生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

絵画製作の層別法

2010年02月12日 00時36分36秒 | 美術/絵画
■ 絵画製作の層別法

 たとえば、透視遠近法で描かれた絵には、多くの場合、奥行きが感じられる。しかし、作り方としての層、したがって世界の層は、1層であるのが普通である。
 木枠に張った布という支持体に、油絵が製作される場合、
  1. 地塗り
  2. 下塗り
  3. 油絵具
となる。油絵具を塗った面(「線」と言われるものも、線状の面である)の上に、同じまたは異なる色の油絵具が薄くあるいは厚く塗られたり、逆に削られたりするかもしれない。物理的には2層以上であり得る。しかし、見えの画面構成からは、1層である。近景、中間景、そして遠景と描き分けられていても、それらは一つの世界のなかでのことである。そうでなければ、一つの風景を構成する近景とか遠景とかになり得ないはずである。
 抽象絵画の場合には、(幸いなことに)層として画分したようになっていれば、世界を層別に描いていると解釈されるかもしれない。抽象絵画は、(少なくとも極北では)具体的な世界を指し示すものではないからである。

批評理論

2010年02月12日 00時36分05秒 | 美術/絵画
■ 批評理論

 批評理論が美術史の考え方に与えた影響について、ダナ・アーノルド(鈴木杜幾子訳 2006: 117頁)が論じている。

1. フーコーの『作者とは何か?』
 フーコーの『作者とは何か?』における議論は、a:「作品の意味を作者から切り離すよううながす」、b:「無名の作品もそれぞれ重要な社会的、〔「、」はandなのかorなのか、それとも原文自身が「,」なのだろうか〕文化的シニフィアンであることに気づかせてくれる」(アーノルド 2006: 117頁)という。
 根拠が論理的ではない。
 作者不明の場合。

2. ジャック・デリダ 1978『絵画における真理』

抽象絵画における美

2010年02月12日 00時35分38秒 | 美術/絵画
■ 抽象絵画における美とは何か?
  具象絵画における美とは何か?
 肉眼に見えるものを指示する仕方としての写実的描き方
  或る物体を描いて真に迫る絵画(これもrelalityの種類の一つ)
  しかしすべてを真似ることはできないので(絵具と描くことにかける時間は有限である)、結果として(ほぼ必然的に。そうでなければ実物_複製_機が必要。「写す」ことばが、他の物体によって真似るということを含んでいる。)

個物同定と美的同一性
 見せ方は作者の制御下にあるとは限らない。展示方法を指定することはできるが、設備上の制限のために、実現できるとは、あるいは誤解されて指図どおりにしてもらえず、実現してもらえるとは限らない。美術館の照明方法の自由度。
 
 環境(とりわけ環境形成または展示方法としての、)

記号学的アプローチとは
批評理論の批判
new art historyとは

美的感覚の問題

2010年02月12日 00時34分52秒 | 美術/絵画
美的感覚の問題

千足伸行.2008.7.すぐわかる20世紀の美術:フォーヴィスムからコンセプチュアル・アートまで.東京美術.[ISBN 9784808708467][20100203読了]

方法
 種類と程度。同定。精度。感覚の閾値(感覚域・強度・感受性/度)。
 環境と作品の関係の分析=展示の仕方として記述。
 物と物体は同義語。物と構築体。対象は、物体か構築体かのどちらかに(排他的に)分類できる。

■ 再現reproduction

 produceとreproduce→精度(の種類と程度)
  色彩という側面の再現、絵画の表面構造という側面の再現、
  或る主体が或る物を再現reproduceすることで、この世に元の物体(an original thing)の複製物体(a copy)が再現するreappear。出現するものは複製物体であり、同一の物体はその組成などについても厳密に同一のものは無いから、その意味で唯一originalであるが、元との比較した意味をつけて、再現物と呼んでいる。

 抽象芸術または概念芸術も同種〔どういう意味?〕の再現的性格も持つと、アーノルド(2006: 127頁)は主張する。→ホント? 『同種の』とは、どういう意味か? 観者と訳されている原語はなんだろう?

■ 写実の問題
 何を写すのか、表現するのか。解読 decipher。
 風景画においては、写される元となった或る自然における景色が美しいから、その絵画も美しいのか? →写実的で真に迫るほど、その絵画は価値がある?(元の風景が美しいから?) 
 人物画においては、その人の表情や姿勢によって、その人の性格や感情を表わす?

  絵画→[或る照射光パターンのもとで](見る)→視覚像の形成→

 絵画→(見る=視覚像の形成。しかし同時にその視覚像によってたとえば、その絵画に描かれたものは美しくなくとも、その絵画に描かれたような人を(実在するものとして)想起するかもしれないし、)
 脳内の像を鑑賞している。再度>>>