心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

天地玄黄をどれくらい書けるか

2012-10-08 | 木簡
                    「天地玄黄」 (半紙)


先週のインテリアの書の教室で参考に書いた千字文の最初の四文字「天地玄黄」。

もとは漢簡集字千字文から。原本はこれ↓



この木簡の中には、創作のヒントがたくさん隠れているのでして。

臨書をしていく時、それぞれの文字が、どこを一番アピールしたがっているのか、
その話を聞いてあげながら、遠慮がちな文字には、その思いを汲み取ってあげながら。
そして字と字の間の字間、行間、両隣、上下の響き合い、
そんなのも意識しながら臨書をしていくのでして。

そうして、一字一字と向き合い、語り合っていると、今度は自分なりに
その文字を開放してあげたくなってくるというか。
つまり、そこからは創作という作業。

大胆にとか、丸っこくとか、筆を変えてみたり構図も色々と。



荒々しくしてみたり、円の中に入れてみたり、紙を横にしてみたり。



このたった四文字を、半紙という限定空間の中で、どれだけまるで違う世界を表現できるか
そんな遊びを始めると、いつの間にか夢中になってしまうのでして。
でも、楷・行・草の引き出しの中味が足りないゆえ、限界があるんだけど 

さて、もう10月、12月の書TENの出品票の締切りが今月末。
今年のテーマは「翔」なのですが、まだまだ頭は真っ白。
そろそろスイッチオンしなきゃでございます 


お時間ありましたらこちらにも~→インテリアの書
(画像と記事の一部、重複してます)

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

濃厚な一日

2012-10-05 | 木簡
                         (半紙)

昨日午前は書道教室、午後からはインテリアの書の教室、夜は青山劇場でのダンスの公演へ。
公演後、お知り合いの方のお嬢さんが出演されてるとのことで、お誘い下さった田岡さん
ご飯を食べながら、あれこれ語り合って、さっき帰宅。

でもって、そのダンスは、コンテンポラリーダンス。
現代舞踊というと、白塗りのわけのわからない・・って思う方もいらはるかもしれませぬが
今日の公演は、私にはすごくしっくりきて、最後のシーンでは涙出ちゃった位。

その感想は次回ってことで、今日の画像は午前の 書道教室 で書いた木簡千字文の臨書。
筆はお気に入りの仿古堂の雅。
木簡を書いてる時は、気持ちがるんるんらんら~ん、となるのでして。

午後からのインテリアの書の教室の模様もまた次回。

濃厚で気持ち充実の時間でした。
田岡さ~ん、お誘い下さりありがとうございました~ 

さすがに眠~い
おやすみなさい。。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

答えはひとつじゃなくて

2012-09-26 | 木簡
                    集字木簡千字文より (半紙)


今日も木簡をば。

筆はお気に入りの 仿古堂 の兼毛(羊毛・馬毛)の長々鋒「雅」。
弾力があって、切れもよく、自分の木簡臨書には向いてると思う。
和筆なのに、価格も割合お手ごろ価格 

知らず知らずのうちに、小筆から大きな筆までざっと数えたら
使ってない筆も含めると200本以上。

けれどその中で、お気に入りの筆となると、ほんの数本。
自分がどんな線を探しているのか、どんな作品を書きたいのかによって
筆との出会いや相性も大事でして。
あ、それを言ったら、紙、墨も、雅印も印泥の色・・・等々。

たった1枚の半紙の作品の中にも、それに加えて
習練、集中力、そして感激や感性も加えていくわけで。

たとえばこの四文字を、半紙の中でどう構図を取るか、
どんな線で、余白、余韻、書体・・を、どれくらいの種類でもって書けるか、
私の師はいつもそんな課題を下さって、それに挑戦するのが楽しかった。

もちろん、いつも師にはかなわず、参りました~だったけど
こんな私とのかけ合いに、師はいつも根気強く、けれど遊び心満載で
おつきあい下さっていたなぁと、ふと懐かしく。

「いくつ引き出しを持っているか、だ」
「答えはひとつじゃない」

師はそれを教えて下さったのかなと、ありがたく 
まだまだ修行は続くのでありました~。



こちらもお時間ありましたら→ インテリアの書
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

好きな書風というのは

2012-09-25 | 木簡
                     (半紙) 木簡臨書


久々に木簡臨書。
通信で木簡を勉強していらはるMさんに~と書いてみた。

木簡は、なんといっても線の伸びやかさが魅力、って思う。
迷いのない、けれどテライのない、自由でおおらかな線が書きたいって思う。

正しい楷書や美しい行書を勉強してくると、どうしてもその形、型に
知らず知らずに整えられてしまって、優等生になりがち。

でもね、木簡は形じゃないんだよ、この姿のままを見て!って言ってるように感じるのでして。

「敦」や「正」の終筆の全てを振り払うような伸び、
「子」のでれんとした、そして「煌」のどこか得意げな表情、
そんなのを感じながら、一字一字と会話を楽しみながら書いてみる。

美しいこうあるべき姿だけが書の表現じゃなくて、
人の人生にも色々あるように、書だって不格好だったり
でも、生身の生き様を感じるようなのがあったりしても~ってね

そう考えると、好きな書体、書風というのは、
その人の人生とか価値観とかと、どこかでつながってるのかなって、ふと

さて、皆さまは、どんな書体、書風がお好きですか? 

こちらもお時間ありましたら→ インテリアの書
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

拝啓 木簡さま

2012-09-07 | 木簡
               集字木簡千字文より (半紙)


昨日は午前中書道教室、午後からは先月から始まった「インテリアの書」の教室。

書道教室では、楷書、行草、かなを勉強している母組と、
木簡、隷書(曹全碑や張遷碑など)、甲骨・金文、造像などを学ぶ沙於里組とがあり。

最近、どうも時間をうまく使えていないようで
じっくり臨書する時間もなく、気持ちは焦るばかりなんだけど
教室で臨書できる時間は、私にとっても大事にしたい時間でして。

最初の「遂物意移」は、この日、気持ちよくかけた1枚。
木簡の、自由で伸びやで、生き生きとした表情を書いてみたかった 

そして、半紙の中での四文字が、それぞれ独立しながらも絡み合い、
全体として調和が取れるようにと思って書いてみたつもり 

たとえば「遂」は左向き、それに対して「意」は右向きにして見つめ合い
「物」の左(払い)への伸びに対して、「移」の一画目を太くして空間を締めつつ
禾(のぎへん)の右への払いを意識して。

といっても、私の場合、ほとんど自分なりの反射神経で書いているので
結果論なのですが。

一枚の半紙にたった四文字を書く、そのことからも教わることあれこれと。
形だけを捉えてただ羅列しても、そこには体温も感情も感じないわけで。

一文字一文字に、関心と愛情と感謝を持って書かせて頂く、
そう思って臨書しています 

なにはともあれ、好きと思える書があって、しあわせなり 


午後からの教室にもお立ち寄り頂ければうれしいです→インテリアの書
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まだまだ知らない自分を探して

2012-07-13 | 木簡
                       (半紙)


通信で、木簡を勉強されているMさんに書いた木簡。

木簡は、線と空間の勉強にはもってこいだと思う。
他の古典ももちろんそうなんだけど、私には一番しっくりくるのでして 

言い訳のない、スカッとした線が書けたとき、
自分の心まで清々しい気持ちになる。

書を学ぶということは、そういうことなのではないか、とふと。

楷書のような、清く正しい文字が好きな人。
行草のような、流暢な気品溢れる世界が好きな人。
造像のような、素朴で力強い文字が好きな人。
甲骨のような、瀟洒で都会的なものが好きな人、
木簡のような、大らかで伸びやかなものが好きな人。

それぞれが求めるものを、もっと貪欲に探していったら、
まだまだ知らない自分に会えるのかもしれないって思う 
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木簡の音

2012-06-28 | 木簡
                     (半紙)

またまた木簡。
「史」が2つあるので、同じにならないように、
最後の「史」は、表情を変えてみたつもりですが・・

この右払いは、書いていて気持ちがよか。
迷いも恐れもなく、ただ信じる道を進んでいるような
そして、ピンと張った弦から、ビンと響くような音が
聞こえるといいなぁって思いながら 

ま、まだ、ビンとまではいかなかったけど。

さて、今日は1曲ではなくて、SYLVIE GUILLEM とAKRAM KHANの
美しく軽快で切れのいい、ダンスをば。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

拝啓 木簡さま

2012-06-23 | 木簡
                      木簡臨書  (半紙×2)


ずっと、音楽にはカナワナイって思っていたんだけど。

なんか言い訳じゃん、それって・・って思えてきた。
たかが自分で書いた木簡を眺めながら、ふと。

そうだ、わたし、木簡が好きだった。
それがどうした~、そんなこと気にしな~いって風に
あっけらかんと、ふっきれた感の木簡がね。

うん。もう私は、それだけを信じていこうと思えてきた 

音楽にカナワナイんじゃなくて
自分がちゃんと、自分と向き合っていなかったのかなって思えてきた。

そんなことを感じさせてくれる、拝啓、木簡さま。
これからもどうぞよろしく 

今日の1曲は、やなわらばーの  空をこえて 海をこえて
(スタートをクリックした後でマウスをずらすと、上下バーが消えて歌詞見えます)

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久々に木簡

2012-05-07 | 木簡
                   (半紙)


久々に木簡臨書。
毎日新聞社発行の「居延 新出土書法 木簡選」より「少吏張客」

お恥かしながらも画面に残すと、粗がよく見えてきて勉強になるのでして 

昨日、賀墨書展にお邪魔して、最近、全然臨書もしてないことに
ガツンとやられまして 
全く偉そうなこと言ってる暇があったら、書いて書いて書くなりでござるね 

それには、書く場所の確保ってことで、部屋の大掃除もしているのだけど、
展覧会のたびに増える作品たちの居場所も、もう手狭になってきておりまして 

私ごときでこうなのだから、書家の方々はどうされてるのかしらんなぞと。
まぁ、我が家は狭いってこともあるけど、あ、それに捨てられない性格だしね。

時々、なんで私は書をやってるんだろうなぁ・・って、ふと。
く~。そんなことを考えるのは、言い訳を探してる証拠 

好きだから、そ、それだけさね。
だから、「好き」をもっともっと、ぐんぐん楽しもうなのだ~
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

単純な線で

2012-02-13 | 木簡

                  (半紙)

 

 

今日は、単純で、で~んって感じの木簡をば。

 

筆は中国の「熊猫筆」。

・・って、パンダだって書道具屋さんは言ってたけど、ほんとかどうか・・。

 

数年前に、限定品ってことで数本まとめて買って、でもよく首が取れるのでして。

あ、首って、柄の部分と穂先のはめこんである部分が、です。

 

それに、なぜかよく穂先が割れるのでして。

たぶん接着が悪くて、中の毛が抜け落ちてるのかも。

でも柔らかいのに、程よく弾力があって気持ちよく書けます。

 

シンプルであっけらかんとした人柄をイメージして書いてみたなり 

 

さて。

先週末は、鯰を描いていて。 

かわいく描けた、と自分では思っているのですが、そのうち 

 

今日の1曲は、いつ聴いてもしびれちゃうBilly Joel Just the way you are

年を重ねて、益々素敵 


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする