心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

インスパイア

2013-09-01 | 木簡
                         「梗蜀各二」 木簡より (半紙)


原本はこれ↓なんですけどね。
なので、臨書というより、インスパイア。






「考えすぎて行動しないより、素直に行動することが大事」

「人生において大事なのは、毎日を面白がれるかどうかだ」

って、どちらも専修大学教授(スポーツ心理学)の佐藤雅幸さんのことば。


木簡を臨書していると、うんうん、ほんとそうって思えてくるのでして。

木簡は一つ一つ、それぞれの個性に満ちていて。

どれも形なんてものに囚われていなくて、
大雑把なものや几帳面なもの、
頑ななものや大らかなもの、
急いでいたり生真面目だったり。

生身の生きてる書が、木簡の一番の魅力かなって思う。
そこから感じるものを、私なりに表現できたらって思う。


久々に今日の1曲は Tom Waits の♪ Way Down in the Hole

いつか、いつの日か、こんな書が書きたいと思うなり 





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木簡臨書

2013-07-11 | 木簡
                     「到験問審」 (半紙)


先週の書道教室蘭秀会で参考に書いてみた木簡の、↑は創作。
「到」を大胆に強調してみたくて。

最初の臨書はこちら。



「到」のつくりを強調して、愛嬌のある「験」や、あくびをしているような表情の「問」、
今の審では、うかんむりに番のところ、うかんむりに米に田になってるけれど
のんびりした表情を書いて見たかったのですが~


この木簡は、すっきりとしていて、線に言い訳がなくて清々しいなぁ、という印象。
私が書くと、形のきちんとした臨書にはならないのだけど、
この自由で大らかで、伸びやかな世界が書けたらなぁ・・と 







教室では、母組は行草、楷書、かなを、沙於里組は今は木簡を書いています。
私にとっても、教室で臨書する時間はとても貴重で、まだまだ知らない自分探しは
果てしなく続くのでございます 





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臨書をしてからの創作

2013-06-13 | 木簡
                               「漢亭吏逮」  (半紙×4)


久々に木簡。

二玄社の中国法書選10 木簡・竹簡・帛書の53頁No.68 の初めの四文字、四種。

原本は、伸び伸びとした割と素直な線。

う~ん。あれ・・?
初めの文字は「漢」ということは、草冠に口書いて・・とも考えられるけど
原本はこれ↓を見ると、こんな風にも見えたりしたのだけど。。。



木簡だけの辞書を持ってないので、なんとも・・だけど
・・・大五郎先生、どこかで見ててくれないかしらん 

ともかくも、臨書をしてからの、創作。
どれもちょっと遊び過ぎで、酔っ払いみたいだけど。

たった四文字の臨書から、たとえば半紙の中でどう変化をつけられるか、
線、表情、空間、その組み合わせで、どれくらいの個性を表現できるかという作業は、
なかなか思うように書けないだけに夢中になるのでして 

たとえば、これも。
右は仿古堂の雅という筆、左は同じく仿古堂の羊毛の小筆、沙月で。





これを今度は8文字にしたり、12文字にしたり、紙の質、大きさを変えたりを繰り返しながら
自分にしっくりくる書の景色を探しているのでして。
まさに書の創作は、自分探しなんだと思うのでして 

自分らしい表現はまだまだ探索中なり 


追伸:やっぱり最初の文字は普通に「漢」を書いている、と思うので、間違い。後日改めて
  
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木簡に導かれて

2013-05-14 | 木簡
                            (半紙)


先日の蘭秀会展が終わって最初の教室は、のんびりゆったりな雰囲気で。
私もまた気持ち新たに、臨書や勉強する時間と気持ちのゆとりを持ちたいなぁと 

3年位前に勢い、木簡臨書に励んだことがあって、今それを見ると、
最近臨書不足で、う・・今これが書けるかなぁ・・と、少々焦ったりなんかしとります。

それでも久々に書いた木簡は、良し悪しはともかく、私らしさはまだここにあるかな、と 



木簡はいつでも私に元気をくれます。
書いて、眺めていると、もう1枚、また1枚と書きたくなって、そうそう!こっちこっち!って
木簡が明るい場所へ導いてくれるというか 


「書は60才から」ということを時々耳にしますが、それはつまり
「書は60才までに」基本的なことはもちろん、あらゆる勉強を一定の処まで終えておれよと
いうことなのだなぁと、思うのでして。

書の道も果てしなく、私なんぞは、ため息ばかりなのですが、
前向きで明るい気持ちを携えて、えっちらおっちらと参りたいと思いま~す 

過日の蘭秀会展出品作の「非思量」を、山本洋三先生のブログ 
Yozo Art Space でご紹介下さいました~。
先生の解説があると、拙作にも愛着が湧いてきました  
ありがとうございます



そうそう、5月26日まで、菊池寛美記念 智美術館 で
100歳で現役の墨象作家 篠田桃紅さんの「百の記念 篠田桃紅の墨象 展」が開催中です。
18日には、学芸員によるギャラリートークもあるようです。

それから、楽しい印と書画を画かれるもぐら庵さんから個展のご案内を頂きました~

 *会期:明日5月15日~5月21日まで
 *場所:松屋銀座7階 遊びのギャラリー

詳細はこちらへ→もぐら庵遊びの印

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ひさびさに

2013-03-06 | 木簡


久々に木簡臨書。

更新が止まってるけど?と、ちらほらとメールなどを頂きまして
ありがたいなぁと。
この場を借りまして、ほんにありがとうございます

日に日に春を感じるようになってきたことですし、
冬の間着込んでいたものを1枚1枚脱いでいきますかね


そんな気持ちの切り替えを助けてくれるのは、やっぱり木簡。
木簡にも色々あるけれど、やっぱり一番好きなのは今日のみたいなの。
私の中にもあるこんな面を信じて行こうぞよってね

4月にある展覧会の作品締切も近いというのに、まだ手つかず。。
木簡さんに、ポンっと背中を押してもらってガンバリマス 


ところで、すでにブックマークさせて頂いております山本洋三先生のブログ
Yoz Art Space で、昨年のあざみ野での書TENに出品した
「歩けば」の作品をご紹介下さり。

山本先生は、 越智氏からのご縁を頂き。
私立栄光学園中学高校の国語の先生でいらっしゃり、著書も多く
エッセイ、鉄道写真、水彩画、書などの作品も、ブログで拝見できます。


さて、久々に今日の1曲は、今朝のラジオから流れていた
Steve Winwood の While You See A Chance-Live At Royal Albert Hall
大好きなの、これ クラプトンも参加のバージョンですが。
ライブに行ったのはもう10数年前だけど、やっぱり年とったなぁ

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楽しや~書三昧の一日

2013-01-24 | 木簡
                      木簡臨書 (半紙)

今日は朝から夕方まで、書道三昧。
午前中は書道教室、午後はインテリアの書の教室、そしてそのまま
通信で学んでいらはるAさんと、4月の蘭秀会展の作品制作をば。

毎日書いてるの?って聞かれるのですが、なかなかそうもいかず・・。
なので、教室で筆を持つ時間は、私にとっても大事な時間なのでして

午前の教室では展覧会の作品制作も始まり、今月から、右手を骨折されて暫く
お休みされていたMさんも復帰して下さり、嬉しいです

今年は、楷書でいろはを書かれている方、木簡、甲骨文、山頭火、かな等々、
それぞれの「今」を残せるように、自分と向き合っているところです。

午後からは、インテリアの書の教室。
こちらも人数は少ないのですが、その分お一人お一人の個性を尊重しつつ
臨書と創作の勉強をしています。

集字漢簡千字文の臨書をしているのですが、同じ古典でも個性の違いを体感できて、
私にとっても、刺激的です。
今日の教室のご紹介は、インテリアの書 でも近々。

こちらは↓Aさんの臨書



そして、その後Aさんと作品制作に。インテリアの書の教室の皆さまも見学しつつ。

全紙にと思っていましたが、今日は2×3版の和紙に。
紙一杯に力強い「色即是空空即是色」。
今日は集中して6枚程書かれ、感触を摑まれたようで~仕上がりが楽しみです 



今年の蘭秀会展は、4月18日(木)~4月21日(日)まで、町田市民ホールで開催予定です 
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宿命と運命

2013-01-12 | 木簡
                  木簡臨書「世及孫子」 (半紙)


宿命と運命は違う。
宿命は変えられないけれど、運命は自分で作るもの。

って、誰かが言ってた。

だったら、
どんな宿命でもそのまんまを受け入れて
心とからだの一部にして、もう当たり前のものとして
運命という名の未来を切り拓いていけばいいのだ~ 

今年2曲目の、今日の1曲は、ThePianoGuys の、Nearer My God to Thee (for 9 cellos)
チェロの音色はドラマチックなり 

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書三昧の一日でありんした

2013-01-11 | 木簡
                        木簡臨書 (半切)


昨日は久々に、ちょいと濃密な一日でした。
午前中は今年最初の書道教室(蘭秀会)、午後からはインテリアの書の教室。

蘭秀会では、毎年恒例の4月の展覧会に向けての作品作りが始まっています。

今年は第20回展という記念すべき区切りの回なのですが、
発足当初からいらした方々のうち何名かは、ご高齢ということで
引退をされてしまって、だいぶ人数が少なくなっておりまして。

その分?力作を!とこれから皆さまと頑張ります!
で、最初の写真は参考に書いてみた木簡。ヌボーとした感じにしたかったんだけど

今年も、木簡、甲骨、近代詩文、かな、一字書など、
それぞれの個性が窺える展覧会にしたいと思っています。
蘭秀会の皆さま~よろしくお願いいたします

そして、隣町で午後からの教室がある母を車で送り届けて、
おにぎりをかけ込み、午後からはインテリアの書。

こちらも人数は少ないのですが、今日は漢字の可能性、線と空間について、
そして、それぞれの書との関り方などについて、大いに語り合い。

今日の宿題は、今年の目標、あるいは今年大事にしたい一字を書いてくる~
でしたが、年末年始だったしということで、作品はあらじ

で、Kさんの今年の一字は「心」です、とのことだったので、
空間、線、可能性の話の延長で、書いてみたなり。


どっしりとした未来を見つめる心/文字から離れ、線と空間を意識して書いてみた心
それぞれの線質を変えてみたり/壊れた心って感じ?

文字は生まれながらにして、意味を持っているということを運命づけて
たとえば「清い心」だけが正しいのでもなく、心には様々な表情があるのでして。

人は常識的で、誰が見ても心地よいものを良しと思いがちだけど、
実際の人間は、弱かったりずるかったり、激しかったり無器用だったり、
負の部分も併せ持っているわけで。

良いか悪いか、美しいか醜いか、その議論だけじゃなくて
岡本太郎じゃないけれど、なんじゃこりゃぁっていう表現も
生き様としてはありなんじゃないかな、とか、ね

つまり、生きることは、自分自身の実験なのであ~る 

教室のあと、母を迎えに行って実家に送り届け、
ダッシュで帰宅して猫さまたちにご飯を差し上げ、銀座へ。

13日まで開催中の書燈社展に出品されている窪 恵雪さんが、富山から
今週会期中いらしているとのことで、お食事でも~と 
ぴーちくぱーちく楽しく語り合い、帰宅は午前様。
でも、すごく楽しい時間だったので、全然疲れ知らず~

窪さんは、今年は四人展の一人として参加、12日の午前11時~と3時~
席上揮毫されます。
是非お立ち寄りくださいませ~。




あ、それから、12日午後からは、書TENメンバーの越智麗川氏と木原光威氏も出品されている
こちら(↓クリックで拡大)にも行って来ます。




こちらも午後2時~出品者によるアーティストトークあり、木原氏は午後3時頃~の予定。
会場作品前であるそうですので、ぜひ~


本日は、長々とおつきあい下さり、ありがとうございました 


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形臨、意臨、背臨

2012-11-09 | 木簡
                          (半紙)


禅語の「照顧脚下」 しょうこきゃっか。 
自分の足元をちゃんと見なされ、の意。

書道教室で参考に書いてみたもの。
木簡風(右)と、ちょっとお茶目にした木簡風(左)。

臨書には、形臨、意臨と背臨とがあり。

形臨は、原本の形を真似て
意臨は、原本の意図を汲み取りつつ
背臨は、原本を見ないで、作者の作風を自分自身のものとして書くもの。

「お習字」では、ほとんどが形臨、そしてそこから先が、「書」と思っている。

書は、形をそっくり同じに書けば完成ではなくて。
そこに書き手の思想、感情、世界感、つまり体温を感じる作品が「書」なのかな。

体温を感じる作品が書きたいなぁ 


12月まで、追われる日々が始まりまして。
ブログ更新がない日もあるかもしれませんが、ぼちぼち元気にやっとります。
皆さまも、お風邪など召しませぬよう、お過ごしくださいませ 
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今日の臨書

2012-10-13 | 木簡
                         (半紙)


今日の臨書と言いつつ、先週書いたものだけど。
漢簡集字千字文より、「圖寫离獸」。圖は図、寫は写、离は鳥、獸は獣。
釈文は、鳥や獣(けだもの)描いて写し。
原本はこれ↓



圖、离は手持ちの辞書で調べたけど、こんな感じのはなかったので勝手にアレンジ
獸は、どう見ても「戦」の字だと思うので、これは原本の間違い?

こうして見ると、原本の字間の美しさに唸る。。
圖は左を向き、离はそれに対して一画目が強く、二画目はそれをバネに勢いよく対応し、
寫は背高にして獸は小ぶりにすることで、その空間に奥行きを感じたり。
と言っても、原本は2行に分かれているのだけど。

終わりのない臨書だけど、だからこそ、やめられないのでして。
そうそう、10月からNHKで「趣味Do楽(しゅみど-らく) 柿沼康二 オレ流・書の冒険」
っていうのが放送されていて、なかなか興味深いです 

ようやく秋らしい過ごしやすい気候になってきたことだし、私も臨書に励みます。
柿沼氏の臨書三昧も見ごたえありました↓

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