風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

救いの手

2020年06月20日 | 暮らし

昭和の時代の事。仕事の帰りでした。土浦市内のいつもの道を車で走っていました。よほど、疲れていたのでしようか…細い道から、広い車道に右折した時でした。

「ああああ…」
思わず声をあげていました!路肩に左前輪を思いっきり乗り上げてしまったのです。
あの、なんとも言えない嫌な感覚…
「あああ…やってしまった~」
そして、強い後悔…

焦りました。両側2車線とはいうものの、なにしろ狭い道です。夜ということもあり、通勤帰りの人達で車が混んでいました。後続車の邪魔になりそうです。
「どうしよう…」
とにかく、車から降りた時でした。どこからともなく、4、5人の人たちが、寄って来たのです。
「どうした?」
「持ち上げないと駄目かな」
「じゃあ~持ち上げるか」

あれよあれよという間に車を動かしてくれたのです!後方にいた人にお礼を言っているうちに、前にいた人達がいなくなっていました。お礼も言わないうちに、パッと散っていたのでした。

パッと集まり、救いの手を差し延べてくれたかと思うと、パッと一斉に散って行ったのです。見事なほど、実に手際がよく…爽快でした。

あの場に居合わせて、助けてくださった方達に、この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいと思うのです。
「本当にありがとうございました!!!」

あの光景は、ずっと忘れることができません。まるで、映画のワンシーンのように、私の心の中で光り輝いているのです。

(別のシーンで困っている人に出会った時、自分のできる範囲でお返しできたらと考えています)

心から感謝を込めて…。