チャイコフスキー
交響曲第6番「悲愴」
指揮…ムーティー
演奏…フランス国立管
好み度…4.5(5点満点)
美しい中に激しくはないが切ないような情の織り込まれた、これはなかなかの演奏。
ムーティーはもともとガツンとメリハリの効いた響きをつくるタイプではないので、この演奏でも力強さとか緊張感とかは感じないが(あえてガツンとした音は避けているような節もある)、オケの、特に弦のフランス風の艶のある響きがプラスに作用して、ロシア的とかでなく、もっと普遍的で薄っぺらでない美しさに満ちた演奏のように思う。
第1楽章の第2主題も美しいし、展開部のクライマックスも急ぐことなく盛り上げて濃い情を新鮮に嫌味なく感じさせる。第3楽章はもうちょっと勢いがあっても、とも思うが、終楽章およそ3分以降の弦の叙情部は支える低弦も柔らかくよく響いて美しいものと思う。
柔らかく、情も織り込まれた、重なる弦の美しさが印象的な盤である。(20220210部分修正)
交響曲第6番「悲愴」
指揮…ムーティー
演奏…フランス国立管
好み度…4.5(5点満点)
美しい中に激しくはないが切ないような情の織り込まれた、これはなかなかの演奏。
ムーティーはもともとガツンとメリハリの効いた響きをつくるタイプではないので、この演奏でも力強さとか緊張感とかは感じないが(あえてガツンとした音は避けているような節もある)、オケの、特に弦のフランス風の艶のある響きがプラスに作用して、ロシア的とかでなく、もっと普遍的で薄っぺらでない美しさに満ちた演奏のように思う。
第1楽章の第2主題も美しいし、展開部のクライマックスも急ぐことなく盛り上げて濃い情を新鮮に嫌味なく感じさせる。第3楽章はもうちょっと勢いがあっても、とも思うが、終楽章およそ3分以降の弦の叙情部は支える低弦も柔らかくよく響いて美しいものと思う。
柔らかく、情も織り込まれた、重なる弦の美しさが印象的な盤である。(20220210部分修正)