好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第1番 レヴァイン/ウィーンフィル

2015-09-19 23:26:38 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス
交響曲第1番

指揮…レヴァイン
演奏…ウィーンフィル
好み度…4(5点満点)

かなり凄い。
ウィーンフィルが存分に鳴っている。
渋さとか重ったるさとかでなく、緊迫感に満ちた圧力とキレにウィーンフィルの美音が詰まっている。
各楽器が独特の美音を存分に鳴らしつつ一団となってグイグイ迫るかのようであり、
レヴァインのテンポ運びも進めるところと謳うところのメリハリも心地よく、また、エネルギッシュで堂々としたものである。
両端楽章では圧倒的な響きを聴かせるが、2楽章では別の面でのウィーンフィルらしさが出ていて深く美しく、
また、終楽章冒頭の主題ソロはゆっくりと、ソロのうまさもあって染み入る雰囲気をつくっている。
フィナーレへの高揚感も十分、個人的に注文があるとすればラストの凱歌をもう少しためてくれれば、との感はある。
音もテンポ運びも推進力にあふれ、かつ堂々とし、響きは骨太で男性的だがあくまでも美しい、とウィーンフィルとレヴァインに圧倒される1枚。
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チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 マルケヴィチ/ロンドン響

2015-09-19 23:18:45 | チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー
交響曲第6番「悲愴」

指揮…マルケヴィチ
演奏…ロンドン響
好み度…5(5点満点)

これは完成度の高さと、そこに情感が織り込まれているとう点で名盤のように思う。
第1楽章展開部の迫力と完成度は凄みを感じるほどに圧倒的でもあるし、
第3楽章後半の腰を据えて力強くたたみかけるような展開、
終楽章中間部の、あの美しい旋律を奏でる部分の厚さと美しさ、等、
ここぞという部分での魅力を備えながら、管も弦も力強く、全体として厚く完成度が高く、その中にしっかり情感も織り込まれている。
ロンドン響のうまさも改めて感じる。
悲愴を聴くときはやはり音響的完成度と、むしろそれを以って表現される情感的な部分を感じたい。そういう意味では、両方をきちんと兼ね備えた名盤だと思う。

20200927追記
久しぶりに聴いて、その間いろんな悲愴も聴いてきたけど、改めて聴いてその重みと力感のある古風な響きと、なお新鮮味すら感じる情と重みを帯びた美しさと、小手先のあれこれなんて関係ない王道のようなものすら感じて、好み4.5→5に変更。
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ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 グリモー/コボス/ロイヤルフィル

2015-09-19 23:14:56 | ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…グリモー
指揮…コボス
演奏…ロイヤルフィル
好み度…4(5点満点)

ピアノは清楚で薄日差すような明るさあるいは優しさを漂わせつつ、なかなかのスケール感と強さ、ときにはほの暗さをも感じさせ、表現意欲を感じさせる心地よい起伏もあって、奏者の情熱が叙情性になり強さになり音に現れているようでもある。
オケも特にうまいとか深いとかというのともちがうが、叙情的な雰囲気も漂わせて厚く美しく響き、ピアノとともにラフマニノフらしい雰囲気をつくっているように思う。
情感の込められた起伏に清廉な「華」も感じさせる、この曲のよさを、重くせずに美しく引き出した、実は名演?の類の良演と感じる。
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