Walkin'/Miles Davis
(Prestige 7076 jp.reissue)
最近は、どうもネタ切れ気味で、「あっと驚く為五郎」的レア盤はもう自分のライブラリにはなく、国内再発盤を連続的にアップしています。今日は54年録音のマイルスの名盤のなかでもかなり上位に食い込むだろうと思われる人気盤「ウォーキン」をアップいたします。これも、さんざん新潟ジャズフラッシュで聴いたアルバムです。もちろんA面ばかりでした。この信号機のカバーは極めて印象的でした。後に購入したカラーの信号機、そうです
ポール・チェンバースの"GO..."を手にしたときにも、やっぱりこの「ウォーキン」のモノクロ信号機の重厚さに改めて感動したものです。演奏も、カラーシグナルとは歴然と異なる重厚なサウンドでモダンジャズを代表する名盤の一枚に絶対加わっているアルバムですよね。
メンバーは改めて紹介するまでもないセクステットです。マイルス、JJジョンソン、ラッキー・トンプソン、シルバー、パーシー・ヒース、ケニー・クラーク、すばらしとしか言いようがない。何と言ってもA-1のタイトル曲「ウォーキン」ですね。Richard Carpenterが書いたブルースですが、マイルスはその後もテンポを換えて何度も録音している曲で、彼のレパートリのなかでも枯葉、All Of You, Round Midnight等と並んで極めて重要な楽曲と言えると思います。もちろん、マイルスばかりでなくジャムセッションでは頻繁に取り上げられる素材ですね。この演奏のテーマの提示から、マイルス、ジョンソン、トンプソン、シルバーそして再びマイルスに戻るソロはそらんじてしまうぐらいの流麗さをもって引き継がれて行きます。何度聴いても飽きませんね。このA面の偉大さ故、B面について語られることは少ないですがSolar, You Don't Know What Love Is, Love Me Or Leave Meのマイルスのミュートあり、白人アルトのDave Schildhrautありと聞き所満載で名盤にふさわしい出来映えですね。
所有盤は前述の国内盤再発です。この辺りのオリジナルのコンディションのいいものは天文学的値段とともに廃盤屋の壁に掛けられていますよね(笑)。