Bottoms Up!/Illinouis Jacquet
(Prestige 7575, OJC reissue)
ジャケーと言えばフライングホームがいつも話題になりますが,これはライオネルハンプトン楽団での41年のプレイで自分のライブラリにはその音源はありません。むしろ、以前にアップしましたが,VERVEのハーレムノクターンが個人的には大好きです。とにかく激しくブローするテナースタイルが特徴で、名(迷)著「コテコテデラックス」にもホンカーの父なんて紹介されています。プレステッジ第一作の“Bottoms Up!"は購入して一発で好きになったアルバムで、泥沼時代のプレステッジ盤の中では自分の中で特別待遇を受けて来た思い入れの強い盤なのです。
とにかく,一曲目のタイトル曲,かけ声から始まるハリスのピアノのからジャケーが出てくるところでもうダウン寸前に追い込まれること間違いなしです。この一曲,3:13だけでも価値がある。何たってOJCですから・・・。メンバーはIlinois Jacquet(ts), Barry Harris(p), Ben Tucker(b), Alan Dawson(ds)のワンホーンカルテットです。ジャケーのブローに次ぐブローハは当然ですが,ハリスのちょっとこもった,艶のある,凛としたピアノに絶対に耳を奪われてしまう筈です。鳩のサドでも聴けるようなこの音色はハリスならではですね。A-4の"Sassy"やB-1の"Jivin' With Jack The Bellboy"でのハリス,最高です!!リーダーアルバムではここまでの艶やかさ,音の独自性は余り感じたことないですが,サイドメンに回った時に、時として『ン~、誰やこのピアノ?』って感じることないですか???
所有盤はOJCのペラペラ盤ですが,ハリスの音色は申し分なしの録音です。ジャケはこの間アップしたRichard Groove Holmesと似た感じで冴えないすが、演奏は一押しの一枚です!