きれいな花束ありがとうございます。
19日(水)小金井市青少年健全育成南部地区委員会の研修会に「声と声で心の共鳴を」と題し講師としておはなしさせていただきました。
会の前半は、毎度のことながら、「ハートをつなぐ架け橋」をモットーに生の声によるお話し会にこだわり、活動を続けていますと力説した後、おはなし会にはいりました。
参加者は、中高年の方30名ほどです。
今回は、絵本と素話のプログラムです。大人が楽しめる絵本も紹介したかったですし、語りで聴く物語の楽しさも味わっていただこうと思いました。
今回のプログラムは
1、絵本『おじいちゃんのごくらくごくらく』鈴木出版
2、語り『太郎こおろぎ』今西 祐行作
3、語り『蜘蛛の糸』芥川 龍之介作
4、絵本『月夜のみみずく』偕成社
大人の方に絵本を読むのは、子どもたちとは随分気持ちが違います。ただ、読んでいるときの皆さんの顔は、目尻が下がって、子どものような顔つきになっています。ポカンとしてリラックスしています。
『月夜のみみずく』は私の大好きな絵本ですが、父娘で初めて、みみずくを見に行く日の出来事を通して、父と娘の絆が描かれている絵本です。真っ白な雪、真っ暗な森、羽を翻したみみずく、月の光、ふたりの距離感が非常に丁寧に美しく描かれていて、また、無口で、内なる心の大きさを醸し出している父親の描写はすばらしいと思います。
私も、小学生の1,2年生の頃、山に父とふくろうを見にいったことがあります。
かわいいふくろうの子です。ふわふわふかふかしていて、目がまんまるくて、首が本当に360度まわるのにびっくりした思い出があります。
この絵本は、そんな小さな頃の記憶を呼び起こしてくれるような作品なのです。
何回読んでも懐かしい感じがします。
『蜘蛛の糸』は名作ですが、みなさん、「聴くと情景が頭の中に浮かんで、自分で読む
のとは随分違いますね。」と言われ、楽しんでいる様子でした。
「感動しました」と感想をくださる方があり、心から嬉しく思いました。
大人の会では、ひとつおはなしが終わると、人それぞれのコメントをいただいたりするのがやはり楽しいです。みなさん心にいっぱいひきだしがありますものね。
ひとつの物語から、人から人へ、リレーのように、話が弾む。まさに共鳴でしょう。
会が終わって、私に「本当に楽しかったです。美月さんに読んでほしい本たくさんあるの!」とやや興奮気味にお声をかけてくださったご婦人がいました。
今日のお話し会、やってよかったと実感できる瞬間です。
お弁当もおいしかったです。ありがとうございました。