桔梗おぢのブラブラJournal

突然やる気を起こしたり、なくしたり。桔梗の花をこよなく愛する「おぢ」の見たまま、聞いたまま、感じたままの徒然草です。

初作務

2010年07月11日 16時16分57秒 | 日録

 廣徳寺の初作務を体験してきました。
 天気予報は雨だったので、昨日の時点では行くのを諦めていたのですが、朝七時を過ぎても、曇ってはいても空は明るかったので、しばらくは保つだろうと踏んで出かけることにしました。



 我が庵から徒歩十七分、千七百歩。八時ちょうどに廣徳寺門前に着きました。会社に初出勤するときのように、誰かが待ち構えているわけではありませんが、だからこそか、緊張感が高まってきます。



 まず本堂にお賽銭をあげてお参り。
 名乗りもせず挨拶するだけで通り過ぎましたが、竹箒で参道を掃いている男性がいました。

 

 本堂前を左に折れると、墓地入口にある水子地蔵像。
 左手のお線香や蝋燭の置いてある小屋(お参りしているのは墓参の人)の下の引き戸に、ごみ袋やガムテープが用意してあります。十袋が一束になっているので、今日は十袋作るのを目標にします。



 レーキを手に取って、先日の打ち合わせの手筈どおりに裏手に上る石段へ向かいます。



 さて、首にタオルを巻き、軍手をはめて、喉が渇いたらすぐ飲めるように、ダカラを入れたマグボトルをトートバッグから出して……八時八分、いよいよ作務開始。

 まずレーキで乾いている表層部分を手前に引き寄せて集め、袋に詰めて行きます。
 一袋二袋と詰めたところで、早くも前途多難という思いがして、思わず深い溜め息。
 この日一日でやってしまおうと集めた量が、とても十袋では済まないような感じだったからです。
 最初は両手ですくってバッバッと袋に詰め、あとで隙間がないように押し込んで行くのですが、一袋には結構な量が入るような、思ったほどは入らないような……。
 まあ、ともかく先に五袋……半分作れば大体の見当もつくであろうし、全部やらなければならぬという決まりでもない、と思い直して、あとは黙々と……。

 曇って、どちらかといえば涼しい朝でしたが、作務開始十数分で、目に入ってくるほどの汗をかいていました。
 自分ではそれほど激しい労働をしているとは思えません。が、考えてみると、リンパの循環障害が明らかになってから、労働らしい労働をしたことがありません。ひところに較べれば、少しはよくなっているかなという感覚はありますが、異様な汗の出方です。やはり体調は十全ではないのか。

 首に巻いたタオルはすっかり濡れてしまいました。気持ちが悪いので、真新しいタオルに取り替えました。二本しか持ってきていなかった(二本あれば充分と踏んだのですが)ので、濡れたタオルは木の枝にかけて風に当てておきます。
 滴り落ちる汗を拭いながら、エライことを始めてしまったな、と思ってみたり、何時間かかるかわからないが、朝のこぬ夜はないと思ったり……。
 私が作務をする場所は、朝のうちは楓と桜の樹の木陰になっていますが、昼を過ぎると、直射日光に晒されます。九月ごろまでは曇天でない限り、午前中にこなければなりません。

 途中、参道を掃除していた人がやってきました。Sさんといって、九年も前から奉仕をしているそうです。



 作務開始後四十分。写真で見直すとあまり変わっていないようですが、これでも随分減っているのです。
 さて、まだ濡れている枯れ葉群はレーキで引き起こして、風が通るようにしておきます。泥炭というのはこういう感じでできて行くのだろうと実感できます。湿っているので互いにくっついて層を形作り、結構重いのです。

 道元禅師は「只管打坐(しかんたざ)」、ただ坐れ、坐禅せよ、といわれました。
 私が禅に興味を持ったころ、(何も考えず、ただ坐れといわれているのに)ただ坐るとはどういうことなのか、つい頭で考えてしまいました。いまでも理屈で考えようとするのは変わりませんが、あとで気がつくと、少なくとも何分かの間、枯れ葉を袋に詰めることに熱中していて、何も考えていなかった、という時間がありました。

 見た目ではわかりませんが、枯れ葉に混じって長い枯れ枝や太い草の茎があります。そのまま詰めると袋を破ってしまうので、20センチ程度の長さに手折らなければなりません。まだ生乾きで、とても手では折れないもの、太過ぎて手に負えないものもあります。
 袋に入れられないものはどうするか。打ち合わせをしていないので、自分の判断で10メートルほど離れたところに臨時の置き場所を作りました。

 腰をかがめて袋詰めをしているので、ときおり息抜きと腰伸ばしを兼ねて枯れ枝置き場まで歩きます。



 詰め終わった袋は一輪車に載せて、50メートルほど離れた場所へ運びます。最初は十袋では足りぬと思いましたが、九袋で終わりました。

 ときおりプーンと羽音を立てて蚊がやってきます。携帯蚊取り線香のことは考えになかった。これから夏の間の作務には必需品です。
 お寺で作務をしているのに、こういうことは許されるのかと思いつつ、二の腕にきたヤツをピシャリ。私の血はほかの人と較べて鉄分が少ないんだぞ、と忠告してもくるのでまたピシャリ。



 所定の場所に九袋積み終えました。
 雨除けに手前にある白いシートを被せて、今日の作務は終了です。開始から二時間十分。終わったのは十時十八分でした。
 途中で写真を撮ったりしているので、余裕綽々でやっているな、と見えるかもしれませんが、当人はなかなかどうして大変なのです。



 作務終了時の枯れ葉の山です。残りは五十袋分ぐらいか。

 やっと終わったと思ったら、異様な疲れを覚えていました。
 とくに脚です。投げ出したくなるようなだるさです。二日前の金曜日もハローワークへ行って帰ってきただけなのに、同じように異様な疲れ方でした。
 偏頭痛や胸焼けのような症状があったころは、それはそれで辛かったけれども、一万歩以上歩いても、こういう疲労感はありませんでした。体調云々ではなく、蒸し暑い気候のせいならよいのですが……。

 作務を終えたら、北小金まで小金道のつづきを歩こうかと考えていましたが、とんでもない世迷いごとでした。疲労もさることながら、汗がすごいのです。

 

 廣徳寺と我が庵の中間あたりにある大谷口城の馬屋敷跡。
 小公園になっているので、休憩して行くかと思ったら、数少ないベンチは向かいの広場でこんなこと(ゲートボール)をしている軍団の一部に占領されてしまっていました。



 鐘の下公園に寄ってみたら於京(おけい)がいました。私を認めると確実に近寄ってくるようになりました。



 朝を食べていなかったので、焼き立てパンの店に寄りました。今日は日曜日。さすがに混み合っていましたので、持ち帰りにしました。
 今日のシナモンちゃんは店員さんがかわゆいと思って描いたのでしょうが、ちょっとキビが悪い。あとはチーズカレーパンとメロンパンです。今朝は〆て¥350也。


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 梅雨の晴れ間と於京(おけい) | トップ | 小金道を歩く(2) »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
千保殿 (桔梗)
2010-07-12 02:38:49
コメントありがとうございまする。
もちろん自分の身体と相談しながらやりまする。
返信する
うー太殿 (桔梗)
2010-07-12 02:37:43
パン・デ・モルデに来られたら、是非感想をお聞かせくだされ。
返信する
お疲れ様 (千保)
2010-07-11 21:39:14
少しお元気になられたようで
人ごとながら喜んでいます。

奉仕も立派ですが
その前にまず、ご自分の体からのサインを
見逃さないようにしてご自愛ください。
返信する
Unknown (うー太)
2010-07-11 18:44:13
シナモンちゃんの目がハートですね(^O^) 私もこの目でシナモンちゃんを確認すべく、近いうち行ってみます。(車で…)
サフランの方には行かないのですか?常盤平にもサフランありますが、人気があっていつも凄い混んでます。
作務お疲れ様でした。
返信する

コメントを投稿

日録」カテゴリの最新記事