Uptown/Billy Taylor
(Riverside RLP12-319)
(Riverside RLP12-319)
先日、アーゴのフランク・フォスター盤をアップしましたが、そのコメントの中でピアニストのジョン・ヤングについて「お下劣」などと失礼な内容を書いてしまい、ジョンヤングファンにはいくらか叱責の念を抱かせたかもしれないと少しですが反省しています。それでは、どういうピアノが上品というのでしょう?。白人ピアノはおおむねそうかも知れないですね。黒人では本日アップのビリー・テイラー、そして誰と演奏しても趣味の良いピアノを聴かせるハンク・ジョーンズがその双璧だろうと思いますがどうでしょう?。テイラーのライブと言うとプレステッジのタウンホール、abcのロンドンハウスが定番でしょうが、本日は少し地味な作品ですが、リバーサイドに録音されたハーレムのクラブ「プレリュード」でのライブ盤をアップいたします。タイトルのアップタウンというのはこのハーレムに他ならないのは皆さん御存知の通りです。
メンバーはBilly Taylor(p), Henry Grimes(b), Ray Mosca(ds)のトリオです。bass, drumsの人選からして渋いですよねぇ。上品とは言いながらも、場所はハーレム、「ソウルフルに行かないと」という感じでA-1の"Lapetite Mambo"で幕を開けます。エロール・ガーナーの作品らしく、ドラムのMoscaが活躍します。続いて"Jordu"、説明不要のジョーダンの名曲ですが、高音域を中心にしたテイラーのピアノは洗練された雰囲気ですね。B-1のティモンズの”モーニン”の端正な演奏もテイラーならではでしょうね。最後の"S'Wonderful"も軽快そのものです。全8曲中の4曲がテイラー自身のオリジナルでしめられ、スタンダードとオリジナルのバランスもいいですね。
所有盤はRiverside, blue labelのモノラル/オリジナル盤です。カバーのクリアな画像もオリジナルならではです。以前はウェイブが出したステレオ盤で聴いていたのですが、モノ盤のガツンと来るサウンドの力強さがいいですね。