好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

サン=サーンス 交響曲第3番「オルガン付き」 黒沼/大友/東京響

2022-01-15 17:27:30 | サン=サーンス
サン=サーンス 
交響曲第3番「オルガン付き」

オルガン…黒沼 
指揮…大友 
演奏…東京響 
好み度…4.5(点満点)

新型コロナの影響で無観客で演奏されライブ生配信され10万人を超える視聴があったとかで話題になった演奏の盤。
新しい試みという意味もあり、奏者もいつもとは違った気合も入っていたのではなかろうか。そんな熱い集中力が感じられる演奏のように思う。
全編やや速めのテンポの中、乱れぬアンサンブルと明るめの艶のある響きで鳴らし切って、演奏水準も高いものを感じるし、非常によい録音と相まって、終楽章などオルガンとオケの重なるその音響は圧倒的ですらあり、この曲の醍醐味を堪能する思いがする。
深みを感じるようなタイプではないが、理屈抜きの絢爛な響きが魅力の盤(ちなみにこの演奏は東京都交響楽団でなく東京交響楽団)。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 バレンボイム/ドゥダメル/シュターツカペレベルリン

2022-01-15 17:23:21 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…バレンボイム 
指揮…ドゥダメル 
演奏…シュターツカペレベルリン 
好み度…4(5点満点)
 
情熱的な熱さを感じさせる組み合わせ。
オケは序奏からゆったり厚く重みのある力強さ。ピアノも冒頭から思い入れたっぷりの間合い。
ピアノはちょっと恣意的過ぎるような気もしないではないし多分完璧には弾いてなさそうだけど、まぁ、その分バレンボイムならではの情の込もった、弱音の音色の美しさや強音の力強さとかあって、この人はこれでいいんだろうと思う。バレンボイムはやっぱりピアニストだな、とも思う。
まさに自分の世界を遠慮なくつくるバレンボイム(結構自在に弾くバレンボイムにあわせるオケは大変だったんじゃないかとも思うが)とときにピアノに遠慮か?と思わせるところがないではないが基本的に重く大きな堂々たる響きのドゥダメル&オケ。
録音は奏者がいいのかホールがいいのか録音がいいのか、ピアノの音なんかも美しく綺麗に録れている。
テンポはゆったり。スターの興行で期待通りにスターが振舞うお祭り的な雰囲気を感じないでもないが、大きく濃い(情、美、力…いろんな点で)演奏であるのは確かだと思うし、こんな演奏もいいと思う。
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マーラー 交響曲第5番 テンシュテット/ロンドンフィル

2022-01-15 17:14:16 | マーラー 交響曲(第2番「復活」 第5番)
マーラー
交響曲第5番

指揮…テンシュテット 
演奏…ロンドンフィル
好み度…5(5点満点)

1978年 セッション。
テンシュテットの同曲では後の1988年の同じオケとのライブや1980年のNDRとの盤などのほうが名盤としてよく挙がるが、このセッション盤も十分名盤の名に値するものと思う。
後のライブ盤のような大きさは感じないが、ぎゅっと凝縮されたような堅固な密度と躍動感を帯びた力感が感じられ、ライブ盤がテンシュテットらしさが前面に出た名盤であるならこちらはより普遍的な(それでもテンシュテットらしい)名盤と感じる。
NDRとロンドンフィルの力量の差云々も聞かれるが、私には不足感ない響きであり、実直でエネルギーと情の込もった好感の持てる響きである。
アダージェットは、特に弱く弾いたりせず結構しっかり弾きつつ、濃い郷愁というか甘美なものへの憧れというか、セピア色の風景のような、そういった情を彷彿とさせる。11分55秒とあるが、全く間延びを感じず、自然に浸れる思いがする。フィナーレはたっぷり力強い。
先にライブ盤ほどの大きさは…と書いたが、それでも他盤に比べれば十分に雄大であり、実直なエネルギーと情に満ちた、比較に出した2盤にひけをとらない名盤でしょう。
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