~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

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ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

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海に還る

2008年08月05日 | 日々徒然
     耳      ジャン・コクトー(堀口大学)

  私の耳は貝のから
  海の響きをなつかしむ


懐かしい音って?思い起こすと何の音でしょうね。
今、私の周りでは、いろんな音が、無数の音が聞こえます。ほとんどが機械の音です。
この日常に聞こえる音は、ただ、耳に入ってくるだけの音。
でも、静かに耳を澄まして聞こえてくるものは、
こんな風に詩を読みながら、思い呼び起こす音は、私の記憶の優しい時間の音です。

海の響きは、それぞれの記憶。
私が生きてきた、その時々の音がよみがえる。
いつでも、呼び覚ませる。
心に響いているものだから。

夏の初め、夏の真ん中、夏の終わり、暑い夏で太陽がギラギラしているのに、ふと、静寂を感じる時があります。
夕方のそよぐ風を感じる時、蝉しぐれの林を歩く時、通りの音が消えた真夜中。
想いを馳せると、聞こえてきます。
私にもよせては返す波の音が。
そんな時、必ず口からこぼれるのは、
「浜辺の歌」。

何で、こんなに好きなんでしょうね。
この歌が。
やっぱり、メロディなのかなぁ。
優しい気持ちになれるんですよね。
この一節歌うだけでも穏やかになれるのですから、
私にとっては、心のメロディなんでしょうね。


   「浜辺の歌」 作詞:林 古渓 作曲:成田 為三

1.あした浜辺を さまよえば
  昔のことぞ しのばるる
  風の音よ 雲のさまよ
  よする波も かいの色も

2.夕べ浜辺を もとおれば
  むかしの人ぞ  しのばるる
  よする波よ かえす波よ
  月の色も 星の影も


生きがいセンター光のおはなし会では、最後にこの歌で終わるのが恒例になってきています。
みんなで歌うのです。
大きくて、温かい懐の大おふくろたちのグループですからね。
その歌声は、深いです。限りなく優しいです。
私は、いつも涙がでそうになります。

懐かしんでばかりいてはいけないのですが、ここに在る自分を思うと、ありがたき感謝の気持ちも同時に湧いてくるのです。
海に還る。そしてまた、一歩から。

「私の耳は貝のから
   海の響きをなつかしむ」

本当に短い詩です。
口にだすと、魔法にかかりますよ。