生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

リスク論って、何なのか?

2012年08月22日 19時54分44秒 | 生命生物生活哲学
2012年8月22日-5
リスク論って、何なのか?

 『リスク学入門』という全五巻が、2007年7月から11月まで毎月刊行で岩波書店から出ている。
 第一巻『リスク学とは何か』の「共同討論 リスク論からリスク学」は、なんらかの結論的なことはまとまらず、とりわけ体系的理論構築をめざして「学」と銘打ったにしては、リスクの定義にしろ、方法論にしろ、こうですというものは無く、あまりにも粗雑なままで終わっている。
 次の「第一章:経済学におけるリスクとは」は、ベルヌーイのコイン投げゲームが69頁以降に紹介されている。宝籤でもロトでも、個人が賭け事をするときに一番考えるのは、自分に高配当があたるかどうかである。一般論とこの個人的行為との関係を解明したのは無いのだろうか? 知りたいところが、知らん顔されている。

 →あなたは、十発の弾倉のある拳銃に弾を一発こめて、弾倉を沢山沢山回転させる。あなたは、その拳銃の引き金を一回引きますか? ロシアン・ルーレット銃です。発射されれば、あなたは死ぬでしょう。引かない? では、百発に一発なら? 一万発に一発なら? 十万発に一発なら? なんで、そんな賭けをさせられなあかんのか、と思いません? 

 →放射能当たり籤と線量測定と生体内放射能影響メカニズム。



 
  「原発事故をきっかけに、「リスク学」関係の書籍に目を通している。付け刃の勉強だが、一つだけ確実にわかったことがある。「リスク学」は原発推進の「露払い」の役目を果たすことはあっても、「原発のリスク」そのものを、まともに取りあげ「マネージ」し、ストップをかけることは決してなかった。「リスク学」のような雑多な寄せ集めの新興ガクモンに「御用学問」というレッテルを貼るのは酷かもしれないが、「迂闊な学問」であったことだけは確かだ。」
http://blogs.yahoo.co.jp/tessai2005/64340410.html

 上記引用以下、リスク論に対する、簡明にして的を得た批判が展開されている。

 このブログ処には、脱成長についての記事もある。
http://blogs.yahoo.co.jp/tessai2005/65458305.html

 また、
  「特に京都大学の山名教授は、重大な事故が起きたからといって、事故のコストまで原発のコスト評価に含めるのは「感情的な反応」だとして、大島氏の主張を批判している。また、他の委員からも、「高速増殖炉サイクルのコストを原発コストに含めるのはおかしい」(松村敏弘東京大学社会科学科教授)とか、「世界への影響を考えると、原発コストを高く見積もり過ぎることは問題」(柏木孝夫東京工業大学ソリューション研究機構教授)といった、あり得ないような議論が交わされていた。

しかし、大島氏が指摘するように、事故のコストは既に発生している現実のコストで、これを国民は負担しなければならない。また、その他の原発関連コストの多くが、これまで発電コストとは別に、補助金という形で国民に押しつけられてきたことも事実。こうしたコストを計算に入れずに、公正なコスト検証が本当に可能なのだろうか。
 〔略〕
――「二項対立を乗り超えた国民的議論を展開する」「エネルギーのベストミックス」「定量化」というキーワードが、まやかしのマジックワード、国民を黙らせるための呪文になりつつあるようです。」
http://blogs.yahoo.co.jp/tessai2005/64835555.html#64843388



風間虹樹:生命龍、精気の襞を泳ぐ。

2012年08月22日 12時30分58秒 | 美術/絵画
2012年8月22日-3
         エナジー
風間虹樹:生命龍、精気の襞を泳ぐ。



           エナジー
 [風間虹樹〈生命龍、精気の襞を泳ぐ。〉。2008年10月26日。F20縦。麻画布に、ジェッソ、ルソルヴァン、水干絵具。]
 [技法。ルソルヴァンに溶いた水干絵具液体の滴下。その上に、ジェッソの叩きつけ(後日にひび割れる)。]
 
 












風間虹樹:生命火花?? a rose violet devas

2012年08月22日 11時58分35秒 | 美術/絵画
2012年8月22日-2
風間虹樹:生命火花?? a rose violet devas




 


 [風間虹樹〈生命火花?? a rose violet devas〉。2007年10月23日。F20縦。麻画布に、ジェッソ、胡粉、墨、水干絵具、油絵具。]
 [技法:ジェッソ生乾きのうちに、面相筆による墨の叩きつけ振り出し法。]
 [解題。一多性。一にして多(複数)なるもの。多にして一つである存在者。世界の精気は上昇し、火花は上昇する精気との作用で、一瞬にして永遠に、はじける。]

 


















確率が出るのは、落ちる隕石があるから。格納容器は壊れた。

2012年08月21日 00時07分38秒 | 生命生物生活哲学
2012年8月21日-1
確率が出るのは、落ちる隕石があるから。格納容器は壊れた。

 貴重な動画がある。
 「格納容器は壊れないしプルトニウムは飲んでも大丈夫」
http://www.youtube.com/watch?v=VNYfVlrkWPc&feature=fvwrel

 もたろん、落ちる隕石があった(ことが観測された)から、ゼロではない確率が出る。そして、未来にもその確率が適用できると仮定するので、われわれは適用する。
 格納容器は壊れた。水蒸気爆発の可能性もあった。水素爆発は想定外か。
 想定範囲を拡げると、(核廃棄物処理費用を除いても)費用が膨大になるので、原発を作りたければ、どこかで割り切らなければならない。



原発再稼動はなんで?

2012年08月20日 23時21分35秒 | 生命生物生活哲学

原発再稼動はなんで?

 金子勝:猛暑の夏に原発再稼動を考える
 1.原発は電力不足問題でなく電力会社の経営問題です
 2.原発コストは安いのか?
 3.電力不足キャンペーンは何だったのか?
 4.なぜ電力会社は危ない原発ほど動かしたくなるのか
 5.危ない電力会社は社会的に処理すべきです
 6.プレイヤーがレフェリーを兼任?
http://blog.livedoor.jp/kaneko_masaru/#


ベックの法則の論文

2012年08月20日 13時18分31秒 | 生命生物生活哲学
 荻野晃也氏が昨年の京都大学工学部での講演「地震と放射能汚染」で紹介された、(ウルリッヒではない)ベックの法則:

 「ベック博士が1964年までの21年間に、246基の米国原子炉施設において発生した事故記録を解析した上で得た結論
C.K. Beck: Proc. 3-th Conf. Atomic Energy, Geneva, 1965

(1)最大想定事故(M.C.A.)は起こりうると考えるべきである。
(2)事故時には安全装置が働かないことがある。
(3)事故は予想しない時に、予想しない原因から起こり、予想
   しえない結果を生ずることが多い。」
の論文は、

Beck, C.K. 1965. U.S. reactor experience and power reactor siting. in "Proceedings of the Third International Conference on the Peaceful Uses of Atomic Energy, vol. 11 (New York: United Nations, 1965)", pp.???-355-???.

のようである。また、

Beck, C.K. et al. 1957. Theoretical possibilities and consequences of major accidents in large nuclear power plants - a study of possible but highly improbable, were to occur in large nuclear plants. United States Atomic Energy Commission. Washington.

という論文もあるらしい。
 1964年8月31日~9月9日に国連主催(実際は米国主導か?)で開かれた会議の、『原子力の平和利用に関する第三回国際会議議事録』の第13巻の題名はNuclear safetyであるようだ。
  「v. 1. Progress in atomic energy --
v. 2. Reactor physics --
v. 3. Reactor studies and performance v. 4. Reactor control --
v. 5-6. Nuclear reactors. 1. Gas-cooled and water-cooled reactors. 2. Fast reactors and advanced concepts --
v. 7. Research and testing reactors --
v. 8. Reactor engineering and equipment --
v. 9. Reactor materials --
v. 10-12. Nuclear fuels. 1. Fabrication and reprocessing. 2. Types and economics. 3. Raw materials --
v. 13. Nuclear safety --
v. 14. Environmental aspects of atomic energy and waste management --
v. 15. Special aspects of nuclear energy and isotope applications --
v. 16. List of papers and indexes.」
http://www.worldcat.org/title/proceedings-of-the-third-international-conference-on-the-peaceful-uses-of-atomic-energy-held-in-geneva-31-august-9-september-1964/oclc/2103820

 Beck論文の掲載は、vol. 11ではなく、vol .13の間違いかも。


 『Averting Catastrophe』
という本が電網上で読める。
http://publishing.cdlib.org/ucpressebooks/view?docId=ft2k4004pp;brand=ucpress

 
 想定外って、何?

  「 「人間は行動する前に、その範囲を決めなければなりません。外側については考えなくなります。外側の領域が想定外です。存在自身を気付かなくなっています。想定外の事象が起こった時に初めて、その存在に気づくのです」

 「東京電力福島原子力?発電所における事故調査・検証?委員会」の委員長が畑村氏である。26日に中間報告が行われたのだが、その記者会見の席で、「想定外」を上記のように定義したのだ。」
http://media.yucasee.jp/posts/index/9935

 <誰>が<推定した>[推定方法の問題]想定内か想定外か、が重要。



[K]
Kåberger, Tomas. 2007. History of nuclear power in Sweden. Estud. av. vol.21 no.59 São Paulo Jan./Apr. 2007. [Estudos Avançados Print version ISSN 0103-4014
http://www.scielo.br/scielo.php?pid=S0103-40142007000100018&script=sci_arttext&tlng=en
  「The nuclear industry in the US came to the conclusion that if the nuclear industry had to carry the economic liability for reactor accidents there would be no commercial nuclear power. To avoid these costs, the industry asked a group of legal experts to provide a proposal for a legislation that would make nuclear power profitable by socialising the costs of potential accidents.」
 〔原発事故の賠償には民間保険は請け負えないことは、イギリスの(現在も汚染が続いているらしい)セラフィールドでも明らか。福島第一では、身近に明らか。〕
]


 原子力の平和(的)利用の英語は、
  peaceful use of atomic power
である(ことを最近知った)。このpeacefulは平定だったかの意味だというのを、印刷物か電網上でつい最近見た。平時の利用または、(爆弾としての利用ではなく)爆発しないように制御しての穏やかな利用ということではなかろうか。むろん、peacefulは平和なという意味があるので、それから受ける感じをも狙ったものだろう。
 連鎖的反応によって、この世界へ爆発的なエネルギー放出となるというそもそもきわめて危険な状態になるのを、適度になるように制御しようという、不安定なシステムである。火力発電だったら、爆発すれば、後は静まる。放射能または放射性物質は出ない。


  「peaceful
 1 平和な, 穏やかな, 静かな;〈死などが〉安らかな.
a peaceful morning|穏やかな朝.
2 平和を好む, おとなしい, 温和な.
3 〈解決手段利用などが〉平和的な;〈仕事などが〉平時の, 平和な状態の
peaceful coexistence|平和共存.」(プログレッシブ英和中辞典)。
 weblio辞典では、3番目に、
  「平和のための,平和的な,平時用の.
  用例 peaceful use of atomic power 原子力の平和(的)利用」
とある。斎藤和英大辞典では、
  「平和;平安;静か;安らか;なだらか;泰平;安い;安穏;静穏;安泰;静謐;無事平穏;穏か;平穏」
とある。




地味篇をどう変異させるか?

2012年08月18日 21時49分42秒 | 美術/絵画
2012年8月18日-3
地味篇をどう変異させるか?



 1. 下層を黒と金の縦縞にする。
 2. 下層を黒と金のグロスとろとろにする。
 3. 黒地を大部分にする。
 4. 金地を大部分にする。
 5. 細線だけにする。
 6. 切り裂いて、青金層を覗かせる。ここには、生命体を布置する(分布させる)。
 7. 数か所を焦がして穴開ける。
 8. 上から、赤金を全面に流して、上層にも生命体を分布させる。