ベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」
指揮…クリュイタンス
演奏…ベルリンフィル
合唱…ベルリン聖ヘドウィッヒ教会合唱団 他
好み度…4(5点満点)
出だしのゆっくりと、ためをつくりつつの響きは激しさは感じないが泰然とした美しさを感じるようで、第1楽章は落ち着いた厚い響きの中での弦の落ち着いた重みも効いた美しさが随所で印象的。18分超とのタイムにもあるようにゆっくりめに、柔らかい録音の関係もあるかもしれないが、どこか優しい印象を感じさせながらも、尖らず厚く、なかなか堂々とした第1楽章のように思う。
第2楽章も激しさというよりは弦を中心とした厚く柔らかいが緊張感も感じさせる響きはなかなか上質。
第3楽章も深いというよりは優しい美しさを漂わせる。
終楽章では、まずは弦による主題の調べがやはり柔らかく美しい。主題の全奏も厚くほのかに明るくおおらか。声楽が加わっての独唱はキンキンとがらず力みかえることなく、よいバランスと思われる。合唱は特に力強さは感じないが、豊かに柔らかみのある奥行きも感じられる響きと上質のアンサンブルという点で標準以上。
部分部分をつまみ聞きみたいに聞くと、おとなしめで力感不足のようにも感じられ、途中で聴き飽きてしまいそうな印象も受けるが、通して聴いてみると、そうでもない。鋭い緊張感とか激しさを求めるなら他の盤を聴いたほうがよいように思うが、全編包まれるような優しさと美しさを漂わせたようなしっかりした厚さと重みを湛えた雰囲気は、こんな第九もクリュイタンスらしいし、ありかと思う。
交響曲第9番「合唱」
指揮…クリュイタンス
演奏…ベルリンフィル
合唱…ベルリン聖ヘドウィッヒ教会合唱団 他
好み度…4(5点満点)
出だしのゆっくりと、ためをつくりつつの響きは激しさは感じないが泰然とした美しさを感じるようで、第1楽章は落ち着いた厚い響きの中での弦の落ち着いた重みも効いた美しさが随所で印象的。18分超とのタイムにもあるようにゆっくりめに、柔らかい録音の関係もあるかもしれないが、どこか優しい印象を感じさせながらも、尖らず厚く、なかなか堂々とした第1楽章のように思う。
第2楽章も激しさというよりは弦を中心とした厚く柔らかいが緊張感も感じさせる響きはなかなか上質。
第3楽章も深いというよりは優しい美しさを漂わせる。
終楽章では、まずは弦による主題の調べがやはり柔らかく美しい。主題の全奏も厚くほのかに明るくおおらか。声楽が加わっての独唱はキンキンとがらず力みかえることなく、よいバランスと思われる。合唱は特に力強さは感じないが、豊かに柔らかみのある奥行きも感じられる響きと上質のアンサンブルという点で標準以上。
部分部分をつまみ聞きみたいに聞くと、おとなしめで力感不足のようにも感じられ、途中で聴き飽きてしまいそうな印象も受けるが、通して聴いてみると、そうでもない。鋭い緊張感とか激しさを求めるなら他の盤を聴いたほうがよいように思うが、全編包まれるような優しさと美しさを漂わせたようなしっかりした厚さと重みを湛えた雰囲気は、こんな第九もクリュイタンスらしいし、ありかと思う。