Like Cozy/Shirlet Scott
(Moodsville MV19)
(Moodsville MV19)
夫君スタンレイ・タレンタインとの共演で知られるオルガン奏者シャーリー・スコットは一般的には影が薄いジャズ界の女流プレイヤーの中でもトップクラスの認知度をもったプレイヤーだと思います。ジミー・スミスが確立したオルガン/ギター/ドラムのトリオと異なりピアノトリオのフォーマット(ピアノ/ベース/ドラム)でオルガンをプレイする独自のスタイルが光ります。スタンレイ名義での共演ではBN、スコットの名義ではプレステッジに多くの作品がありますね。本日は、プレステッジ傍系のムーズビルに一枚だけ録音されたシャーリーの一枚をアップいたします。
前述のようにピアノトリオフォーマットのオルガンプレイの他にピアノをプレイするシャーリーを楽しめるのがこのアルバムのいいところです。1960年録音、メンバーはShirley Scott(p, org), George Duvivier(b), Arthur Edgehill(ds)のトリオです。演奏曲も"Little Girl Blue", "Laura", "Once In A While", "Deed I Do", "More Than You Know", "My Heart Stood Still"等moodsvilleらしくスタンダードが多く選曲されていてしっかりアルバムカラーも反映されていますね。ソウルフルな味を抑えムーズビルらしい端正でリリカルなプレイが主体になっている点が最大のポイントでしょう。ピアノを約半数の曲でプレイしていますが、個人的には"Laura"に聴かれるようなオルガンでの荘厳なプレイが好きですね。特にピアノトリオの曲では訥弁のスコットに対してデュビビェのメロディックでタイトなプレイがいかにも名手と言う感じで素晴らしいです。さらに個人的には、スコットを笑顔を捉えたカバーが大好きです。モノクロで黒人女性の美しさがとてもよく表現されていていいショットですよね。
所有盤はMoodsvilleのグリーンラベル、シルバーロゴのステレオオリジナルです。タイトなサウンドに録られたDuvivierのベースが素晴らしい一枚でもありますよ!さすがRVGです。