「笑」
日々なんだか忙しくて、なかなか毎日展レポートができずに
今日は、思いがけずご縁を頂き、世田谷区にあるデイケアセンターで、
書のワークショップをやらせて頂きました
今までいろんなワークショップをやってきましたが、デイケアは初めての経験、
先月からあれこれ構想を練ったりして。
今日は29人と大人数、90代まで、年令、体調も色々で、どうなることやらと思いましたが、
なんとか無事、皆さまの笑顔を拝見することができました。
今回は「笑」の文字を、今、自分がどんな風に笑いたいとか、「笑う」をイメージして、
まずは声に出して笑ってみて、それから書いてみましょう、と
まずは私が、大きな声で「あははっ~」って腕を大きく回しながら笑ってみる。
そうすると皆さま、しばし沈黙、目が点。
でもめげずに、じゃ、今の笑いを書いてみます、と半紙に大きな「笑」の文字を。
「どんな笑いが聞こえますか?」
「おおお~笑ってるね、あははは~って」
「じゃ、今度は皆さまが、書いてみてくださ~い」
半紙が配られると、皆さまからは「そんなのむずかしくて書けないわ」。
「書くんじゃなくて、まずは笑ってみてくださ~い」
「・・・・」
そう、なかなか急には人前で可笑しくもないのに笑えないものです。
ましては身振り手振りも添えてなんていうと、恥かしいし。
「じゃ、心の中で笑ってみてから、書いてみてください」
お一人お一人、手をとって一緒に書いたり、横で、す~、えいっ、べ~んとか
掛け声をかけたりして、まずは半紙に練習。
「これ、お習字じゃなくて何ていうの?」
「う~ん、絵のような書だから絵書?」
「好きに書いていいのね」
「じゃ、こんなのどうかしら」
「う~ん、どれも楽しいですね!」
左下の作品、笑の下にくるくるがあるのは、「コロコロと笑っている様子」だそうで、
皆さまと、なるほど~と拍手。
初めは表情がなかった方も、筆を持って力強く線を書いて下さったり、
枠だけの消しゴムはんこを作って行ったので、その中に名前の一字を書き入れて作品に押すと
なかなかどうしていいでないの~と、それぞれに自分の作品をしみじみと眺めていたり
初めはちょっと難しかったかなぁ・・と思ったけど、そんな表情を見つけると嬉しくなります。
漢字には意味があるので、その意味を紙の色、形、線で絵のように表現するというお遊びは、
脳にも気持ちにも、たくさん刺激と興奮を届けると思います
と、お一方から、ひらがなで書くにはどうしたら?とリクエストがあり。
えっと~ 「わ」を大きくしてこんな感じではどうでせう
あら、いいわね、とお褒めの言葉を頂き、私も記念写真をば。
とても美人な方なのに、残念ながらお顔は隠して
約1時間、あちこち走り周りながらも、楽しく充実したひと時でした
最後に、事務長さんとスタッフの方から、ほぼ全員が参加したというのは初めてです、と
嬉しいお言葉を頂き、ここ数日の緊張もほぐれて、ほっとしました
そして私自身、これから関ってみたいと思っていた世界なので、とても勉強になりました。
この機会を下さった方々にも感謝致しつつ、こうしたひとつひとつの経験を大事に
私なりにできること、やりたいことを形にしていきたいと思っています。
事務長さん、スタッフの皆さま、今日はありがとうございました。
とっても楽しかったです