好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 クリュイタンス/ベルリンフィル 

2015-02-02 21:29:49 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン 
交響曲第5番「運命」 

指揮…クリュイタンス
演奏…ベルリンフィル 

好み度…3.5(5点満点)

模範的によい演奏と思うが、
特に運命には激しさとダイナミックさを求める1ファンとしては、響きの重厚さや熱さといった点でややもの足りない印象。
テンポや各楽器の出し入れなどは特に非を打つ点はないが、もうちょっと…といった印象。
あと終楽章でなぜかティンパニが違和感を感じる響き方でちょっと耳に障る感を受ける。
ベルリンフィルの響きは華やかであり、極めてオーソドックスな良盤ではあると思う。

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番 ダグラス/スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団

2015-02-02 21:23:25 | ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番
ラフマニノフ 
ピアノ協奏曲第3番

ピアノ…ダグラス
指揮…スヴェトラーノフ
演奏…ロシア国立交響楽団

好み度…2.5(5点満点)

オケもピアノもあまり覇気が感じられないというか、
多分スコア通りにやっていて技術的にはすごいのだろうが、厚みも叙情性も、特に感じられない。
もしかしたらダグラスとスヴェトラはあんまり気が合わなくて、演奏前からどちらも今ひとつ気が乗らないまま録音に入ってしまったのでは、と勘ぐってしまうくらいですらある。
熱さや流れを感じるわけでもなく、何かこの演奏にしかない雰囲気というものもない。
時に金管がその主張をするかのように甲高く響くが、ロシア的、というのとはちがうだろう。
ダグラスはスラットキンとのチャイ1は隠れた名盤と思っているが、そこで聴かれた力強く澄んだ美音もない。カデンツァは結構がんばっている印象ではある。

チャイコフスキー 交響曲第4番 マルケヴィチ ロンドン交響楽団

2015-02-02 21:15:28 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…マルケヴィチ
演奏…ロンドン交響楽団

好み度4.5(5点満点)

第一楽章冒頭からロシア的雰囲気を感じさせ、その後もしっかりメリハリをつけて力強く鳴る弦とこれを支えて並行する低弦もしっかり響き、金管も鳴りどころはしっかり鳴って、引き締まった厚みとエネルギーを感じる演奏。
時折見せる細かなテンポの変化や、楽器の出し入れも効果的に演奏に活力を与えている。荒々しいくらいの力感と統制のとれたアンサンブルを両立させるロンドン響もさすがのうまさ。
第2楽章も比較的太く明確に演奏され、中間の高揚部はそれほど情感入れずに速め強めの処理。むしろ後半のほうが印象的な低弦含めて情緒を感じる。
第3楽章もしっかり強めに奏され、これくらいしっかりやってくれると少し面白みも感じる。
終楽章、出だしのパンチ力と迫力は上々で、その後もこの楽章に求めたいお祭り感みたいなところも明るく、ダイナミックに出ていて、フィナーレもこの曲はこうでなくちゃ、と思えるくらい盛り上げて、この曲をこの曲らしく〆ている。
個人的には、第一楽章ラストが、テンポも速めで弦が少し跳ねるような弾き方となっていて情感があまり感じられないことが唯一、残念ではあるが、全体として、そのメリハリとテンポの緩急、素朴で力強い各楽器の響きからか、「生きた」演奏を聴けたような、そんな印象を感じる盤であり、ロシア的雰囲気も聴かせるこの曲の名盤の1つと思う。