Jazz Orient-Ed/Eddie Bonnemére
(Prestige 7354)
エリック・クロスで始めた玉石混淆の後期泥沼プレステッジもアップがそろそろ苦しくなって来たので,今日で終りにしようと思います。最後は,エディ・ボネメアと言うピアニストのリーダーアルバムです。このピアニストについては資料も少なく、自分にとっては、その詳細は未だベールに包まれた存在です。ルーストにもリーダー盤があるようですが未聴です。裏カバーを見たところ黒人ですが,そのピアノスタイルはちょっとカクテル風でもあり軽快なスィング感やアーシーでブルージーなジャズピアノ独特の雰囲気とはややかけ離れたピアノです。
でも,そんなことは関係ないでしょう。なんたって泥沼ですから・・・。究極とも言える美しいブルーのバックに映える熱燗を運ぶ和服姿のジャパンビューティー、これに尽きますよね。そして,サイドB4曲目に収録された"Calm Beauty"の意外性、なんでこのタイトルか不明ですが,これこそ「♪しょっ、しょっ、しょじょじ しょじょじの庭は」と唄われたあの名曲です。ちょっとググって見ましたが,この曲は野口雨情(うじょう)、中山晋平(しんぺい)の大御所コンビによる大正13年の作品で正式タイトルは「証城寺の狸囃子」と言うそうです。こんなところでこんな名曲に出会えるところが究極泥沼プレステッジの所以ですね。ラテンとオリエントの融合をめざしたボネメアの意欲作,64年の録音で、他のメンバーはKenny Burrell(g), Joe Scott(b), George Brown(ds), Moncel(conga&bongo), Jimmy Calloway(timbales)です。やはりバレルの参加が眼を引きますね。「しょじょうじ」でのハーモニクスを駆使したプレイが印象的です。
所有盤はブルートライデントのドリルホールがあいたモノ盤です。何と言ってもタヌキとホレス・シルバー真っ青の和服ジャケに乾杯です!!!