好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第1番 バルビローリ/ウィーンフィル

2016-06-12 00:26:17 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…バルビローリ
演奏…ウィーンフィル
好み度…5(5点満点)

緊張感とか厳しさとか燃焼間とかで聴かせるタイプではないが、バルビのゆったり情感豊かな展開とウィーンフィルの独特の厚い響きがこの盤にしかない雰囲気をつくってこの曲の重厚感と叙情性を聴かせている。
全編低弦もしっかり効いて、終楽章の有名な主題の情感などなかなかのものと思う。
その終楽章は激しさを求めてテンポを速めるのでなくむしろよりゆったりとおおらかに歌い、終楽章にきて凡庸になってしまう演奏も見受けられる中、豊かで叙情性に富み印象深い。フィナーレの凱歌を思いっきり引っ張ってくれているのも個人的には大変心地よい。
どちらかといえば弦の厚みが印象的だが、金管も効かせどころではしっかりした力強さと音色で響かせ、全体的にはほの暗さというよりは、ウィーンフィルの豊かな厚みを感じながら、どこかよい意味で鈍重で明るく優しさを湛えた響き。
デジタルリマスター盤もあるが、リマスター盤では、緊張感は増しているような感はあるがこの演奏の優しく情感ある厚い響きが損なわれているような印象を受け、リマスターでない盤を推す。心地よい重量感と叙情味に満ちた名盤の域と思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 ベーム/ウィーンフィル

2016-06-12 00:18:22 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン 
交響曲第5番「運命」 

指揮…ベーム
演奏…ウィーンフィル
好み度…4(5点満点)
(1970セッション)

残響も多めに、ゆったりと、虚飾のない落ち着き払った音が展開されていく。
推進力や活力に欠ける印象はあるかもしれないが、崇高な雰囲気もほのかに感じさせるこの盤にしかない雰囲気ももった良演とは思う。
全体的に美しく柔らかい厚みを持った印象の音で、この曲のもつ激しさや劇的な一面、あるいは活力を感じたいならば他の盤、ということになろうかと思う。
特に何を主張するというよりは、一切の奇をてらう処理を排し、ゆっくり王道を進もうとしているかのような、ベームらしい演奏のように思う。
ただ、それがこのコンビが時折聴かせる風格にまで昇華されているかといえば、どうかな、というような気もして、退屈といえばそうかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 中村紘子/スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立響

2016-06-12 00:10:59 | チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番
チャイコフスキー 
ピアノ協奏曲第1番 

ピアノ…中村紘子
指揮…スヴェトラーノフ
演奏…ソヴィエト国立響
好み度…3(5点満点)

ピアノは独自の表現付けもあって、特に可もなく不可もなく。
ただ、何でかスヴェトラと私の好みは相性合わず、全体的に何となく芝居っ気を感じる演奏との印象。
スヴェトラの演奏は、大きな音で重く、豪快な金管の響きがあったり他の演奏では表に出てこないパートがときに大きく出てきたり、好みが合う人には他に得がたい指揮者ということになるのだろうけど、私にはどうもひたすらに大きな音で重く+主張しすぎな金管、という印象があって、この演奏でも豪快に赴くままに表面を撫でた、といった印象が感じられてしまい、合いませんでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする