好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 アックス/トーマス/サンフランシスコ響

2016-10-24 00:46:37 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第4番

ピアノ…アックス
指揮…トーマス 
演奏…サンフランシスコ響
好み度…4(5点満点)

その響きにびっくりした。そこそこいろんなCDを聴いてきたが、その響きにちょっと感動した。
この曲はほぼ聴かない曲だが、この演奏あるいは録音はすごい。まさに美しい。
弦の響きは輝くような艶と躍動感あるいは力感に満ち、木管は柔らかく、潤いのある艶で、木管でしかつくれない空気をつくり、ピアノの自由で開放感ある、透明感と若々しい力を備えた響きも美しく、低弦がまた、厚みと推進力を与えて大変効果的で印象的。
そしてこれらが一体となってつくる響きが、聴いたことのないような臨場感というか、目の前で演奏が繰り広げられているような、よい意味での生々しさで響いてくる。ベートーヴェンの気品と力強さがこれくらい秀逸に記録された録音もあまりないのではないだろうか。
曲の好みを超えて、オケの、ピアノのその響きにまさしく魅了される盤。

上の投稿をした後、いくつかこの曲を聴いて、まぁ録音のよさにちょっと興奮してたかな、との感もある。録音は今聴いても臨場感ある秀でたものと思うし、演奏も整った活力もあるいい演奏であると思うが、ピアノはどこか青い果実のようで味わいが感じられないような印象も受け、オケもしっかり整ってシンフォニックであるがこの曲のもつ貴婦人のような気品は感じられないといった面も感じる。イメージとして、ヨーロッパの古い街並みとアメリカの新しい街のちがいのような(この盤はアメリカの街)、そんな印象を全体では受ける。(好み度5から4に変更)

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ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 レイボヴィッツ/ロイヤルフィル

2016-10-24 00:42:31 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン
交響曲第5番「運命」

指揮…レイボヴィッツ 
演奏…ロイヤルフィル
好み度…4.5(5点満点)

響きは、厚いが、重厚というよりは少しどこか明るく軽妙な雰囲気を感じさせる響き。
とはいえ軽いわけではなく、若々しい活力のようなものや推進力を十分に感じさせてなかなか聴き応えのある運命のように思う。
第1楽章は少し速めのテンポで、ちょっと現代風な雰囲気を持ちつつ力強い推進力もまた印象的。
第2楽章は特に叙情を感じるものではないが第3楽章はなかなか豪快。終楽章も活力に満ちた響きは爽快。
感銘を受けるとか、一音一音の重厚な響きやアンサンブルを聴くとか、というタイプではないかもしれないが、全編を貫く厚く若々しい活力と推進力を爽快に聴ける盤のように思う。
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ブラームス 交響曲第4番 エッシェンバッハ/シュレスヴィヒ・ホルスタイン祝祭管

2016-10-24 00:32:01 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス
交響曲第4番

指揮…エッシェンバッハ 
演奏…シュレスヴィヒ・ホルスタイン祝祭管 ブ
好み度…5(5点満点)

2005年のサントリーホールでのライブ。
響きには深みと清らかさも同居させて、情感と厚みをたっぷり感じさせながら、くどくならずに、いかめしくならずに、一貫してこの曲特有の美しさを保ちつつ、その情感は切なさを伴った情熱といえるようであり、きめ細かく、あるいは大きく動くテンポの動きやレンジの波も効果的で、ときに強く、ときに美しく重なり合うアンサンブルも秀逸のように思う。
第1楽章の情感にあふれ透明感ある力感を伴った響きとブラ4特有の雰囲気をよく出したアンサンブル、第2楽章の美しさ、終楽章の情感こもった、ときに圧倒されるような力感…、聞けば腕の立つ若手で構成されたオケというが、多感な情感と情熱、透明な美しさと力感漲る響きはオケのそんな構成ともイメージが合うような気がする。そんな響きにエッシェンバッハの情熱、若手といったって一級の水準のアンサンブルがあいまって、これは大名演でしょう。
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