Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●《「…複数の県民の方から聞き作品に反映させた」…単行本に掲載する際は内容を修正》。こんなデマをそんな理由で拡散? こんな対応でお終い?

2024年10月26日 00時00分51秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督「軽んじられている命があるのでは」 【こちら特報部/多少の犠牲は仕方ない…その多少って誰のこと? 映画「戦雲」が問いかける「軽んじられる命」】(東京新聞 2024年03月14日、https://www.tokyo-np.co.jp/article/315046?rct=tokuhou)]


/ (2024年10月22日[火])
デマを商業誌で拡散しておいて…これで「お終い」にするつもり? 安田浩一さん「反対運動が金で動いているという言説はさんざん出回った手あかにまみれたデマ」…フィクションなら沖縄デマも許されるのか? こんないい加減な対応で、許されるのか?
 再度言いますが、作者は《電力会社に群がる 原発文化人》でもある。弘兼氏は、ノンフィクション《首相街頭演説動員に5千円安倍晋三元首相の応援演説でも「日当」5千円慣例化》の方こそ、漫画に描いてはどうなのだろう。

   『●百田尚樹氏、沖縄の地で「デマを並べ、
      沖縄への米軍基地集中を正当化」…態度・人間性・思考のお粗末さ
   『●「アベ様広報」…安田浩一さん「現地の人に話を聞く、
         裏取りするという取材の基本ができていない…デマ」
   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」番組について、
        想像を超えた制作会社の対応のあまりの酷さ
   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」宣伝…「目的がデマの拡散による
               沖縄の反基地運動への不信あおりにあった」
   『●東京新聞【首相街頭演説動員に5千円…安倍晋三元首相の応援演説でも
       「日当」5千円 衆院選・茨城】…《慣例化》してたのかぁ、納得ぅ
   『●《安倍晋三元首相の応援演説でも「日当」5千円》《慣例化》…
     デマやヘイトをまき散らす悍ましい人たちこそ、汚いことをやっている
   『●三つの忸怩たる思い…ジャーナリストとしての思い、あぁ、アベ様の
     NHKをまたしても批判せざるを得ない思い、情けなきBPOへの思い
    「《沖縄の基地反対運動を中傷し…辛淑玉が黒幕として
     カネを出しているかのような印象操作》、沖縄デマ
     アベ様らこそ、一体何をやっているのやら。デマやヘイトを
     まき散らす悍ましい人たちこそ、汚いことをやっている」

   『●沖縄デマによる市民の分断: 『沖縄スパイ戦史』の両監督
               …「反基地運動は中国のスパイ」デマも同根
   『●安田浩一さん「反対運動が金で動いているという言説はさんざん出回った
     手あかにまみれたデマ」…フィクションなら沖縄デマも許されるのか?

 沖縄タイムスの記事【「沖縄への偏見は払拭されない」「うそをばらまくのは無責任」 辺野古で座り込む市民ら、対応は不十分と指摘 「島耕作」作者ら謝罪】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1456634)/《「この対応では効果がない」「沖縄への偏見の払拭にならない」。漫画誌「モーニング」17日発売号に掲載された「社外取締役 島耕作」の中で、名護市辺野古の新基地建設への抗議行動に「日当が出ている」と描かれた問題で、講談社は編集部と作者の弘兼憲史氏との連名で「おわび」と単行本での修正を発表した。だが、当事者や識者からは不十分との声が相次いだ。米軍キャンプ・シュワブのゲート前で10年近く座り込みを主導する中山吉人さん(67)は「皆が黙っていたら、作者側はこういう対応をしなかっただろう」と抗議行動の成果を強調。だが「多くの人に読まれている自覚もなく、うそをばらまくのは社会的な責任感がないと言わざるを得ない」と怒りをあらわにした。沖縄大教授の高良沙哉さん(憲法学)は「修正は素早い対応だが単行本を読む人がどれだけいるのか……」》。

 沖縄タイムスの記事【ジャーナリスト安田浩一さん「裏取りせず掲載した罪は重い。沖縄の問題を突き放すからデマが起こる」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1456685)。《おわびがあったのは良かったが、相手が読者に限定されているのはおかしい。何よりも沖縄県民、新基地建設に反対する人、辺野古で座り込みをしている人におわびをするべきだ。弘兼氏は取材をしたと言っているがデマを口にする人はどこにでもおり、安易に裏取りをせずに掲載した編集部と弘兼氏の罪は非常に重い。デマは放置、容認すれば極端に言うと人を殺…》。

 もう一つ、同紙の記事【「島耕作」作者の弘兼憲史氏「悪意はなかった」 辺野古新基地建設への抗議「日当もらっている」記述でモーニング編集部と連名でおわび 単行本で修正へ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1456596)。《講談社の漫画誌「モーニング」に掲載された「社外取締役 島耕作」で、沖縄県名護市辺野古の新基地建設への抗議者が「日当をもらっている」と描かれた問題で21日、同誌編集部と作者の弘兼憲史氏が公式サイトで確認が取れていない伝聞だった」と読者におわびをした。弘兼氏は同日、本紙の取材に「悪意は全くなかった」と述べた。編集部によると、執筆に当たって弘兼氏と担当編集者が沖縄を訪ね、観光業を中心に取材した際、複数の県民から「反対派のアルバイトがある」との話を聞き、作品に反映させた。「あくまでこれは…」》。

 《「…複数の県民の方から聞き作品に反映させた」…単行本に掲載する際は内容を修正》。こんなデマをそんな理由で拡散? こんな対応でお終い? これは「おわび」と呼べるシロモノか?
 東京新聞の記事【漫画「島耕作」作者ら謝罪 辺野古移設抗議巡る表現で】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/361655)。《講談社の漫画誌「モーニング」の17日発売号に掲載された「社外取締役 島耕作」の中に、沖縄県の米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設に対する抗議活動を「アルバイトでやっている人がたくさんいます」などとする表現があり、作者の弘兼憲史さんと同誌編集部が21日当事者からは確認の取れていない伝聞だった」として公式サイトで謝罪した。編集部は、伝聞を断定的に描写したことについて「フィクション作品とはいえ軽率な判断だったと言わざるを得ない」とした。漫画では、主人公が辺野古の埋め立て工事現場近くを訪れた際、地元住民とみられる女性が、抗議する側にアルバイトがいるなどと説明し「私も一日いくらの日当で雇われたことがありました」と話す。編集部によると、執筆に際し、弘兼さんと担当編集者が沖縄で取材。「『新基地建設反対派のアルバイトがある』という話を複数の県民の方から聞き作品に反映させた」という。単行本に掲載する際は内容を修正するとした》。

 《◆拡散された誤情報を取り消す難しさ》…市民の分断を促進。
 宮畑譲山田祐一郎両記者による、東京新聞【こちら特報部/あの「島耕作」で裏取りせずデマ再燃 「弘兼憲史氏ほど影響力ある作家がひっかかるなんて…」沖縄の嘆き】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/361688?rct=tokuhou)。《人気漫画シリーズ「島耕作」が物議を醸している。17日発売の週刊漫画誌「モーニング」(講談社)に掲載された回では、沖縄県の辺野古埋め立て工事に触れ、女性の言葉として「抗議する側もアルバイトでやっている人がたくさんいますよ」「私も一日いくらの日当で雇われたことがありました」と記された。かねて流布されてきた「デマ」と似るこの描写。どう考えるべきか。(宮畑譲山田祐一郎)》。

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/361688?rct=tokuhou

こちら特報部
あの「島耕作」で裏取りせずデマ再燃 「弘兼憲史氏ほど影響力ある作家がひっかかるなんて…」沖縄の嘆き
2024年10月22日 12時00分

 人気漫画シリーズ「島耕作」が物議を醸している。17日発売の週刊漫画誌「モーニング」(講談社)に掲載された回では、沖縄県の辺野古埋め立て工事に触れ、女性の言葉として「抗議する側もアルバイトでやっている人がたくさんいますよ」「私も一日いくらの日当で雇われたことがありました」と記された。かねて流布されてきた「デマ」と似るこの描写。どう考えるべきか。(宮畑譲山田祐一郎


◆出身地に米海兵隊基地、過去に「私は歓迎派」と発言

 「使い古されたデマだ。影響力のある有名な作家がそんなにも軽い意識なのかと衝撃を受けている。怒りを通り越して悲しい」

     (沖縄県名護市辺野古の沿岸部(2019年撮影))

 10年間にわたり、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設工事に対する座り込みの抗議活動を続けてきた沖縄平和運動センターの顧問、山城博治氏は無念さを隠さない。

 長く反対運動が続くことに「県民の心に深く根差した運動だからだ。手当を10年も出していたら巨額の資金がいる。県民感情を理解し、状況をもっと調べて発信してほしい」と訴える。

 批判の矛先が向くのが、週刊漫画誌「モーニング」で連載中の「社外取締役 島耕作」。シリーズの連載開始は1983年。大手電機メーカーに勤務する島耕作が課長から社長、会長と出世する物語で、題名も肩書に合わせ変化してきた。昨年が連載40周年。島耕作は多数のコマーシャルに使われ、自治体のPRに起用されることもあった。

 作者の弘兼憲史氏は脱サラして漫画家に。2007年には紫綬褒章を受章。米海兵隊岩国基地がある山口県岩国市出身で、過去に安倍晋三元首相との対談で「私みたいな”基地歓迎派”の意見は無視されてしまいます」と述べている。


◆画業50周年を祝う特別インタビューに続いて

 今月17日発売の「モーニング」では弘兼氏の画業50周年を祝うインタビュー記事に続き、くだんの漫画が掲載された。島耕作が沖縄を訪れ、ある会社の社外取締役を知人男性に打診する回で、辺野古近くで仲間と話す際、同席した女性が「抗議する側もアルバイトでやっている人がたくさんいますよ 私も一日いくらの日当で雇われたことがありました」と発言した。

     (「モーニング」46号に掲載された『社外取締役 島耕作』の一場面)

 「抗議に日当」という言説は過去に大きな問題になった。2017年、東京MXテレビの番組「ニュース女子」は、米軍ヘリパッド建設の反対運動を巡り、参加者が日当を得ていると報じた。


◆「ニュース女子」は敗訴、番組終了、損害賠償にまで発展

 放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会は、裏付けが不十分とする意見を公表。参加者に取材していなかったことが判明するなどし、番組は終了した一方、関連団体側は、名誉を毀損(きそん)されたとして番組制作会社などに損害賠償を求めた訴訟で勝訴した。

     (「ニュース女子」問題で抗議する人たち=2017年1月19日、
      東京都千代田区で(沢田将人撮影))

 沖縄にまつわるデマの真偽を取材したことがあるノンフィクションライターの安田浩一氏は「否定し尽くされたデマだこの程度のデマにひっかかるのであれば、島耕作の社外取締役としての能力が問題視される」とやゆしつつ、「これだけの影響力ある媒体、作家によって流布されてしまった。笑い事では済まない」と批判する。

 「これまでもデマにより、座り込みをする人が中傷され、その思いや意味がかすんできた」と続け「私自身、講談社の媒体でデマを否定する記事を書いたこともある。非常に残念だ」と語る。


◆「沖縄の問題にはより丁寧な取材が求められる」

 沖縄の人々は、かねてデマや中傷の被害を受けてきた。例えば2015年、政府に批判的な沖縄の地元紙について自民党の若手議員が「左翼勢力に乗っ取られている」と言及。2016年にはヘリパッド建設現場で大阪府警の機動隊員が抗議する市民に「ボケ、土人が」と発言した。2022年の沖縄知事選では、再選した玉城デニー知事を「中国共産党の勢力」とするデマもあった。

     (玉城デニー沖縄県知事(2022年撮影))

 立教大の砂川浩慶教授(メディア論)は「沖縄は戦後、政治的な対立を生むテーマが多く、これまで多くのデマや中傷にさらされてきた」と説明する。「沖縄の問題は地元と東京との感覚に差がある。扱うなとは言わないが、より丁寧な取材が求められる」

 2021年の東京五輪の際も、NHKの番組で「反対運動に金で動員された」と未確認の情報が字幕説明として付けられた。NHKは謝罪し、担当ディレクターらに懲戒処分を出した。

 砂川氏は「金を払えば悪でボランティアが善という決めつけで『動員と金』が魔法の言葉になってしまっている。本来は、反対運動の背景や状況を説明することが必要だ」と説く。


◆拡散された誤情報を取り消す難しさ

 今回の漫画には「フィクションです」と注意書きがあるが、この点をどう考えるべきか。前出のニュース女子を巡る訴訟で原告代理人を務めた佃克彦弁護士は「問題は読者が読んでどう受け止めるか。作品自体がフィクションであっても、実在する事柄について触れていれば、読者はその部分が本当だと信じる可能性がある」と指摘する。

     (「モーニング」46号に掲載された『社外取締役 島耕作』
      では主人公が沖縄を訪れたシーンが描かれた)

 「今回の内容に根拠があるのか」と疑問を呈し「表現の自由があるとしても、フィクションと読めない文脈で事実に反することを描くべきではない」と語る。

 誤情報を広めないために必要な対応は何か。北海道新聞の元記者で東京都市大の高田昌幸教授(ジャーナリズム論)は「作者を含め、制作サイドがどう捉えていたのかフィクションでも特定の誰かを傷つける恐れがあることを認識するべきだ」と述べる。「誤情報を打ち消す情報を広めることは難しい情報を流通させた出版社にも、説明する責任があるだろう

 沖縄国際大の佐藤学教授(政治学)は、沖縄や基地問題を巡る誤情報を払拭することの難しさを訴える。

     (埋め立て区域に向けカヌーに乗って抗議する市民
      =2019年12月9日、沖縄県名護市辺野古で(山口哲人撮影))

 「『事実』と『真実』を伝えれば理解してもらえると考え、10年以上前にデマについてブックレットを自主出版するなどして、ファクトを示してきたが、完全にデマをなくすことはできず、沖縄の若者にも浸透しつつある」。デマとの戦いに疲弊しつつも、佐藤氏は早期に対処する必要性を訴える。「放置すれば形として残り、その後もネット上で拡散されるその弊害は極めて大きい


◆「軽率な判断だった」編集部と作家の連名で謝罪

 講談社は21日、「こちら特報部」の取材に対し、編集部と弘兼氏の連名でコメントを寄せた。

 一連の経過に関しては「作者・担当編集者が沖縄へ赴き、ストーリー制作上必要な観光業を中心とした取材活動をいたしました。その過程で、『新基地建設反対派のアルバイトがある』という話を複数の県民の方から聞き作品に反映させました」と説明した。

 その上で「当事者からは確認の取れていない伝聞でした」と認め、「断定的な描写で描いたこと、登場キャラクターのセリフとして言わせたこと、編集部としてそれをそのまま掲載したことは、フィクション作品とはいえ軽率な判断だったと言わざるを得ません。読者の皆さまにお詫びするとともに、編集部と作者の協議の上、単行本掲載時には内容の修正をいたします」と続けた。

     (21日付で講談社の「モーニング」公式サイトに掲載された、
      編集部と作者・弘兼憲史氏連名の謝罪文(スクリーンショット))

 同様の趣旨は、「モーニング」のサイトで伝えており、今後の誌面でも掲載するという。


◆デスクメモ

 原稿の中身を確認するのがデスクの役目の一つだ。その立場からも今回の件に疑問を抱く。「抗議に日当」は過去に大問題になった。番組の終了損害賠償。似た例で懲戒処分。あのくだりが原稿にあれば「大丈夫ですか」と聞くはずだが…。掲載に至った経過を詳しく知りたい。(榊)


【関連記事】「沖縄県民無視の着工は絶対に許されない」首相官邸前で200人抗議 辺野古新基地めぐる代執行・埋め立て開始に
【関連記事】「特定の人がデマの潮流を生み出していた」 ネットにはびこるヘイトの真偽を検証し、立ち向かう動きを追った
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする