好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第1番 エッシェンバッハ/ヒューストン響

2015-09-20 12:36:46 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス
交響曲第1番

指揮…エッシェンバッハ
演奏…ヒューストン響
好み度…4(5点満点)

ゆっくりと、しかし1つ1つのフレーズを細やかに情緒豊かにしっかり謳っているので間延びの感覚はなく、美しい調べを聴く心地であり、美しい河の流れを見るかのようなブラ1。
ゆっくりめのテンポと、重くはないが落ち着いた厚みのある響きで情感感じるブラ1となっている。
楽器の出し入れもよく練られていると思う。
第2楽章等も、ゆっくりと、静寂をも聴かせるかのような展開で、音色も美しく、この楽章の新鮮な側面を聴く思いでもあり、
終楽章出だしのソロ等も雄大で気持ちよい。
フィナーレだけにわかにテンポを速めているのが、個人的にはそんなことしなくていいのに、との思いもあるが、美しく新しいイメージを感じるブラ1であり、所謂「ドイツ的な」とかという響きではないがこういうブラ1もありだな、と感じる。
隠れ名盤の評にも納得の盤。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 ポリーニ/アバド/ベルリンフィル

2015-09-20 12:29:59 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…ポリーニ
指揮…アバド
演奏…ベルリンフィル
好み度…4.5(5点満点)

ライブだが、大変な完成度の高さの盤。
アバドのほんの少し控えめながら「完璧」と形容したくなるオケに乗って、ポリーニのピアノが卓越した技術で澄んだ音色で強音を、弱音を、情感も伴って乗せ、これらが一体となってほのかに熱さも帯びた格調高い響きとなっている。
宮殿的な華麗さや気品というよりは古城を思わせる腰の据わったちょっと重厚感も加えた厚い美しさを感じさせる響きである。
ピアノは、強奏部は重量感とスケール感をもって叩かれ、弱音の澄んだ響きは大変美しい。
第2楽章の美しさと終楽章のスケール感にはこの盤ならではのものを感じる。
アバドはオケに決して大きな音は要求していないが、低弦もしっかり効いたベートーヴェンらしい響きで格別の存在感を感じさせ、応えるベルリンフィルはさすがの名人芸ぶりである。
上質なほのかな熱と情感を帯びつつ、しっかり腰の座った厚く格調高い響きをライブと思えないくらいの高い完成度で演じきった充実の脱帽の思いの1枚。やっぱりこれも名盤でしょう。
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ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 アシュケナージ/フィルハーモニア管

2015-09-20 12:21:10 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン
交響曲第5番「運命」

指揮…アシュケナージ
演奏…フィルハーモニア管
好み度…3.5(5点満点)

運命の聴きかたとして似合わないかもしれないけれど、ちょっと静かな気持ちで運命を聴きたいときにはいいかもしれない。
テンポや楽器の処理も基本的にはオーソドックスで、感情の持込や高揚、激しさといったものをあえて排しているような、音楽的な美しさを表現したいんだという意思表示のような、そんな響きの運命。
冒頭の動機こそ少し腰を据えた音で入るが、全編の印象としては低音の効いたどっしりした響きではなく、やや残響多めの、響きの柔らかいヴァイオリンの響きが中心の、美しいといえば美しいが深みに欠けるといってしまえばいえるような、そんな運命のように思う。
また、低弦や木管が絡んで織り出されるベートーヴェン的な響きも、ここでは求められていないように思う。
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