好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」 アバド/ベルリンフィル

2016-10-22 21:29:32 | ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より
ドヴォルザーク 
交響曲第9番「新世界より」 

指揮…アバド
演奏…ベルリンフィル
好み度…4.5(5点満点)

アバドはほんとに風格と厚みのあるまっとうな音をしっかりつくる指揮者だと思う。
難を言うとすればそれがあまりにまっとうすぎることだろうか。
冒頭は静かだが、雰囲気漂う印象的な出だし。まっとうだが厚みと風格のある響きで次第に最初の高揚部へ導かれていく様はさすがの感がある。
終楽章の金管による主題のファンファーレは少し速度を落として堂々と力もあってかっこいい。
どちらかといえば金管の目立つ演奏が多いような気がするこの曲にあって、低弦の支えも含めて大変バランスのよいアンサンブルの中で弦が厚く豊かに響くこの演奏はアバドらしい正統性と豊かさと風格を感じる演奏だと思う。
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ブラームス 交響曲第1番 ズヴェーデン/オランダフィル

2016-10-22 21:26:47 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…ズヴェーデン
演奏…オランダフィル
好み度…4.5(5点満点)

こんなところにこんなブラームスが?と思うくらい、なかなかよい。
第1楽章は、ことさらに重厚とか、凄みとか、といったタイプではないが、弦も金管もよく鳴って、どちらかといえば透明な艶を伴いつつ、しっかりした厚みとアンサンブルを持った響きを聴かせている。
第2楽章は主旋律は保ちつつも様々な弦が美しく織り合い、なかなか美しい。
第3楽章も重さは感じさせず爽やかな感を残して通り過ぎる。
終楽章もほの暗さを伴うような重量感は感じないが、透明な艶のある響きは程よい厚みも感じさせつつしっかり響き、熱くはないが冷たくなく、前半のホルンやフルートのソロはゆっくりと、タメも効果的におおらかに美しい雰囲気をつくり、弦による主題も情感を感じさせ、フィナーレは追い込みも厚く、凱歌はゆっくりと、しかし威圧的でなく賛歌のように響き渡る。
凄みや、高い弦や金管による切迫感のようなものは感じないが、どこか透明感のある艶のある厚みと、過熱しない厚みの中に感じられる繊細さと柔らかい情感、そしてフィナーレのゆっくり輝くような響きが印象的な、ちょっと新鮮な特有の雰囲気をもった、フィナーレをゆっくりやってくれる演奏が好きな私にとって秀演である。
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ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 ブロンフマン/サロネン/フィルハーモニア管

2016-10-22 21:22:58 | ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ 
ピアノ協奏曲第2番 

ピアノ…ブロンフマン
指揮…サロネン
演奏…フィルハーモニア管
好み度…3.5(5点満点)

冒頭から、オケもピアノも落ち着きと重さも湛えて叙情味も感じさせ、また、両者のバランスもよく、ピアノはしっかりと澄んだ音を打ち、オケは弦を中心にしっかり厚く哀愁も帯びてなかなかに美しい。
ただ、特にピアノのほうは、良演ではあろうと思われるが、あまり感情の起伏が表現されている印象はなく、もう少し力強さあるいは激しさ含め何か訴求力がほしいようにも思われる。
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