好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 アラウ/ジュリーニ/フィルハーモニア管

2020-07-05 09:40:04 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第2番 

ピアノ…アラウ
指揮…ジュリーニ
演奏…フィルハーモニア管
好み度…4.5(5点満点)

大きな温もりと余韻を感じさせる濃い情感を漂わせたおおらかな重みが感じられる。
ピアノもオケもずしりとした重みを感じさせる音色と、ゆったりと踏みしめるように謳うテンポがそういう印象を与えるのだろうか。
第1楽章は叙情味たっぷりの重くも美しい響きが印象的。
第2楽章も厳しい掛け合いでなく重く情の濃い音楽となって響く。
第3楽章叙情部のピアノの零れ落ちるような1音1音なども美しい。チェロはやや控えめの音量だが、ピアノやオケと溶け込むようでこういうのも悪くない。
終楽章も、騒ぎ立てることはないが、ゆったりと情の込もった響きで重みをもって〆ている。
ブラームスならではの重い叙情味を感じる演奏である。
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サン=サーンス 交響曲第3番「オルガン付き」 コルゼンパ/メータ/ベルリンフィル

2020-07-05 09:34:31 | サン=サーンス
サン=サーンス 
交響曲第3番「オルガン付き」

オルガン…コルゼンパ 
指揮…メータ 
演奏…ベルリンフィル 
好み度…4.5(5点満点)

奥深さとか、格別の美しさとか、幽玄な雰囲気とか、そういうものは感じられないが、ベルリンフィルだし録音はいいしで重厚な華麗さはよく出ていると思う。オルガンの音色もいい。
第1楽章1部は、よく鳴って重厚華麗な雰囲気はあるが特に感銘深いといったタイプではなく、2部なんかも結構あっさりしたもので、第2楽章1部は機能的によく鳴る響きにちょっと面白みがにじんでちょっと雰囲気あり総じてよく鳴ってよくできた演奏だが、普通のシンフォニーであり特にこの曲この演奏の特有の何かしらの雰囲気を感じるといった感はない。
ただ、この演奏は終楽章がいい。音色のいいオルガンと華やかなオケが、双方しっかり鳴りつつそのからみ具合がなんともよく、サン=サーンスの3番の醍醐味を聴くようで爽快。
難しいこと抜きにしっかり力のある華やかなこの曲が聴きたいときには録音、オルガンの音色、オケの華やかさと、何よりオルガンとオケの壮快で華やかな響き合いが聴けるこの盤はよいと思う。
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ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 クレツキ/チェコフィル&合唱団 他

2020-07-05 09:30:36 | べートーヴェン 交響曲第9「合唱」
ベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」

指揮…クレツキ 
演奏…チェコフィル&合唱団 他 
好み度…4.5(5点満点)

チェコフィルの少し乾いた機能的な、しかししっかり力のこもった響きは、きびきびした躍動感と端正な力強さと、ときにほのかに立ちのぼるような敬虔さをまとった響きとなって、歯切れのよい緊張感とメリハリの効いた力感、あるいは高い緊張感の中でのアンサンブルは一級の感がある。
テンポにも抑揚にもメリハリをつけてときに強く、ときに美しく、透明感も情も感じられる響きはチェコフィルならではの演奏とも感じられる。
合唱はスケール感のある響きを聴かせて、歓喜の歌はじめ声量十分、印象としては女声が前面で、重厚というよりはスケール感を感じさせながらも清らかな印象を与えている。終楽章終盤はもう少し爆発力みたいなものを感じたいかな、という気もするが贅沢というものかもしれない。
大げさにならずに、しかししっかり真摯に奏し切っている、派手ではないが名演の域かと思う。
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