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作者の内面表現/創造/模様(図案)・壁掛け装飾/デザイン

2010年02月13日 10時58分03秒 | 美術/絵画
作者の内面表現/創造/模様(図案)・壁掛け装飾/デザイン

吉田敦彦氏が抽象絵画について書いた文を引用する。

=== http://dantuku.blog59.fc2.com/blog-date-200801.html
「表現と創造
 抽象絵画が模様と違うのは、表現性と創造性の二点に置いてです。ただ見るものにとって心地よい、きれいなだけでは模様(図案)です。作者の内面的なものの表現になっているか、新たな空間の創造が試みられているかが抽象絵画に必要な条件です。」

関連して、具体例として日展洋画部門について書かれた箇所を引用する。

=== http://dantuku.blog59.fc2.com/blog-entry-136.html
「絵画の二つの道
 ここしばらく見てはいないのですが、今開催されている日展の洋画部門の作品などは、これを絵画芸術の作品と見るべきかどうかと考えます。きれいなものをきれいに描くことで、その技術を競い、見る人の歓心を買おうとしているものばかりではないかと思うのです。そこには作者の個性も表現に対する意欲も殆んど見られない。
 私はこれらの作品はデザインの一種、壁掛け装飾とみなしています。あるいは売り絵又は絵を売るための宣伝広告か。」

 模様(図案)とか壁掛け装飾という言葉で言おうとしていることが、よくわからない。対比されているのは、作者の内面表現になっていることとか、新たな空間の創造が試みられていることである。
 部屋に絵画を飾れば、壁掛け装飾としての機能を発揮してもよいと思うのだが。或る部屋の空間構成物の一つとしておとなしく納まっていることが求められ、そのような作品が求められるかもしれない。→会場展示作品と室内収納作品の(求められる方向の)差異?
 抽象絵画の方向としては、作者の内面表現だけではないだろう。そしてそれは、図案的あるいは壁掛け装飾的、あるいはデザイン的ではないか。これらの用語の定義や使われ方はどうなっているのだろうか?