきて飲んで帰るのだが、一月は奥さんの肺ガンの手術前でか、姿を見せなかった。二ヵ月振りの顔見世であった。
奥さんの手術も術後の経過も順調とのこと、なによりである。老が先ず行きたがる店は「高松」なので、そこで落ち合うことにしたが・・・。先行した老が、降りだした小雨の中をとぼとぼと歩いて来る。六時で既に満席になっているとのこと。「席が空いたら電話を貰うことにした」という。
それじゃ「うまし」で魚でも食べようと店の在る駅の方へと向かった。路地へと曲がって”うまし”の戸を引くと、ここも満席だ! 。パトロール隊長のマッチャンは、しっかりカウンター席の奥をキープしていた・・・・。席がないんじゃ仕様がねぇ、路地の突き当りが「ちょっぷく」さんだ。そこへと向かう!
「ちよっぷく」は未だガラガラの状態。老はハイボールを、小生は寒かったので燗酒にした。摘みを三品、一献交わしながら奥様の手術のこと、子供らのことなど、フンフンと聴いていた。燗酒一本がすぐに無くなり、追加しようと思ったところで、老の携帯が鳴った。高松から、席が空いたとの連絡だ。
「ちょっぷく」のYAMAちゃん店長に『なんだ、もう出るのかよ。後でまた寄れよ、早い時間に」なんて脅されながら店を後に。「高松」に舞い戻ると、先週末にキープした一升瓶の焼酎が”予約席”の札代わりにテーブルの上に鎮座、二人を待っていた。これを見て、飲み物は決まりだ。― 金魚 ―である。
明るくもない話のつづきをしながらも、老の元気がいい。ここの女将さんの大ファンなので、念願が叶って嬉しいのだろう。老だけでなく、常連客の全部と言っていいくらいに女将さんのファンが多いのだ。一時間ほど飲み、そろそろ河岸を変えようぜ、と云うところにスタッフのAOKIが現れた。これで席を立つのが30分以上遅れてしまった。
次の店は「ローカーボ」と、夜の渡り鳥ルートは決まっている。些かの迷いもないのだ。篠つく雨をものとせず、ローカーボへとまっしぐらだ。扉を引くと、カウンターに常連がズラ~リ。上手い具合に、奥に三脚だけ空があった。三人並んで座ることが出来た(これが運の尽きだったが)。
老は久々に顔を合せたHOYA兄いと、抱き合わんばかりにして話し込む。オイラはマッチャンと取りとめなく喋り、カウンターの中のベリーダンサーのアルバイト嬢RYOKO姫をからかって遊ぶ。AOKIは独りでなにをしてたんだ?ワイワィ ガャガヤ ぺちゃくちゃにTVと、賑やかだ。TV画面に流れているのは、リクエストした「 ダーティハリー2 」・・・・・。
そろそろ次の店か?、引き揚げる時間のはずだが今宵の老はしぶとい。結局「セイジュ」でカラオケとなった。相変わらず、お店は閑古鶏を飼っていた・・・・。今夜も酒飲みボランティアだ、飲み代の万札をそっと渡した。
酔っぱらいの老が「MASAKO(女将)を呼ぶ、呼べ」と携帯を弄るが酔っているので訳が分からん・・・。旦那のミっちゃんに電話しなよと、オイラが掛けてやった。老は「あんたはいいけど、マアちゃんに来るように言って・・・」と、殆ど呆け老の会話だ。オイラが『宜しければ、一緒におこし下さい』だろう?と、余計な口出しをした。
老人介護の気持ちでか、老い先短いと思ったか、ミっちゃんと女将は義理堅く来てくれた。これでまた、歌が盛り上がると云うものだが・・・よく覚えてない。記憶喪失症かな?老の毒気に当てられたか?
奥でマイクを握っているのは、ミっちゃん
SEIJUのママさんは、23時30分で店仕舞い。それから、下りのメトロで竹ノ塚だか草加やらに帰る。従って我等は、その時間には店を出ることになる。先に見える「ちょっぷく」の看板灯りは既に消えていた。老は帰宅の意思がないようだ・・・・・。
それじゃもう一軒と「おたぬきさん」に向かった。人形町通りの信号を越えると、後姿に見覚えがある人物が同じ店の方に向かっている。大きな声で『マッチャン!』と呼ぶと、ギョッとして振り返った。五人プラス一人、「おたぬきさん」では顔利きのマッチャンの先導で入場だ。なんとかカウンターに席を作って貰った。
常連客か?マッチャンの誕生祝いだとシャンパン(発泡酒?)を開けて、ふるまってくれた。流石にマッチャンだ、何処に行っても人気者。何を飲んだのかな~? ハイボールだ。暫くして、ベリーダンサーのRYOKO姫が姿を現した。ここら辺りも流石にマッチャンだ。
刻は二十五時を過ぎた、当然電車は朝までない。老はホテルに泊まると言うが・・・、昔手に入れた無料券を後生大事に持っているのだ。『AOKI、ホテルまで連れて行ってやれよ。部屋が取れないかもよ?』そういって二人を送りだし、飲んでいると携帯が鳴った。案の定、「部屋、ありませんでした」との連絡。
RYOKO姫&マッチャン
隣に座ったRYOKO姫をからかって遊んでいたが・・・。だんだん草臥れてきた。戻った老とAOKIに、女将が「家の五階に泊まりなさいよ」と、優しい言葉。女将さんのファンが多いのも頷けよう・・・。戻る四人に別れを告げて、タクシーにてご帰還となった。時刻は26時を過ぎていた・・・、今宵は五軒だったか。
それでも『弁当』は作る。一人分と云うのが淋しいが・・・。
「茄子の挟み揚げ」「茄子&挽肉の味噌炒め」「豚小間&タマネギ・マイタケ炒め」「小松菜と薄揚げ・ウインナーの煮物」、最後に「卵焼き」だが、これが失敗作となった。
卵焼きと焼芋は名人級のはずだが・・・・、まだまだ修行が足りんか、二日酔いの脳足りんか?